0歳で入園すれば、6年間通うことになる保育園。長い期間、通わせるからこそ安心して子どもを預けられる園に入園させたいものですよね。
けれど、そもそも保育園をどういう基準で選べば良いのか分からない…
という0〜2歳児のママのために、現在、1歳児のママである私が保育園選びで重視したポイントを、東京都・中央区の場合を参考に紹介していきます。
この記事のもくじ
まずはこれだけ!初めての保育園選びで気を付ける5つのポイント
保育園選びの際にこだわった5つのポイントをご紹介します。
ポイント①立地
毎日の送迎を考えると、保育園と自宅との距離は最重要ポイント。
お昼寝用のバスタオルや着替えなど、保育園の持ち物は想像以上に多く、悪天候下での通園も考えれば、とにかく自宅から近ければ近いほど、負担は少なくてすみますよね。
個人的には徒歩圏内が理想ですが、自転車での送迎を検討されている方も多いはず。ですが自転車での送迎は、今後2人目の妊娠中、また2人目が生まれてから1歳になるまでの期間は自転車の利用が難しくなりそうだな、と私自身は不安に感じています。
ご家庭によって色々と事情はあると思いますが、特に送迎については家族と事前に話し合って準備をしたいところですね。
またベビーカー、自転車、車など、それぞれの置き場所や駐車スペースをどうするかといった点も事前に考えておきたいポイントです。
ポイント②保育料(認可・認可外の違い)
周りに相談しにくいのが保育料ではないでしょうか。2019年10月より、幼児教育・保育の無償化がスタートし、認可保育園、認定こども園等を利用する3歳から5歳児クラスの子どもたち、住民税非課税世帯の0歳から2歳児クラスまでの子どもたちの利用料が無料に。
また認可外保育園の利用料も、3歳から5歳までのこどもたちは月額3.7万円まで、0歳から2歳までの住民税非課税世帯のこどもたちは月額4.2万円までの利用料が無料になります。
※こども家庭庁 幼児教育・保育の無償化
0~2歳児では、幼児教育・保育の無償化の対象外となる場合、認可保育園の保育料は住んでいる自治体と世帯所得によって変わります。
また認可外保育園は月々の保育料が10万円を超えることもあり、認可保育園よりも一般的に高額と言えます。
(東京都の場合、認可外保育園の中でも独自の基準を満たした「認証保育園」があり、自治体によっては補助金が出る場合もあります。)
各自治体のサイトで認可保育園の保育料の算出方法について詳しく記載しているので、自身の保育料を予め確認し、認可外保育園も視野にいれて保育園選びをするかどうか?も検討材料に加えておきたいですね。
認可外保育園の保育料は保育園のサイトに記載のある場合もありますが、記載がない場合は資料請求や見学会など、各園に直接問い合わせてみましょう。
ポイント③保育時間
保育園選びでは保育時間も重要なポイントです。
認可保育園の保育時間は一般的に7時~18時前後。残業でお迎えが遅くなる場合、または早い時間から預かってもらう場合には延長保育料がかかります。
通常保育時間にプラスして1時間前後を延長保育として行っている園が多いようです。延長保育には年齢(1歳児以上など)や、定員の制限があるので事前に確認しておきましょう。
認可外保育園だと、延長保育への対応も様々で、夜21時頃まで預かってくれる園もあります。
延長保育にかかる料金は園によって異なります。
延長保育を利用する機会が多くなりそうであれば、予算に延長保育料を加えて検討しておいた方が良いかもしれません。
ポイント④施設環境
1日の大半の時間を過ごし、滞在時間が長くなる分、保育園の環境は気になるところです。
園庭のある保育園を希望される方が多いかと思いますが、都内では園庭のある保育園は少なく、代わりに公園やグラウンドを借りて外遊びを行っている園が多いようですよ。
園庭はなくても、広い部屋がある園ではリズム体操など、体を動かす遊びを取り入れたりもしています。
園庭がないことが気になる方は、代わりにどんな遊びを取り入れているか園に確認してみるのも一つの手です。
また0歳~2歳児くらいの年頃では、静かに眠れる環境も大切ですよね。お昼寝の環境も要チェックです。
ポイント⑤保育方針
保育園によって、その保育方針は様々です。英語学習やリトミックのような音楽教育を取り入れたり、自然の中での外遊びを積極的に行ったりしている園も。
園での1日の過ごし方を具体的に聞くことで、その園の個性が見えてくるかと思います。
園の保育方針は、親が行事にどれくらい参加する必要があるのか、また必要になる持ち物などからも把握できます。
例えば、自然派育児の保育園では、布おむつを推奨しているところも。園と自分の保育方針が合っているかは事前にしっかりすり合わせしておくべきポイントでしょう。
希望する保育園が決まってからの準備。認可保育園の選考基準は?
