
天候に左右されず、子どもたちが思い切り楽しめる、ボーネルンドの室内あそび場「キドキド」。
ここの特徴といえば、あそびをサポートしてくれるプレイリーダーの存在です。普通の公園や他の室内あそび場と何が違うのか。プレイリーダーにお聞きしました。
この記事のもくじ
キッズアライズ編集部が気になるベビー・キッズ関連サービスをご紹介。
今回は、親子の室内あそび場「キドキド」です。ボーネルンドが、あそびの場にプレイリーダーを配置するのはなぜなのでしょうか。
キドキドとは
あそびを通して子どもの健やかな成長を応援するボーネルンドが手掛ける親子の室内あそび場。
体を思い切り動かしてあそべる「アクティブオーシャン」ゾーン、ごっこ遊びや組み立て遊びが体験できる「ディスカバリータウン」、6ヶ月〜18ヶ月までの赤ちゃん専用「ベビーガーデン」ゾーンで構成されています。
「キドキド」と「ボーネルンドショップ」が合体した「ボーネルンド あそびのせかい」として展開中。
プレイリーダーについてお聞きしました!
お聞きした方:ボーネルンド あそびのせかい マークイズみなとみらい店 プレイリーダー 佐藤 詩織さん
好奇心を引き出して、あそびをサポートするプレイリーダー
-キドキドというとプレイリーダーの存在が大きな特徴だと思います。
プレイリーダーがいる利点はなんでしょうか
佐藤さん:キドキドは親子であそぶ場であると同時に、子ども同士が出会い、あそぶ場でもあります。親子でのあそび方がわからないと困っている保護者をサポートしたり、1人であそびだしたけれどどうすればいいのか迷っている子どもに手を貸したり。
時には子どもたちを集めて「これをしよう」と一緒にあそぶきっかけをつくっていくのもプレイリーダーの役割です。
子どもの好奇心を引き出して、あそびをサポートする存在です。
一緒にあそぶだけではない「サポート」とは具体的にどのようなものですか?
佐藤さん:基本的に、子どもたちが楽しくあそんでいる時は見守りますが、迷う素振りが見えた時などは声をかけています。
アクティブにあそんでいる子には、どんどん挑戦する意欲を持たせてあげたいので、例えばハードルを飛ぶあそびをしていたら一段階高いものにして挑戦する意欲を刺激しています。
逆に、静かにあそぶ子には声掛けをし過ぎず、困った様子を見せた時に「こういう風にするのはどうかな」などと声をかけています。
-あそび方を教えるわけではないんですね
佐藤さん:決まったあそびを教えるわけではなく、引き出す感じですね。キドキドでのあそびは、人間の体の基本的な36の動きが体験できるようになっています。
例えば「泳ぐ」動きができるボールプールにはボールの的当てがあり「投げる」「当てる」の動きが経験できます。上手にできない子に、プレイリーダーが投げ方を一緒に考えることはあります。
-親のアドバイスは欲しがらない子でも、プレイリーダーなら聞いてくれそうですね(笑)
佐藤さん:保護者の方が教えようとすると、つい力が入ってしまいがちですよね。
私たちプレイリーダーが気を付けているのは、あそびがトレーニングになってしまわないことです。
楽しく自分から「やってみたい」と思うことが大切です。面白くないと感じてほしくないので「投げられればそれでヨシ」のスタンスで見守ります。
もっと遠くに投げるには、もっと早く投げるにはどうすればいいかを子ども自身が考え、「体をひねってみよう」「肘を使おう」と思いつくように声掛けをしながら、子どもが自分で学んでいくようなサポートをします。
-そういったことをされているとは初めて知りました
佐藤さん:そして、できたことをパパ・ママにプレイリーダーからも報告するようにしています。
「最初はこうだったのに、こういう工夫を自分で考えてやってみたらできました」などと伝えることで、日常の生活の中では気が付きにくい、我が子の変化や成長に気付いていただけるのではと思っています。
-パパ・ママにとっても心強い存在ですね
佐藤さん:保護者の方々とのコミュニケーションも大切にしています。
「あそび」に関するちょっとした疑問などでも構いません。気軽に話しかけていただければと思います。
保護者同士で打ち解けて話している姿もよく見かけます。パパ・ママが気持ちを口に出せる場であれば嬉しいですね。
ダメとは言わず、別のあそび方で気持ちや意識の方向転換を図る
-プレイリーダーとして気を付けていることはありますか?
佐藤さん:「ダメ」と言わないことです。また「これをやろうか」などとあそびを主導しないようにしています。
あくまでも主役は子どもたち。子どもたちだけで盛り上がっていれば、見守りに徹します。あそびに誘う場合でも「何がやりたい?」と聞き、それをするにはどうやったら楽しいかなと考えています。
-子どもだけであそんでいて、このままだと危なくなるかもといった時は、どうされていますか?
