子どもが成長して公園で遊ぶようになると「自転車に乗りたい!」と興味を持ち始めますよね。
自転車に乗れるようになると、子どもの行動範囲が広がって新しい発見や経験ができるようになります。
その一方で、自転車での転倒によるケガや交通事故などを心配するママやパパも多いでしょう。
今回は、子どもが自転車に乗る練習のコツや自転車の選び方、サポートのしかたなどを紹介します。
この記事のもくじ
子どもの自転車の練習ステップ
子どもが自転車に乗れるようになるまでの5つのステップを解説します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ステップ①まずは自転車に慣れる
自転車のように大きくて重たい乗り物に乗ることは、子どもにとって初めての体験です。
なかには、自転車に乗ることを想像して「怖い!」と感じる子どももいます。
そのため、いきなり自転車に乗るのではなく、自転車に慣れることから始めましょう。
たとえば、自転車の左側に立ってハンドルを両手で持って歩いてみたり、ハンドルを切ったりして練習します。
自転車の横を歩くことに慣れたら、自転車にまたがります。
このとき、自転車に乗る姿勢や足のつき方、サドルの高さなどを確認してくださいね。
ステップ②ブレーキを使う練習をする
ブレーキの使い方は、安全を守るためにもしっかりと身に付けましょう。
子どもにブレーキレバーの位置と使い方を説明して、実際に握ってブレーキがかかる感覚を体験してもらってください。
ゆっくり漕いでブレーキをかける練習を繰り返すことが重要です。
障害物に気づいたら、すぐにブレーキをかけられるようにしましょう。
ママやパパはそばについてサポートして、子どものペースに合わせて練習を進めていきましょう。
ステップ③足で地面を蹴って進んでみる
自転車に慣れ、ブレーキの使い方を覚えたら、次は足で地面を蹴って進んでみてください。
キックバイクのように進み、バランス感覚を身に付けることが大切です。
地面が平らな広い場所で練習するとよいでしょう。
最初はうまく進めないかもしれませんが、練習することで少しずつ上達します。
ステップ④大人が後ろを支えながら、ペダルを漕いでみる
ママやパパが自転車の後ろを支えて、ゆっくりペダルを漕ぎます。
普段の生活のなかで子どもはペダルを漕ぐことがないため、タイミングを教えてゆっくり進みましょう。
子どもがペダルを漕ぐリズムやバランスの取り方に慣れてきたら、少しずつ大人のサポートを緩めていきます。
練習の進み具合を見ながら、徐々にひとりで漕げるように練習を重ねてくださいね。
ステップ⑤公道を走れるように操作を練習する
公園とは違い、公道は自転車や歩行者、さらには車に気を付けなければなりません。
公道を走る前に、以下のポイントができるようにしっかり練習しましょう
- ハンドルの操作ができるか
- バランスが取れるか
- ブレーキをかけられるか
公道を走るときは事故のリスクがあるため、十分に安全を確認することが重要です。
子どもが楽しく自転車に乗れるようサポートしましょう。
子どもの自転車選びのポイント
子どもの自転車はきちんと選ばなければ、ケガの原因になります。
ここでは、自転車選びのポイントを解説します。
ポイント①身体に合ったサイズ感か?
自転車が子どもの身体のサイズに合っていないと、乗りづらく危険です。
子どもの年齢や体格に合わせて、以下の表を参考に正しいサイズの自転車を選びましょう。
サイズ(インチ) | 適正身長(cm) | 年齢(歳) |
---|---|---|
14 | 97~112 | 3~5 |
16 | 101~118 | 3~6 |
18 | 107~123 | 4~8 |
出典:子ども用自転車|ブリヂストンサイクル株式会社
実際に、子どもが自転車に乗ってサイズ感を確かめてみてくださいね。
ポイント②サドルを下げた状態で両足がつくか?
