初めての子育ての場合、わからないままにベビー用品を揃えていくのは大変です。特に高額となるベビーカーやチャイルドシートは、すぐに買い替えることが難しいもの。
そこで、ベビーウエアや小物などのほか、人気のベビーカーなども手がける国内ベビー用品総合メーカーのコンビさんに、ベビーカー&チャイルドシートについて色々聞いてみました。
この記事のもくじ
キッズアライズ編集部が気になるベビー・キッズ関連サービスをご紹介。
今回は、ベビーカー&チャイルドシートです。
様々なメーカーから発売されているベビーカーやチャイルドシート。
そのなかでも国産メーカーとしてママやパパたちから高い信頼を寄せられているのが、ベビー用品総合メーカーのコンビです。
メーカーならではの視点から、ベビーカー&チャイルドシートを選ぶ際のポイントなどをお聞きしたところ、色々な工夫やこだわりが詰まっていることがわかりました。
コンビ株式会社に、ベビーカー&チャイルドシートを選ぶポイントをお聞きしました!
お聞きした方:川崎 愛さん
住んでいる環境や出かける場所、頻度などを参考に
-ベビーカーは種類が多く、何を基準に選べばいいのかわかりません。メーカーから見た、選ぶ時のポイントはありますか?
川崎さん:家の周りの環境や、子育てで想定している環境を考えてみるとわかりやすいかもしれません。
ベビーカーで外出すると、今まで1人で普通に歩いていた道が普通ではなくなります。
例えば家からスーパーや駅までの道のりに歩道があるか、ないか。
歩道があっても縁石などの段差が多かったり、歩道がなくても道路わきに側溝が多かったりすれば、タイヤが大きめの走行性のよいベビーカーがお勧めです。
ただ、タイヤが大きいと全体的にベビーカーは大きくなりますので、歩道のない細い道路を歩くなら大き過ぎない小回りの利く、操作性の高いベビーカーがよくなりますし、駅にエレベーターやエスカレーターがなければ軽さを重視したほうがよくなります。
とはいえ、大人が2人以上いる状況でお出かけすることが多いのであれば、エレベーターがなくても軽さはそこまで重視しなくてもよいと思います。
-軽さや走行性は主に何を見ればいいでしょうか。
川崎さん:大きな影響を与えるのはタイヤです。タイヤが大きければ安定性がよくなり、振動も減るので快適性が増します。反面、重さが増すため、折りたたんで持ち上げづらくなります。
一方で、タイヤが小さいと側溝の溝などにハマってしまう可能性があるほか、縁石などの段差を乗り越える時に操作がしにくくなります。
路面も、凹凸の少ない路面と多い路面があるので、そこもチェックポイントです。
-スーツケースで駅まで向かうことを思い浮かべると、想像しやすいかもしれませんね。タイヤが小さい利点はありますか?
川崎さん:軽さのほかに、小回りが利きます。よく行くスーパーなどのお店が狭いようであれば、小回りのよさも考えておきたいですね。
-2人目の子どもの場合の、ベビーカー選びのポイントはありますか?
川崎さん:すでに1台経験されているので、その時に感じた「足りない点」を補うベビーカーを選ばれるとよいと思います。
ただ、上のお子さんが3~4歳くらいの場合、上の子とは手をつないで歩き、片手でベビーカーを操作することが増えます。
それを考えると操作性の高いベビーカーは選択肢のひとつに入ると思います。
チャイルドシートは安全装置。車の大きさや、普段使いか長距離移動かがポイント
-チャイルドシートの選び方のポイントはありますか?
川崎さん:チャイルドシートは、まずは車の大きさに合わせていただくとよいと思います。軽自動車やコンパクトカーなら小さめのサイズでないと、ママやパパが隣に座る場合に狭くて居心地が悪くなってしまうからです。
次に車に乗るスタイルや環境を想像してください。ママまたはパパが1人で車を普段使いされていて、大人が1人で赤ちゃんを連れて買い物に行くなら、乗せ降ろしが楽な回転式など便利な機能があるものがお勧めです。
実家への帰省など中長距離ドライブが多いなら、快適性を重視したチャイルドシートがよいでしょう。
コンビのオリジナル機能について
-コンビさんならではの人気の機能はありますか?
川崎さん:コンビのベビーカー、チャイルドシート、ラック製品などに共通する「エッグショック」は、これがあるから当社製品を選んでくださったという方がいるほど、信頼をいただいています。
川崎さん:また、スゴカルシリーズについている「持ちカルグリップ」がとても好評です。
座面の裏側にある取っ手で、ベビーカーを折りたたんだ時にここを持っていただくことで、体に沿わせるように持ち上げることができます。
身長の高くない方も持ち運びがしやすくなり、赤ちゃんを抱っこしていても、片手で持つことができます。
シングルタイヤとダブルタイヤのよさを簡単に使い分ける「スゴカル スイッチ」
-それでは具体的に、走行性、快適性を重視したい場合のお勧めのベビーカーはありますか?
川崎さん:「SUGOCAL Switch(スゴカル スイッチ)」はシングルタイヤとダブルタイヤを採用することで、ダブルタイヤの安定性・快適性と、シングルタイヤの操作性を両立させました。
対面式で使う場合、前輪がダブルタイヤになるのですが、18cmと大きめのタイヤが赤ちゃんの頭の部分の衝撃を吸収してくれます。
背面式で使う場合は、前輪がシングルタイヤとなります。14cmと小ぶりなので小回りが利きます。
川崎さん:そして一番のポイントは、切り替え時のタイヤの固定が自動でできる点です。
通常、タイヤはくるくると自在に動くキャスタータイプが主流なのですが、前輪・後輪すべてが動くと逆に操作性が下がるため、片側はロックをかけて動かないようにします。
これまではタイヤ部分のバーを手動でロックしていましたが、「スゴカル スイッチ」はハンドルを切り替えた時に自動でロックがかかるようにしました。
対面・背面のハンドルを切り替えるだけで、進行方向に対して前輪のキャスターだけが自動的に回転するようになっています。
軽い!コンパクト!くるくる小回り!驚きの操作性を実現した「スゴカル ミニモ」
-操作性を重視したい場合のお勧めのベビーカーはありますか?
