会員登録(無料) ログイン

SNSでも情報を発信しています!

【医師監修】妊婦の快適な寝方!お腹の重みを感じにくいシムス位とは?

お気に入りに登録

とにかく眠かった妊娠初期から一転、妊娠中期、妊娠後期になると、眠れない妊婦さんが増えます。
思うように休息が取れないことで、不安に感じる人もいるのではないでしょうか。

この記事では、八丁堀さとうクリニック副院長の佐藤杏月さん監修のもと、妊娠中、特に妊娠中期から後期にかけて寝づらくなる理由や妊婦さんにおすすめの寝方、うまく眠るための工夫などについてお伝えします。

自分なりの対策を見つけて、妊娠中の身体と付き合っていきましょう。

この記事のもくじ

この記事を監修いただいたのは…
八丁堀さとうクリニック副院長・産婦人科医:佐藤杏月さん

日本医科大学卒。日本医科大学武蔵小杉病院を中心に16年間産婦人科医として地域のハイリスク妊婦や、婦人科疾患の診療を行ってきた。
3人の子どもの子育てと仕事の両立を目指し、整形外科医の夫とともに2020年八丁堀さとうクリニックを開業。
医療法人社団双葵会八丁堀さとうクリニック副院長、医学博士、日本産婦人科学会専門医。

妊娠中におすすめの寝方「シムス位」


妊娠中の寝方として、お腹の重みを感じにくい「シムス位」があるのをご存知ですか。ここでは、シムス位とはどのようなものなのか、どんなメリットがあるのか、解説します。


シムス位とは?


シムス位とは、19世紀アメリカの婦人科医、J・マリオン・シムズが考案した妊婦でも安眠しやすい体勢のことで、具体的には身体の左側を下にした、うつぶせに近いような寝姿勢です。

左側を下にする体勢は子宮の後ろにある大きな血管の血流を妨げず、息苦しさなどが起こりづらいと言われています。

シムス位のメリット

シムス位で寝るメリットには、「胃腸にかかる負担が軽くなる」「お腹の重さが軽減され、腰痛対策になる」「仰臥位(ぎょうがい)低血圧症候群対策になる」の3つがあります。

  • 胃腸にかかる負担が軽くなる
  • 胃の特性上、身体の左側を下にした体勢をとると、胃酸が食道に逆流しにくくなります。吐きづわりや胸焼けがする場合には、シムス位で眠ることで胃腸の負担が軽くなり、眠りやすくなることがあります。

  • お腹の重さが軽減され、腰痛対策になる
  • 赤ちゃんが大きくなりお腹が出てくると、腰を反らせてバランスを取ろうとしがちなため、腰痛が起こりやすくなります。シムス位は、ややうつぶせの体勢なので、布団にお腹を預けることができ、その分お腹の重みを感じにくくなり、安眠につながります。また、腰にかかる負担が軽くなるので腰痛の緩和も期待できます。

  • 仰臥位(ぎょうがい)低血圧症候群対策になる
  • 妊娠後期に仰向けの体勢で寝ることで「仰臥位低血圧症候群」になるおそれがあります。仰臥位低血圧症候群は静脈が圧迫され、心臓に戻る血液が減少することで起きるもので、頻脈、冷や汗、嘔吐、顔面蒼白などの症状が見られます。仰向けではなくシムス位で眠ることで、仰臥位低血圧症候群対策になります。

シムス位の取り方

シムス位になるには次のような手順をとります。

  1. 身体の左側を下にして横になる
  2. 下になっている左脚を、楽な位置に伸ばす
  3. 上になっている右脚を軽く曲げて左脚よりも前にだし、うつぶせのような体勢になる
  4. 下になっている左手は楽な位置に伸ばす
  5. 上になっている右手はひじを曲げて楽な位置に置く
  6. 心地よい体勢になるように、手足の位置を調節する

両脚の間に抱きまくらやクッションを挟むとより楽な体勢になります。

クッションの場合は大小複数を組み合わせて使うとよいでしょう。

妊婦が寝づらいと感じるのはなぜ?


