「お腹の赤ちゃんは男の子?それとも女の子?」「今回は性別がわかるかも」と、健診のたびにドキドキして気になりますよね。
早めに性別がわかったら、出産準備を具体的に進めたいという方もいるでしょう。
この記事では、八丁堀さとうクリニック副院長の佐藤杏月さん監修のもと、赤ちゃんの性別はいつわかるのか、一般的に行われる2Dエコー検査での見分け方などを紹介します。
この記事のもくじ
この記事を監修いただいたのは…
八丁堀さとうクリニック副院長・産婦人科医:佐藤杏月さん
日本医科大学卒。日本医科大学武蔵小杉病院を中心に16年間産婦人科医として地域のハイリスク妊婦や、婦人科疾患の診療を行ってきた。
3人の子どもの子育てと仕事の両立を目指し、整形外科医の夫とともに2020年八丁堀さとうクリニックを開業。
医療法人社団双葵会八丁堀さとうクリニック副院長、医学博士、日本産婦人科学会専門医。
妊娠15週目ごろからわかることが多い
性別の判断は、妊婦健診で行われるエコー検査(超音波検査)で、外性器の特徴を確認して行われます。
外性器とは外から見える生殖器のことです。
早ければ妊娠12週目ごろからわかることも
赤ちゃんの外性器は妊娠12週ごろから15週ごろにかけて形成が始まるため、早くて妊娠12週目ごろには性別が判明する可能性があります。
ただし、この時期の外性器はまだ十分に形成されていないことも多く、性別の区別が難しい場合もあります。
一般的には妊娠15週目(4か月)ごろになると、はっきりと判別できるようになります。
妊娠21週目(6か月)以降になると、外性器がさらに発達してくるため、エコー検査でより明確に判別できます。
また、赤ちゃんの体の向きや体勢でエコー画像に写らない場合は、正確な判別ができないことも知っておきましょう。
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赤ちゃんの性別の見分け方
妊婦さんのお腹にエコーを当てて、性別を確認します。医師が判断するうえで重要なポイントは、外性器の形です。
男の子の場合
男の子は、エコー検査で太ももの間に陰のうと陰茎があるかを確認します。
突起物が写ることで判断できるほか、妊娠30週ごろには睾丸が陰のうへと下りてくるため、エコー検査で陰のうがはっきりと写るようになります。
女の子の場合
太ももの間に木の葉のような形をした外陰(がいいん)が確認できます。
また、膀胱と腸の間に、女の子の特徴である子宮が写ることでも判別が可能です。
一方で、女の子は男の子と比べて外性器が目立たないため見分けがつかないことも多く、性別がはっきりとわかるようになるまでに時間がかかることがあります。
性別を伝えない場合もある?
医師が性別を知らせるタイミングは、妊婦健診でエコー検査をしているときが多いです。
ただし、その方針は病院ごとに異なります。
病院によって異なる
妊婦健診時に性別を伝えるかどうかは、病院によって異なります。
性別を知りたい場合は、事前に病院へ確認しておくとよいでしょう。
なかには妊婦さんから聞かれない限りは、あえて性別について触れない医師もいます。
そもそもエコー検査は、お腹の赤ちゃんが順調に育っているか、健康に問題がないかを確認するもので、性別を判断することはおもな目的ではありません。
そのため、病院の方針で性別を教えることは控えている、という病院もあるようです。
知りたくない場合は事前に伝えて
男の子か女の子かは、生まれてからの楽しみとしてとっておきたい方もいるのではないでしょうか。
その場合は性別がわかっても伏せてほしい旨を、はっきりと伝えておきましょう。
性別がわかるジンクスって本当?
妊娠中に「お腹が前に突き出てくれば男の子」「妊婦さんの顔つきが優しくなったら女の子」など、
見た目や表情で性別がわかるという話や、「つわりの重さや食べ物の好みで性別がわかる」という話などを耳にすることがあるのではないでしょうか。
しかし、このような「性別ジンクス」に医学的根拠はありません。
性別を事前に知りたい場合は、言い習わしや言い伝えなどに惑わされることなく、医師にきちんと性別を確認するようにしましょう。
エコーでわかるのは性別だけじゃない
エコー検査は、医師が妊婦さんとお腹の赤ちゃんの健康状態を把握するための重要な検査です。
エコー機器とつながっている「プローブ」という器具をお腹に当てて、画像で写し出します。
この検査は、放射線を使用しないため安全に受けられます。
赤ちゃんの成長具合
エコー検査では、お腹の赤ちゃんが妊娠週数に合わせて順調に成長しているかを確認できます。
胎児の頭の大きさや腹囲、大腿骨の長さを測定し、これらをもとに推定体重を計算して、妊娠経過の状態を評価することが可能です。
心臓の動きや体の構造
胎児の心臓の動きや心拍数を確認し、心臓が正常に機能しているかをチェックできます。
さらに、心臓や脳、そのほかの臓器が正しく形成されているかといったことも詳しく確認します。
胎児の位置と羊水量
エコー検査で、胎盤がどの位置にあるのかや厚さ、羊水の量なども確認します。
胎盤が通常より低い位置にある「前置胎盤」などが疑われる場合には、出産方針を検討するうえで大切な情報です。
また、羊水が標準より多い「羊水過多」、羊水が標準より少ない「羊水過少」などの場合は、妊婦さんや胎児に影響を及ぼす恐れがあるため、必要に応じて適切な対応をします。
赤ちゃんのしぐさや表情
2Dエコーの検査は、白黒の画像で、顔の輪郭や手足の指を確認できます。
赤ちゃんが指しゃぶりをしている姿を見られることも。
また、3Dや4Dのエコー検査では、よりはっきりと赤ちゃんの表情やしぐさを見ることができます。
あくびをしている姿や、まばたきをする様子、手足の動きなどをリアルタイムで立体的に見ることが可能です。
赤ちゃんと会える日を楽しみに待ちましょう!
性別が正確に特定できるのは、妊娠15週ごろからが多いです。
ただし、赤ちゃんの体勢によっては、性別の判断が難しいかもしれません。
また、病院の方針によっては教えてもらえない場合もあります。
赤ちゃんの性別の確認を心待ちにしている方もいるかと思いますが、一番大切なことは、ママの体調と赤ちゃんの成長が順調であることです。
性別を知ることで、名前を考えたりベビー服などを選んだりと、いっそう赤ちゃんへの想いがわいてきますが、性別はあくまでも楽しみのひとつと捉え、安心して出産準備を進めてくださいね。
文:misono