希望する園が決まったら、ここからが本番! 入園までに必要なプロセスを解説します。
認可保育園に入園するには、まずは役所への申込みが必要です。家庭ごとの就労状況や兄弟の有無など複数の条件を元に選考が行われ、入園の可否が決まります。
入園の選考は家庭の状況に応じて点数化され、「指数」と呼ばれます。「指数」の高い人ほど、保育の必要性が高いとみなされ、優先的に保育園に入ることが可能です。
自分の家庭の「指数」が何点になるのか、まずは我が家の「指数」を確認しましょう。
自分の家庭の点数は? 保活の「指数」とは?(東京・中央区の場合)
保活の点数には「基準点数」と「調整点数」のふたつがあります。自治体によって異なりますが、一例として東京都・中央区の場合を例に説明をしていきますね。
「基準指数」…親の勤労状況(フルタイムか在宅ワークかなど)や健康状態など保護者の基本情報をポイント化した点数です。
例:両親ともにフルタイム(月20日以上、1日7時間以上)→40点
夫がフルタイム、妻求職中→31点
「調整点数」…家庭の状況によって、加点・減点の調整をする点数です。
例:認可保育園申し込み時に、2か月以上無認可保育施設に預けている場合→プラス1点
同居の祖父母がいる→マイナス1点
「基準指数」+「調整点数」=家庭の指数です。
同じ指数の希望者がいた場合には、さらにここから「優先順位」による順位づけがあります。所得の低い世帯や、自治体への居住歴が長い世帯が優先されることがあり、その内容は自治体によって異なります。
指数の基準は年によって変更になることもありますが、まずは前年度のデータをもとに自分の指数を確認しておきましょう。
指数の算出方法は自治体の窓口やホームページで昨年の情報が公開されています。
希望する園の昨年の入所指数をチェック!
自分の指数の目安がついたら、その指数で希望する園に入れるかどうかを、昨年の入所指数を参考に調べてみましょう。
自治体のサイトでは、昨年の4月入園の一次募集において、入園が内定した人の入所最低指数を確認することができます。
この指数をチェックして、自分の希望する園に自分の指数で入れるのかどうかを検討します。
以下は中央区の2021年度の入所指数一覧表です。中央区の指数は両親がフルタイムで40点。
ほとんどの保育園の入所指数が40点以上となっており、両親のフルタイム就労+加点があるならば、希望の保育園に入れそうだ、と言うことが分かります。
中央区:令和3年4月利用調整結果
4月入園を目指す、保活の基本スケジュール
6月 情報収集&役所に行く
情報収集は、早ければ早いほど吉。まずは自治体の発行している利用案内(「保育園のあんない」)などで、自宅から通いやすいエリアにどんな園があるかを確認しましょう。
利用案内は自治体のサイトからダウンロードできる場合が多いので確認を。
地域によって保育園に入れる基準や難易度はさまざま。時間的にまだ余裕のあるこの時期に、役所の担当者さんに質問しておくのもオススメです。
7~8月 保育園の見学
気になる園をリストアップし、保育園に見学ができるかどうか問い合わせてみましょう。事前に電話し、都合のいい日を予約します。
保育園申し込みの締め切りである11~12月が近づくにつれ見学の予約が取りづらくなることも。保育園見学も、できる限り早めに済ませておきたいところです。
9~10月 希望する保育園をリストアップ
ひと通り見学が済んだら、希望する園を絞りこみ、希望順位を決めます。
自分の指数や倍率を見ながら、「入れそうな園」かつ「入園を希望する園」を戦略的に決めていくことが必要です。
それぞれの園の立地や募集人数、昨年の入所指数などをリスト化しておくと、わかりやすいでしょう。
11~12月 保育園の申し込みをする
認可外の保育園は、見学の際に空きがあれば、そのまま申し込みができる園もあります。先着順の場合もあるため、希望するならすぐに申し込みを。
認可保育園の場合は、申し込み時、保育の必要性を証明するための就労証明書などの書類が必要になります。
直前になって慌てることがないよう、日程に余裕を持って書類を準備しておきたいですね。
1~2月 保育園の選考結果の発表
1月中頃から2月末にかけて、選考結果を発表する自治体が一般的です。自治体から認可園の内定、または不承諾通知が手元に届きます。
認可外園の場合も、この時期に内定の通知を出す保育園が多いです。
保活の進め方やスケジュールに関する記事はこちら!
