子どもが大きくなってくると、新生児期に購入したチャイルドシートが小さく感じてきますね。
新生児用のチャイルドシートはいつまで使える?
ジュニアシートに切り替える時期は? といったママとパパの疑問にお答えします。
この記事のもくじ
チャイルドシートは6歳未満までの装着義務
道路交通法では、6歳未満の幼児にチャイルドシートの装着が義務づけられています。
チャイルドシートの種類や適正な使い方を把握し、大切なわが子の安全を守りましょう。
身長が140cmに達するまでは使用が推奨されている
チャイルドシートには、乳児用(後ろ向き)・幼児用(前向き)・学童用(ジュニアシート)があり、子どもが6歳になると装着の義務は無くなります。
しかし、車のシートベルトは身長140cm以上の人向きに作られており、適正な身長で使用しないと、事故の際に首や内臓を痛めてしまうといった危険があります。
そのため、子どもの身長が140cmに達するまでは、学童用のジュニアシートの使用を継続することが推奨されています。
チャイルドシートを助手席に乗せるのはNG
子どもが泣いたときにすぐに対応したい、子どもの様子を確認したいという理由で助手席にチャイルドシートを乗せる人もいます。
しかし、助手席へのチャイルドシート設置には危険がたくさんあります。
チャイルドシートに座った子どもは、大人が普通に座るのに比べフロントガラスに近くなります。
事故の際にガラスにぶつかったり、エアバッグにより窒息するなどの事例もあるため、チャイルドシートを助手席に設置するのはやめましょう。
チャイルドシートの使用率
2023年の警察庁と日本自動車連盟(JAF)が合同調査を行った「チャイルドシート使用状況調査(2023年調査結果)」によると、6歳未満全体の使用率は76.0%です。
6歳未満のチャイルドシート使用状況
また、同調査による「6歳未満のチャイルドシート使用状況(使用・不使用状況の内訳)」は、以下のとおりでした。
6歳未満全体の2023年の使用率は76.0%となっています。
チャイルドシートの選び方のポイント
年齢・身長・体重に合ったサイズ選び
チャイルドシートには、主に乳児用(後ろ向き)・幼児用(前向き)・学童用(ジュニアシート)の3種類あり、子どもの成長にあわせて正しいチャイルドシートを選びましょう。
年齢はあくまで目安とし、身長・体重の条件など、メーカーやチャイルドシート毎に異なる場合があるので、詳しい条件は必ず取扱説明書を確認しましょう。
チャイルドシートのタイプをチェック
チャイルドシートには「回転式」と「固定式」の2つのタイプがあり、それぞれ取り付けできる車種も変わってきます。子どもの乗せ降ろしがしやすい回転式シートと、仕組みがシンプルで持ち運びが楽な固定式シート、それぞれのライフスタイルを想像しながら選ぶと良いでしょう。
素材や機能にも注目しよう
赤ちゃんは汗をかきやすいので、吸水速乾性の生地やメッシュ素材のものを選ぶと、快適に過ごせるでしょう。
また頭部を衝撃からガードする形状ものや、衝撃吸収素材が内臓されているものを選ぶとより安全です。赤ちゃんが快適かつ安全にチャイルドシートで過ごせるよう、購入前にどのような機能があるか確認しておきましょう。
チャイルドシートを後ろ向きで使うのはいつまで?