なぜ妊娠中は睡眠に関するトラブルが多いのでしょうか。
それには、以下のような理由が考えられます。


お腹の赤ちゃんに圧迫されて寝づらくなる


お腹の赤ちゃんに圧迫されて寝づらくなるケースが考えられます。

特に妊娠後期になると、赤ちゃんはぐんと成長し、ママの身体を圧迫します。
心地よく眠れる寝方がなかなか見つからず、不眠になりがちです。

胎動で起こされる

赤ちゃんの胎動で起こされるケースもあります。

胎内の赤ちゃんは、20分から30分おきに起きたり寝たりを繰り返しているため、ママはゆっくり眠りたい時間でも、赤ちゃんは動き回ります。

ママの眠りが浅くなっているところで赤ちゃんが動くと、目が覚めてしまうこともあります。

【こちらの記事も読まれています♪】
胎動はいつから感じる?赤ちゃんの様子

息切れや動悸、こむら返りの症状があり寝づらい

妊娠中は子宮に多くの血液を送って赤ちゃんに栄養を届けるため、血液量が増えます。

また、それに伴い心拍数も上昇します。
このことで動悸や息切れがしやすくなり、眠りが浅くなることがあります。

また、妊娠中はカルシウムやマグネシウムが不足しがちなのでこむら返りが起こりやすくなり、痛みで目が覚めてしまったりそのあと寝づらくなったりすることがあります。

トイレの回数が増え、途中で起きることがある

妊娠週数が進むと、トイレに行く回数が増えます。

夜中にトイレに行きたくなって目が覚めるケースもあるでしょう。尿は腎臓で血液をろ過して作られるので、妊娠中に血液量が増えると作られる尿の量も増えてトイレが近くなりやすいです。

また、大きくなった子宮に膀胱が圧迫されることも原因のひとつです。

妊娠中に仰向け寝やうつぶせ寝をしても大丈夫?


妊娠中の仰向け寝やうつぶせ寝は避けた方がよいのでしょうか。


①仰向け寝の場合


妊婦さんから受ける質問の中に、「仰向け寝はダメなんですか?」というものがあります。

このように言われるのは、妊娠後期のお腹が大きい状態で仰向け寝をすると、血管が圧迫され、先に紹介した仰臥位低血圧症候群を起こすおそれがあるからです。

妊婦の仰向け寝自体がダメなわけではありませんが、妊娠後期には避けた方が無難でしょう。

②うつぶせ寝の場合

妊娠初期のうちのうつぶせ寝は特に問題ありません。「赤ちゃんがつぶされてしまうのでは」と思う人もいるかもしれませんが、お腹の中で赤ちゃんは子宮とその中の羊水に守られているので、つぶされる心配はありません。

妊娠16週から20週くらいになってくると、お腹もふっくらとしてきます。

そうすると、うつぶせ寝はママ自身が苦しさを感じやすくなるので、自然とうつぶせ寝以外の寝方で寝るようになってくるでしょう。

快適な睡眠にするためのポイント


ここからは、妊娠中の睡眠を少しでも快適にするために、できることを3つご紹介します。


日中に軽い運動をし、仮眠も短時間にする


習慣的な運動は、睡眠の質の向上に効果があると言われています。

産院の医師に相談したうえで、ウォーキングやマタニティヨガなどを生活に取り入れるとよいでしょう。

また、妊娠中は日中に仮眠を取ることもあるでしょう。
あまりしっかり寝てしまうと、夜眠れなくなってしまうため、仮眠は短時間にとどめ、夜の睡眠の質を上げる工夫をしましょう。

【こちらの記事も読まれています♪】
妊娠初期の運動の効果と注意点

生活リズムを整える

生活リズムを整えることも有効です。

私たちの身体には体内時計があり、睡眠のタイミングを決めるだけではなく、前もってホルモンの分泌や生理的な活動を調節し、睡眠に備えてくれます。

朝同じ時間に起き、夜も同じ時間に布団に入って体内時計を整え、一定の時間になったら身体も眠る準備ができている状態にしましょう。

また人間の身体は、朝起きて日を浴びてから14時間から16時間後に睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌がはじまるようにできています。
朝きちんと起きて朝日を浴びることが、質のよい睡眠につながります。

ぬるめのお湯で入浴する

お風呂に入ると体温が一時的に上がり、その後体温が下がるタイミングで入眠しやすくなります。

おすすめの入浴タイミングは就寝時間の2〜3時間前です。

熱すぎるお湯は交感神経を刺激し目が冴えてしまうため、38℃から41℃くらいのぬるめのお湯につかるのがよいでしょう。
体温の上昇は0.5度程度でも十分な入眠効果が確認されています。

不眠がつらいときは医師に相談をしましょう

妊娠中期や後期などに眠りづらいと感じたら、シムス位を取るなどの工夫をしましょう。

よく眠るためには、規則正しい生活をすること、運動すること、入浴で身体を温めることが効果的です。
また、不眠がつらいときは無理や我慢をしすぎず、産院の医師に相談してください。

一般に不眠対策に用いられるアロマオイルやハーブティーは、妊婦には禁忌のものもあります。

どうしてもということであれば、事前に医師に相談する、お店の方に妊娠中であることを伝えるなどしましょう。

赤ちゃんに会える日はもうすぐです。
あなたなりの不眠対策が見つかり、楽しく妊娠生活が送れるよう、応援しています。

【プレママ人気記事はこちら♪】
産休中にやることリスト
ベビー服の水通しの正しいやり方
里帰り出産はいつから?
 