入りやすいと言われる0歳4月入園を希望する場合
保育園は年齢別クラスを設定し、定員数に応じて園児を募集しています。
例えば、在籍している0歳児クラスの子どもたちが進級することがほとんどの1歳児クラスへの入園は、もともと新規募集枠自体が少ないため、競争率が高く激戦と言われています。
一方、0歳4月のタイミングでは、0歳児クラスは上に進級した子供たちの人数分があくため、「定員=募集人数」となり枠が多いことから入りやすいタイミングとなります。
ただし、0歳4月入園自体がそもそもできない場合も。
労働基準法で産後56日間は就業してはならないと決まっており、多くの保育園では生後57日以降の子どもを受け入れています。2月初旬以降に生まれた子どもは、4月入園時点で生後57日になっていないので、0歳児クラスでの入園が叶いません。
4月入園を狙うなら1歳児クラスへの申し込みを目指す、あるいは途中入園の追加募集を狙うなどの対策が必要です。
入園を希望する候補園をリスト化しよう
情報収集しながら、やっておきたいのが候補園リストの作成。たくさんの保育園を平行して検討していくためには必須です。
自分が見やすい形で整理しておけば家族にも相談しやすいのでオススメです。
リスト化しておく項目
- 保育園名
- 住所(リスト化しておくと書類提出や、送付の際に便利です。)
- 最寄り駅
- 自宅からの通園時間
- 電話番号(見学の申し込みなどで、電話するためリスト化しておくと効率的です)
- 募集人数(入園を希望する年齢のクラスが何人か調べておきましょう)
- 昨年の入園のボーダー指数
- 口コミや見学時に気になった点などの備考欄
希望する園が決まれば、保育園見学に!
希望する園の目星がつけば、保育園見学を予約しましょう。見学予約の電話は登園が落ち着いた午前10時以降がオススメです。
予約の際には、所要時間や持ち物、子どもの同伴の可否、保育園の入り方や駐輪場、ベビーカー置き場などをあらかじめ確認しておくと安心ですね。
保育園見学についての記事はこちら!
保育園見学のチェックリスト20
私ならココが気になる! という視点から見学に行った際に、確認しておきたいチェックリストを用意しました。
■園での生活・親の準備について
①給食・おやつの有無と内容
②使用済みおむつの持ち帰りの有無
③手づくりで用意するものはあるか
④年間行事や保護者参加イベントの頻度は
⑤毎日の持ちものは?
■施設
⑥園庭の有無、部屋の広さ
⑦赤ちゃんが安心して眠れるスペースが確保されているか
⑧乳幼児と幼児の過ごすエリアは分けられているか
⑨子どもの数に対して部屋の大きさは十分か
■保育の質
⑩1日の過ごし方・散歩や外遊びの場所と頻度
⑪保育士の子どもへの接し方
⑫園長や保育士の雰囲気・表情
⑬子どもたちがくつろぎ、笑顔で過ごしているか
■送迎
⑭ベビーカー置き場はどこか(屋根の有無)
⑮自転車や車で送迎した際の駐車エリアはあるか
■病気のとき
⑯熱が何度でお迎えか
⑰発熱時の保育園での対応
■延長保育
⑱延長保育は何時までか
⑲延長保育を利用できる子どもの数と年齢
⑳急な延長保育は可能か
園の見学を重ねるうちに、情報があやふやになることも。子どもと一緒の見学では、なおさらじっくりと見学することは難しいですよね。
見学時の印象や情報を忘れないために、見学の際には、メモを取り、すぐにリストに記載しておくことをオススメします。
希望の園に落ちてしまったら、どうする?
認可園の内定通知は、2月ごろに届きます。もし、不承諾通知が来たら、二次募集に関する用紙が同封されているか確認しましょう。
されていない場合は自治体の公式サイトや窓口で二次募集を受けつけている施設を探します。
二次募集の申し込みの際には、窓口でどの園が入りやすいかなど詳しく相談するとよいでしょう。
自治体により、二次募集の際の追加書類の提出が必要ある場合、ない場合など異なるため、申し込み書類についても確認が必要です。
認可外保育園への申し込み
二次募集と同時に確認したいのが、認可外保育園への申し込みです。
既に申し込み済の園があっても、さらに検討可能な園がないかをいま一度確認してみましょう。
認可保育園に、内定した人が認可外の申し込みをキャンセルする時期なので、内定通知が届く2月頃は空きが出やすいタイミングのようです。
希望を叶えるために早めの行動を
保育園情報の収集に見学、申し込みに必要な書類の準備。
入園までにかかる労力はなかなかのものですよね。
産前産後の慌ただしい時期に、これらの作業をこなすのも一苦労。
家族と助け合いながら、早め早めの情報収集をして、少しでも余裕を持って取り組みたいですね。
入園前に、こちらもチェック!
ライター:花村すみれ
1歳の男の子をもつママライター。
食べることが大好きで、とにかく子連れでも外食したい!
抱っこ紐で立ち食い蕎麦に立ち食い寿司、ラーメンとあらゆる外食に挑戦中しています。