乳児期の子どもを車に乗せるとき、後ろ向きのチャイルドシートでは、子どもの顔が見えないため、心配になりますね。
自我が芽生えた子どもがぐずってしまったり、早く前向きに切り替えたいと感じるママとパパも多いのではないでしょうか。
チャイルドシートを後ろ向きに設置する理由
乳児期の子どもは、首座り前はもちろん、首が座った後も大人に比べて骨格が柔らかく、事故の際や急ブレーキの際にかかる負荷が大きくなります。
そのため、頭・背中・お尻と身体全体で衝撃を吸収できる、後ろ向きでの乗車が最も適しています。
万が一の事故でも子どもへの負荷を最小限にできるよう、後ろ向きでの設置を守りたいですね。
子どもの様子が心配なときは、ミラーなどを活用すれば子どもの顔をバックミラーで確認できます。
前向きに切り替える時期の目安
チャイルドシートを前向きに切り替える際の目安は、子どもの体重が10㎏かつ身長が70cmを超えた頃が良いとされています。
平均して1歳頃を目安に前向きのチャイルドシートに切り替えるのがおすすめです。
乳児期の赤ちゃんは、子どもによって成長速度や体格も異なるため、周りが前向きにしているからなどの理由ではなく、使用説明書などを確認し、わが子に合ったタイミングで切り替えを行いましょう。
チャイルドシートが必要な理由
ママとパパの中には、自身が子どもの頃はチャイルドシートは無かったのにと驚く人も少なくありません。
年々厳しくなる道路交通法にはどのような理由があるのでしょうか。
子どもの大切な命を守るため
チャイルドシートを適正に使用している場合と、使用していない場合とでは、交通事故の際の致死率が大きく変わるのをご存じでしょうか。
令和4年度の警察庁の統計では、チャイルドシート不使用時の致死率は、適正使用時の4.6倍と発表されています。
子どもの命を守るため、気を緩めることなく正しく使用していきましょう。
装着しなかった場合は道路交通法違反に
6歳未満の子どものチャイルドシート装着は、道路交通法第71条の3第3項により義務づけられており、装着しなかった場合には、道路交通法違反となります。
罰金はありませんが、違反点数1点が加算されます。
ジュニアシートへの切り替えは必要?
出産前からよく耳にするチャイルドシートと違い、あまり耳慣れないジュニアシート。
いざ切り替えの時期が来たときに、余裕を持って対応できるよう、チャイルドシートとジュニアシートの違いや切り替え時期などを事前に把握しておくと安心です。
チャイルドシートとジュニアシートの違い
チャイルドシートは、新生児期から幼児期にかけて使用され、後ろ向き、ベッド型、前向きと、さまざまなスタイルのシートから選択可能です。
ジュニアシートは、車のシートベルトを装着し、安全に乗車できるように作られています。
座面だけのブースタータイプや、背もたれやヘッドレストがついたハイバックタイプなどがあります。
ジュニアシート利用の目安
ジュニアシートへの切り替え時期の目安は、子どもの体重が15㎏かつ身長が100cmを超えた頃が良いとされています。
平均して3〜4歳頃に切り替えるのがおすすめです。
車のシートベルトが使用できるようになる身長140cm頃、平均して10歳頃までは使用が推奨されています。
兼用モデルなら長く使用できる
ジュニアシートは、子どもの成長に合わせて背もたれやヘッドレストを取り外すことで、スタイルを変えながら、長く使用できるものもあります。
中には、チャイルドシートからジュニアシートまでを兼用でき、1歳〜6歳頃まで使用できるものもあります。
第一子の場合、第二子の誕生によりチャイルドシートを下の子に譲り、早めにジュニアシートに切り替えたいと考える家庭は多いのではないでしょうか。
このようなときは、低年齢の子どもからでも使用できる、フル装備のついたハイバックタイプを選ぶと安心です。
また、長距離移動が多い家庭では、移動時に子どもが眠ることを想定し、首などへの負担を減らせるハイバックタイプを選ぶなど、子どもの体格や使用状況に合わせて選びましょう。
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チャイルドシートは適正に使用しましょう
チャイルドシートは、大切な子どもの命を守る重要な役割を担っています。
切り替えや卒業の時期は子どもそれぞれです。子どもの身長や体重に合わせて、適正なサイズのシートを選択し安全に使用しましょう。
ライター:Tomomi
旅行・アウトドア・パン作りが好きな2児のママライター・フリーランスの留学カウンセラー。
海外留学経験を生かして我が子に“おうち英語教育”を実践中。
夢は、グローバル教育を通じてたくさんの子ども達、若者の未来を応援すること。