佐藤さん:「やめよう」とは言わず、その子の仕草やあそび方から見える性格などを考えて、あそび方の方向転換を促しています。
ブロックがぐらぐらするほどに高く積み過ぎてしまったら「ここまで高く積めたから、今度はどれくらい横に広げられるかな」「すごい!ロボットみたいにしてみる?」など、ほかで楽しめる代替案を提案します。
異年齢の子ともあそべる機会がある
-そのほかに、キドキドならではの利点はなんだと思われますか?
佐藤さん:キドキドは6ヶ月から12歳までの子どもがあそべる施設。異年齢やタイプの違う子が出会い、時に集団あそびをする機会があることは、協調性や社会性を学ぶことにも繋がるのではないでしょうか。
知らない子同士でも、一緒にあそぶうちにお友達になっていることは多いです。もちろん、親子や1人であそんでいただくのも良いのですが、他の子とあそべる「機会がある」ことは子どもにとって良いことだと思います。今、そういった機会が減っていますので、キドキドを異年齢コミュニケーションの場としても活用していただけるとうれしいですね。
♪アクティブゾーンの様子♪
時には、あそび場内にいる子どもたちを集めて1つのゲームをすることも。この日は円形の大きな布、パラバルーンを使った玉入れ。
最後に皆で布地を引っ張ると、ボールが中央から飛び出し大歓声が上がりました。飛び散ったボールは「10秒で球拾い!」とあそびながらお片付け。球拾いの様子を見ながらカウントダウンのテンポを調整し、10秒で完了!
来た人みんながリフレッシュできる場
-キッズアライズを見ているママやパパにメッセージをお願いします
佐藤さん:保護者の方も子どもと一緒にあそんでいただきたいと思っています。
キドキドで一緒に体を動かしてあそぶことは、子どもだけではなくパパ・ママの心のリフレッシュにもなるのではないでしょうか。
一緒にあそんで楽しい思い出をつくり、帰宅後に「キドキド、楽しかったね」とコミュニケーションがとれたら、さらに嬉しいです。
なりきりあそびで自信をつけるプログラム「CREATIVE DRAMA CLASSES」
「ボーネルンド あそびのせかい マークイズみなとみらい店」では今後、なりきりあそびを通して自信をつけていくプログラム「CREATIVE DRAMA CLASSES」の定期開催を予定しています。それに先立ち、8月に体験教室が開催されたのでその様子をリポートします。
- 2日間に渡って行われた体験教室。英語と日本語で「なりきりあそび」を楽しみます。旅をテーマにしたレッスンでは、初日にジャングル・ウォーキングを、2日目に宇宙旅行をイメージし、英語のリズムや歌に合わせて体を動かしたり、お話をしたり、クラフトあそびをしたり。様々な方法で自分の気持ちを表現していきます。
自分の意見が受け入れられる経験の大切さ
なりきりあそびで表現活動を体験する「DRAMA(ドラマ)」は、欧米の学校ではポピュラーな教育プログラムです。ボーネルンドでは、インターナショナルスクールにプログラムを提供している「Tokyo Beesドラマアカデミー」と協力して展開しています。
プログラムはストーリーに沿って進みます。取材に入った2日目は宇宙旅行の真っ最中。宇宙人に扮した先生が登場すると、もう1人の先生が仲良くなるために「なにかをあげよう」と促して、子どもたちが思う「あげたいもの」を聞き出します。出てきた意見は否定されず、自分で考えて出した意見を聞いてもらえる体験ができるのです。それが自己肯定感を高め、自分の考えを伝える力の土台と自信につながっていくのだとか。あそびながら、そういったトレーニングをしていくのがDRAMAです。英語で進めるため、英会話に慣れる側面もあります。
子どもたちをフォローするプレイリーダー
体験教室では、DRAMAの先生に加えてボーネルンドのプレイリーダーが入っていました。こういった輪に入りにくい子のそばに寄り添い「今こういうことをしているね」など声をかけながら輪に入れるタイミングを探していくのが、プレイリーダーの役割のひとつです。実際に、最初は後ろで見ているだけだった男の子も、最後は一緒に笑っている姿がありました。
そしてこの体験教室で好評だったのが、終了後に実施された保護者向けのフィードバック。保護者は体験中の様子を見ることができないため、DRAMAの内容や狙い、体験中に起きた子どもたちの変化などを知ることができます。
今後、定期的なプログラムにしていく際にも、口頭やメールなど何らかの形でのフィードバックを検討しているそうです。
まとめ
「ダメと言わない」姿勢で、子どもたちのあそびをサポートするプレイリーダー。そんな彼らの対応方法は、普段の子育てにも役立つポイントがいっぱいでした。ここでしか得られない体験が楽しめそうです。