川崎さん:「SUGOCAL minimo(スゴカル ミニモ)」は、スゴカルシリーズの中で抜群の操作性とコンパクトさを誇っています。
実際にお店で試してみると実感いただけると思いますが、曲がる時も最少の動きでターンができます。
コンパクトさにおいてはコンビ史上No.1※。折りたたみ時の厚みはわずか33cmと薄く、横幅は45cmとコンパクトながら、座面はギリギリまで広く使っているので快適さは損ねていません。
展開時の奥行きもぐっとコンパクトになり、電車で大人2人が並んで座った幅とほぼ同じです。スペースを占拠している気分が少しでも薄まればと思います。
川崎さん:「スゴカル ミニモ」も対面式と背面式に切り替えが可能ですが、座面部分を一度取り外して行うため、頻繁に切り替えたい方には「スゴカル スイッチ」がよいでしょう。
その分、コンパクトさと操作性は群を抜いています。
※自社国内販売品における、展開時、折りたたみ時の3辺合計最小値の比較(2021年8月時点コンビ調べ)
人気の回転機能に加え、座椅子部分の取り外しが可能な「ザ・エス」
-チャイルドシートのお勧めを教えてください。
川崎さん:利便性の高い360度回転式で人気のチャイルドシート「THE S(ザ・エス)」がリニューアルし、シート部分とベース部分が分かれるセパレート構造になりました。
セパレートになったことで重さが分散し、車への設置がしやすくなっています。
川崎さん:また、座椅子部分を室内に運び入れることができるので、真夏に車の中が灼熱となってチャイルドシートが熱くなることを防ぐことができます。熱くなったシートの中に入ると赤ちゃんも暑くなってしまいますから。
ただし、赤ちゃんを入れたままでの移動は想定していないので、ご注意ください。
-パパママ、キッズアライズのユーザー向けのメッセージをお願いします。
川崎さん:コンビでは、パパママたちに子育てを楽しく感じていただけるよう、寄り添っていけるような商品やサービスをご提供していきたいと願っています。
例えばプレママレッスンやチャイルドシートの設置に関する相談窓口を設けるなど、サポートにも力を入れています。
1人目でも2人目でも、常に育児は不慣れなもの。お子様との時間が増える、ストレスの少ない育児をサポートしていきたいと思います。
取材でわかった、コンビのここがスゴイ
◎ベビーカーは精密機器。指はさみなどの事故防止のため、畳んだ時にあえて隙間ができるようになっている。
◎ベビーカーが電車のドアに挟まってしまっても感知してドアが開くよう、JRの基準に合わせて厚さやサイズを調整。試験場で何度も感知のチェックをしている。
◎部品はすべて、赤ちゃんが飲み込めないサイズ。
知らなかった!?ついついやりがちなベビーカーNG行動
※メーカー推奨ではない行為
◎ベビーカーに赤ちゃんがいる状態で持ち上げて移動
→バランスがくずれて歪みの原因に。その歪みが走行性や安全性に影響を与える恐れも。
◎畳んだベビーカーを持つ時に、フロントガードを持つ
→フロントガードは赤ちゃんの乗せ降ろしの際に外す構造なので、力がかかると抜ける可能性がある。
◎ハンドル部分に荷物をかける
→バランスがくずれて歪みの原因に。その歪みが走行性や安全性に影響を与える恐れも。荷物が重すぎてひっくり返る危険性もあり。
このページで紹介したコンビ商品
コンビ ホワイトレーベル スゴカルSwitch エッグショック
【対象月齢】 1ヶ月~36ヶ月頃(体重15kg以下)
【本体重量】 5.5kg(フル装備重量:5.7kg)
※本体重量はダッコシートαプレミアムを除く
【サイズ】
開:W495×D790~880×H960~1020mm
閉:W495×D360×H875~965mm
詳しくはこちらをチェック
コンビ ホワイトレーベル スゴカルminimo plus エッグショック AN
【対象月齢】 生後1カ月~36カ月頃まで(体重15kg以下)
【本体重量】 5.1kg
※本体重量はダッコシートαを除く
【サイズ】
開:W450×D670~865×H945~1030mm
閉:W450×D330×H815~915mm
詳しくはこちらをチェック
コンビ ホワイトレーベル THE S plus ISOFIX エッグショック ZC-750
【本体重量】 13.9kg
【使用期間】後向き:身長40cm~105cmまで/前向き:身長76cmかつ月齢15ヶ月以上~105cmまで
※体重19.0kgを超えるお子さまには使用できません。(参考:新生児~4才頃)
【サイズ】
後向き時:W440×D680~810×H630~740mm
前向き時:W440×D670×H650~825mm
(サポートレッグ、コネクター含まず)
詳しくはこちらをチェック
キッズアライズのまとめ
一度購入したら長く使うものだからこそ、品質や使い勝手、丈夫さ、安全さなどを吟味したいベビーカーやチャイルドシート。
軽さや機能性、操作性などを考えることは、どんなふうに暮らして、どのようなライフスタイルになるのかを考える、よいきっかけになりそうです。
取材協力
コンビ株式会社
コンビ公式サイト