文:サカイケイコ


【産婦人科医監修】妊娠初期の運動は大丈夫?妊娠期間中の運動による効果や注意点を解説!

妊娠中に体を動かすことについて、「どれくらいの運動なら安全なの?」「赤ちゃんへの影響はないの?」といった疑問や不安を感じる方もいることでしょう。 この記事では、産婦人科医でマタニティビクス…

続きを読む

【産婦人科医監修】胎動はいつから感じる?赤ちゃんの様子や動きも解説!

ママの体内ですくすく育つ赤ちゃん。ママは安定期に入るころから、赤ちゃんの動きにともない胎動を感じられるようになります。 ママにとって赤ちゃんの存在を感じる胎動は待ち遠しいかもしれません。 …

続きを読む

【産婦人科医監修】つわりのピークはいつ?つわりの種類と症状を解説!

つわりは妊娠初期に起こる症状です。妊娠中はホルモンバランスが乱れ、体にさまざまな変化が現れます。出産へ向けて楽しみな反面、症状がおさまらないといつまで続くのかと不安を感じてしまいますよね。この記…

続きを読む

【産婦人科医監修】妊婦がはちみつを食べても大丈夫?摂取すると嬉しい効果を解説!

妊婦さんにとって、食べ物の選び方はとても大切です。 特に、はちみつに関しては「食べても大丈夫?」と心配している妊婦さんも多いでしょう。 この記事では、八丁堀さとうクリニック副院長の佐…

続きを読む

妊娠初期に積極的に摂りたい!食べ物と栄養素【産婦人科医監修】

妊娠中の食事はどのようなことに気を付けたらよいのか、心配になるママもいるかと思います。妊娠中に食べるものは、おなかの赤ちゃんの発育にも影響するため、栄養バランスに気を付けて摂取することが大切です…

続きを読む

臨月の過ごし方のススメ|NG行動や上の子がいるときのポイントも解説【産婦人科医監修】

臨月ともなると次第にお腹も大きくなり、いよいよ出産が近いなと感じる人もいるのではないでしょうか。 この記事では、臨月だからこそ気を付けたい過ごし方や、避けた方がよいことについて解説します。…

続きを読む

【体験談】小学校入学前の準備にハラハラ! 心配だったこと・やってよかったこと

7歳の男女の双子と、3歳の息子を育てるママライター、山村智子 です。 昨年は双子が小学校入学を迎え、とにかく心配なことが多く落ち着きませんでした。 しかし、過ぎてしまえば取り越し苦労だっ…

続きを読む

上の子のストレスサインには何がある?原因と対処法【心理カウンセラー監修】

第二子・第三子の誕生は嬉しいものですが、同時に忘れてはならないのが上の子の心のケア。「きょうだい育児は上のお子さんを優先に」と言われた経験のあるママやパパもいるのではないでしょうか。 この…

続きを読む

チャイルドシートの前向きはいつから?切り替えられる時期を解説!

チャイルドシートは、子どもとの車でのお出かけに欠かせないアイテムの一つです。 しかし、チャイルドシートを前向きに切り替えるタイミングは、多くのママやパパが疑問に感じることではないでしょうか…

続きを読む

マザーズバッグの中身はどうする?新生児から1歳まで月齢に合わせてご紹介!

赤ちゃんが生まれたら、一緒にお出かけするのは楽しみのひとつでしょう。 赤ちゃんとのお出かけに持参するマザーズバッグには、どんなものを入れたらよいのでしょうか。 あったら安心なもの、荷物を減ら…

続きを読む

  • HOME
  • 子育て情報
  • 【医師監修】妊婦の快適な寝方!お腹の重みを感じにくいシムス位とは?
閉じる

ポイントをGETしました!

TOPページヘ

最新情報・プレゼント情報をGET

閉じる

ポイントをGETしました!

TOPページヘ

最新情報・プレゼント情報をGET

閉じる

ポイントをGETしました!

TOPページヘ

最新情報・プレゼント情報をGET

閉じる

ポイントをGETしました!

TOPページヘ

最新情報・プレゼント情報をGET

閉じる

ポイントをGETしました!

TOPページヘ

最新情報・プレゼント情報をGET

閉じる
閉じる

会員登録でもっと便利に! 「お気に入り機能」

登録した記事は、
ログイン後の
お気に入り」ボタンから見返せます♪

会員登録はこちら(無料) すでに会員の方はこちら