両足が地面につくことは、子どもが自転車に安全に乗るうえで重要です。
両足がつかなければバランスが取れず転びやすくなります。
両足がつくと言ってもつま先だけがつくのではなく、足の親指の付け根にあたる母趾球(ぼしきゅう)が地面につく状態が望ましいです。
そして購入の際は、サドルを一番低くした状態で両足が地面につく自転車を選びましょう。
そうすることで、子どもが成長し身長が伸びてもサドルの高さを上げることで、長くサイズに合った自転車に乗ることができます。
ポイント③ハンドルやブレーキは握りやすか?
ハンドルやブレーキを子どもが握りやすいかどうかは重要です。
ブレーキが固く握りにくいことで、事故につながるケースがあるからです。
ハンドルが持ちやすく、子どもの力でブレーキがかかるか試してみましょう。
ポイント④安全基準に合格しているか?
事故のリスクを下げるために、基準に合格した自転車を選ぶことが不可欠です。
自転車協会のBAAマークは、90項目の安全基準に合格した自転車に貼られています。
さらに、生産物賠償責任(PL)保険加入を義務化しており、万が一、製造上の欠陥により事故が発生した場合は、製造事業者もしくは輸入事業者の責任で補償されるため、その点でも安心できるでしょう。
自転車のなかには、基準に満たないものもあるため確認してください。
ポイント⑤車に見つけてもらいやすい色か、反射板はついているか?
車から見つけやすい自転車の色だと、事故防止につながります。
たとえば、黄色や赤など明るい色のものがおすすめです。
道路交通法により車両後部への反射板(もしくはテールライト)の取り付けが義務づけられていますが、さらに両輪にも反射板があると、車のライトに反射して車輪の動きがわかるため、自転車だと気づかれやすいです。
自転車の練習をするときの注意点
自転車の練習をするときに気を付けなければならないポイントを解説します。
それぞれのポイントを知って、安全に練習しましょう。
練習は人通りの少ないフラットな場所で行う
子どもが自転車の練習をする際は、安全性を優先しなければなりません。
そのため、公園や広場などの広い場所がおすすめです。
場所が狭いと人にぶつかったり、バランスを崩したりして転倒の危険があるからです。
芝生や土であれば、転んでもケガが少なくて済みます。
子どもの上達のペースに合わせて、場所を選んでくださいね。
練習と同時に交通ルールも教えていく
自転車の練習を始めるタイミングで、交通ルールも教えることが重要です。
信号機や横断歩道など自転車に乗るうえで必要な交通ルールから教えましょう。
交通公園には、信号機や横断歩道などが設置されており、交通ルールを覚えながら自転車の練習ができるためおすすめです。
必ずヘルメットを着用する
自転車に乗る際は、ヘルメットの着用が必須です。
また、子どもの頭に合ったサイズでなければ、ヘルメットの本来の機能を期待できません。
実際に着用して、ぴったりのサイズを選びましょう。
明るい色のヘルメットを選ぶと、車や歩行者から見えやすいため安全です。
休憩や水分補給はしっかり行う
子どもは夢中になると、休憩や水分補給を忘れがちです。
自転車の練習は身体に負担がかかるため、休憩を取って水分補給をしましょう。
とくに、夏は熱中症のリスクがあるため、子どもの体調を十分に確認しなければなりません。
楽しみながら安全第一で自転車の練習に取り組んでみてください。
練習は焦らずに見守ることを大切に
子どもが自転車に乗れるようになるためには、ママやパパのサポートが欠かせません。
練習を始めたばかりの頃は、うまく自転車に乗れず転ぶこともあるでしょう。
しかし、そういった失敗を繰り返して少しずつ乗れるようになります。
子どものペースに合わせて根気強く練習を重ねていけば、いつか自転車に乗れるようになります。
安全第一を心がけ、子どもの新しい可能性を広げるためにもフォローしましょう。
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ライター:西川正太
大学を卒業後、大学病院の看護師として勤務。心臓血管外科や集中治療室などの領域を経験。
子育て中であり、専門的に子育てをしたいと一念発起し保育士の資格を取得。
医療や保育に関連するコンテンツ作成にも従事。