
共働きでの育児は時間に追われて大変だと言われます。実際に共働きで大変だと感じている方もいるのではないでしょうか。専業主婦(夫)よりも共働きの家庭の方が増えている今、共働きでの子育ては何が大変なのか、「しんどい」という気持ちを軽減するにはどうしたらよいのか、みていきましょう。
この記事のもくじ
共働きの子育てが大変に感じる理由
共働きでの育児が大変だと感じるのには、どのような理由があるのでしょうか。
①家事や育児がどちらかに偏る
共働きなら、働いていて忙しいのは夫婦ともに同じなはず。ところが実際には家事や育児の負担がどちらかに偏っているケースが多いようです。
令和2年版『男女共同参画白書』によれば、6歳未満の子を持つ男性の家事・育児・介護時間には妻の就業時間による差異がみられず、妻の負担が大きくなっている共働き家庭が多いと推測されます。
家事や育児を多く負担していると、体力的な負担に加え「自分だって仕事をしているのに」という心理的な負担も加わり、共働きの育児は大変だと感じる原因となります。
②仕事が予定通りに進まない
子どもが体調を崩したり予想外のことをしたりと、とかく育児は思い通りにいかないもの。急な欠勤などで仕事に影響が出ることもあるでしょう。また、保育園に預けていればお迎えの時間に間に合うように退勤しなくてはなりません。
仕事が予定通りに進まず、子育てをしているせいで職場に迷惑をかけているのでは、と悩む人もいます。
③パートナーとのコミュニケーション不足
限られた時間を子ども優先で使うようになり、パートナーとのコミュニケーションの時間がうまく取れなくなるケースです。
コミュニケーションが取れないことからすれ違いが生まれたり、育児に関する方針のすり合わせができなかったりして、大変だと感じるケースがあります。
④子どもとの時間が確保できない
仕事をしていると、子どもと一緒に過ごす時間は少なくなります。食事や入浴、十分な睡眠などを優先すると、絵本を読んだり一緒に遊んだり話を聞いたりする時間はわずかになってしまい、「子どもと過ごす時間が足りない」と感じることもあるでしょう。
⑤自分の時間が確保できない
仕事から帰ったら座る暇もなく家事や育児に追われ、気づいたら夜中……という経験をした人も多いのではないでしょうか。
子どもとの生活をきちんと回すことを優先すると、自分自身のスキルアップやリフレッシュに使う時間が取れず、疲弊してしまうことがあります。
⑥睡眠時間が取れない
子どもが小さいうちは授乳や夜泣きで睡眠が細切れになりがちです。
ある程度成長しても昼間は仕事で家事ができない分、深夜や早朝に皿洗いや洗濯をすることも多く、十分な睡眠時間が取れないことがあります。自分の時間を捻出するために睡眠を削ってしまうケースもあります。
睡眠不足で疲れがたまり本来の力が発揮できないと、つらく感じる人もいるでしょう。
子育てが大変な時期と変化
子どもの成長に連れて「大変」の種類は変化していきます。ここでは、新生児から小学校低学年までを3つに分け、それぞれの時期でどんな点で子育てが大変なのかをみていきます。
【出生〜乳児期(0〜1歳ごろ)】
0歳から1歳くらいの間は、赤ちゃんの安全の確保が第一となります。
おむつ交換や授乳は頻繁ですし、夜泣きに起こされることもあります。睡眠が細切れになってしまい十分な休息が取れません。また、はいはいや歩行をするようになれば怪我をしないか見守っている必要があり、気が抜けません。
産休・育休中でも保活で忙しかったり、復職したばかりで仕事と育児のペースがつかめなかったりと大変なことが多いです。
【幼児期(1歳〜小学校入学まで)】
幼児期になると、子どもが活発に動くようになるためますます目が離せません。また、自我が芽生え自己主張が強くなる「イヤイヤ期」やトイレトレーニングの時期にもなるので、思い通りに育児ができず悩むことも増えるでしょう。
一方でまだ体は弱く、頻繁に体調を崩しやすい時期でもあります。保育園に預けていても急な呼び出しなどで仕事が思うように進められない悩みを抱えるママやパパも多いです。
【小学校低学年】
小学校に入学する頃には体力もついてきて急に体調を崩すことは少なくなります。とはいえ全く体調を崩さなくなるわけではありませんし、小学校はわが子が元気でも学級閉鎖になれば登校できません。
また、保育園と比較すると登校時間が遅くなり帰宅時間が早くなることにより仕事と育児の両立が難しくなる「小1の壁」問題も発生します。
▼「小1の壁」についての記事ははこちら!
共働きの子育てのしんどいを軽減する方法
共働きの家庭で「しんどい」を解消するためには、どのような方法があるでしょうか。
家事や育児の分担をする
家事や育児を分担しているつもりでも気づかないうちに偏りが生じていることもありますし、「見えない家事・育児」はたくさん存在します。定期的に家事・育児をリストアップして分担の比率を考え直すとよいでしょう。
パートナーとのコミュニケーションを増やす
パートナーとのコミュニケーションを増やすことでも、心理的負担を軽減することができます。スケジュールなどの実務的なことだけでなく、日常の出来事なども共有することでお互いの信頼度も上がり、共に育児をしているという意識も高まるでしょう。
家族や周りに協力してもらう
家族が近隣に住んでいる場合には、できる範囲で協力してもらえないかお願いしてみましょう。
また、ママ友パパ友と協力し合うのもひとつの方法です。困ったときはお互い様。自分が頼ったら、今度は相手が困っているときに助けてあげましょう。
共働き家庭が頼れる地域・行政サービス
行政や民間にも、育児を支援するサービスがあります。
家事代行サービスやベビーシッターの利用
家事代行サービスやベビーシッターを利用することで、ママやパパが休む時間を作ったり家事育児の負担を軽減したりできます。勤務先によっては福利厚生の一環で、正規料金よりも割安で利用できるところもあります。
ママやパパの代わりに家事をしたり子どもを見守ったりできる人はいても、ママやパパの代わりになれる人はいません。家事代行やベビーシッターといったプロの手を借りることに負い目を感じる必要はありません。疲れやストレスがたまって限界を迎える前に頼れるものに頼りましょう。
一時預かりや学童保育の利用
近年は幼稚園でも、教育時間の前後の時間や長期休業中に預かり保育を実施する園が増えています。幼稚園のサービスでカバーしきれない部分は、保育園や子育て支援施設で実施している一時預かりを活用してもよいでしょう。
小学生になると帰宅時間は早くなりますが、一定の条件を満たしていれば学童保育を利用することができます。また、学童保育も施設によっては長期休業中のスポット利用を実施しているところもあります。
大変以上の幸せが子育てにはある
共働きでの育児が大変な理由、大変さを回避するための方法についてご紹介してきました。
時間的な制約がある分、共働きをしながらの育児には大変な面も多いです。しかし、子どもの成長を見守ることは何物にも代え難い喜びがあります。
また、子育て経験者はマルチタスクに強いと言われることも。共働きでの育児をマイナスに捉えるのではなく、子育てによって経験値が得られる、子どもの成長に立ち会えるなどのプラスの面をみていきましょう。
ライター:サカイケイコ
3児の母。おかあさんだからって好きを諦めない、をモットーに、仕事に家事に育児に趣味に全力投球中。
SNSで見かけて面白そうだなと思っていた「100の目標」を立ててみました。さて、いくつ実現できるかな…!