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【医師監修】妊婦でも飛行機に乗って大丈夫?胎児への影響と搭乗時のポイント

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妊婦さんは飛行機に乗っても問題ないのでしょうか。
里帰り出産や旅行などで飛行機を利用する予定の方もいるでしょう。
おなかの赤ちゃんに影響がないのかも心配になりますよね。
この記事では八丁堀さとうクリニック副院長・佐藤杏月さん監修のもと、妊婦さんが飛行機に乗るならいつからいつまでが良いのか、搭乗前に知っておきたいポイントなどを紹介します。

この記事のもくじ

この記事を監修いただいたのは…
八丁堀さとうクリニック副院長・産婦人科医:佐藤杏月さん

日本医科大学卒。日本医科大学武蔵小杉病院を中心に16年間産婦人科医として地域のハイリスク妊婦や、婦人科疾患の診療を行ってきた。
3人の子どもの子育てと仕事の両立を目指し、整形外科医の夫とともに2020年八丁堀さとうクリニックを開業。
医療法人社団双葵会八丁堀さとうクリニック副院長、医学博士、日本産婦人科学会専門医。


妊婦でも飛行機に乗ることは可能


妊娠中のデリケートな時期に、妊婦さんが飛行機に乗って大丈夫なのでしょうか。


妊娠中に飛行機に乗ってはいけないという規約はない


妊娠中の経過が良好で体調が安定しているなら、飛行機に乗ること自体は問題ないとされています。
しかし、妊娠初期はつわりや貧血など、さまざまな症状が起こりやすく、なかでも妊娠12週未満は早期流産の割合が高く、体調が安定しない時期です。
妊娠12週目までは、飛行機に乗らないことをおすすめします。
また15週目までもなるべく乗るのを控えた方が良いでしょう。
飛行機に乗る計画がある場合は、安定期である妊娠16週〜27週までの搭乗がおすすめです。

搭乗前に手続きが必要なケースがある

各航空会社では国内線、国際線ともに妊婦さんの搭乗に条件つきの制限があります。
ここでは、ANAの例を紹介しましょう。



国内線 ・出産予定日を含めた8日以上28日以内の搭乗は診断書の提出が必要。
・出産予定日を含め7日以内の搭乗は診断書と医師の同伴が必要。
国際線 ・出産予定日を含めた15日以上28日以内の搭乗は診断書の提出が必要。
・出産予定日を含め14日以内の搭乗は診断書と医師の同伴が必要。

※診断書は、出発前7日以内に発行したものを提出。

(診断書に「お客様が航空旅行を行われるにあたり、健康上支障がない」という旨を医師に明記してもらう)

ANAのコードシェア便および他航空会社が運航する便は、提携航空会社の規定が適用になるため、内容が異なる場合があります。
予約時に妊娠している旨の申し出が必要な場合もあるため、早めの確認がおすすめです。
また、妊婦さんを対象とした、空港内や機内でのサポートをしてくれるサービスがあります。
こちらも、利用する航空会社へ予約の際に問い合わせてみてください。
 

参考:ANA 妊娠中のお客様[国内線]
参考:ANA 妊娠中のお客様[国際線]

必ずかかりつけの産科医に相談してから利用を

飛行機に乗る予定の妊婦さんは、利用する前に一度、かかりつけの産科を受診してください。
搭乗可能か確認を取り、気になることがあれば主治医に相談をしておきましょう。
また、搭乗する際は母子手帳や健康保険証、緊急連絡先のメモを忘れずに携帯し、もしもに備えておくと良いですね。

胎児に影響はある?


空港内の手荷物検査で使う金属探知機や上空での放射線量は、妊婦さんやおなかの赤ちゃんに影響することはないのでしょうか。


数回乗る程度であれば、基本的には影響はない


国土交通省のホームページには、「金属探知機はX線等の放射線を照射するものではないため、母児に障害を与える可能性はない」と記載があります。
もし金属探知機やボディスキャナーの検査が心配な場合は、検査員に申し出をすれば他の方法で検査するなどの対応をしてくれるようです。
また、地上に比べて上空は放射線量が高くなりますが、飛行機に数回乗る程度であれば胎児に影響を与える量ではないため、問題ないとされています。
 

参考:国土交通省ウェブサイト ご妊娠中のお客様の保安検査について

妊娠中に飛行機に乗る際のリスク


妊娠中に飛行機を利用する際のリスクを理解しておきましょう。


血液塞栓(エコノミークラス症候群)のリスク


妊娠中は血液が固まりやすいため、エコノミークラス症候群になるリスクが高くなります。
エコノミークラス症候群とは肺血栓塞栓症とも言われる、肺動脈に血液の塊(血栓)が詰まる病気です。
機内で同じ体勢のままで長時間足を動かさずに座っていると血行不良で血液が固まり、血栓が肺の血管に詰まり、呼吸困難や胸の痛みなどの症状が出て発症することがあります。

一過性低血圧のリスク

妊娠中は血圧が低下しやすく脳への血流量が減ることで、めまいや立ちくらみの症状が起こりやすくなります。
そのため、一過性の低血圧になることがあります。
これは機内の気圧が下がることで一時的に症状が悪化したり、吐き気などを起こしたりすることがあるため注意が必要です。

妊娠中に飛行機に搭乗する際のポイント


妊婦さんが飛行機に乗る際、気をつけたいポイントを紹介しましょう。


水分をこまめに摂取する


妊娠中はトイレの回数が増えますが、我慢せず水分をしっかりと摂取することが大切です。
機内ではこまめに水分補給をし、エコノミークラス症候群や低血圧の対策をしましょう。
コーヒーや紅茶などカフェインが含まれる飲み物は利尿作用があるため控え、水や麦茶などを飲むようにします。
また、すぐトイレへ立てるように、席は通路側でなるべくトイレに近い場所が良いでしょう。

簡単なストレッチをする

ずっと同じ姿勢のままでいると、エコノミークラス症候群のリスクが高くなります。
1時間に1回程度を目安に、簡単なストレッチを行ってください。
座りながら足首を上下に動かしたり、席を立って歩いたりして血流を良くしましょう。

服装はゆったりとしたものを選ぶ

妊娠中はおなか周りを締め付けない、リラックスできる服装を心がけましょう。
ゆったりとしたワンピースや、ウエストがゴムのマタニティ用パンツなどがおすすめです。
また、機内は湿度が低いため、寒く感じることがあります。
ストールやカーディガンなどの羽織りもので体温調節をし、体を冷やさないようにしてください。

母子手帳、保険証は必ず持参する

妊娠中に外出する際は、不測の事態に備えて母子手帳と保険証は必ず持参するようにしましょう。
また、かかりつけの病院の連絡先や緊急連絡先もメモをしておくと安心です。

ポイントを押さえて飛行機に搭乗しましょう

妊娠中に飛行機に乗る場合は、安定期に入る妊娠中期がおすすめです。
事前に主治医に相談し、自分の体とおなかの赤ちゃんの状態を確認してもらいましょう。
機内では水分補給やストレッチを忘れずに行い、エコノミークラス症候群や低血圧のリスク対策を心がけてください。
また、少しでも体調に不安がある場合は無理をせず、搭乗を取りやめることも大切です。
今回のポイントを押さえて、体調に気をつけて空の旅を楽しんでくださいね。
 

赤ちゃんの飛行機デビューに関する記事はこちら!


文:misono


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