好奇心旺盛で動きが活発になる生後7ヶ月~1歳の赤ちゃん。表情も豊かになり親子遊びが楽しい時期ですね。
今回の記事では、保育士をしていた経験から、赤ちゃんの心と身体の発達を促す遊び方をご紹介します。
この記事のもくじ
毎日の遊びで赤ちゃんの心と身体の発達を促そう
好奇心を刺激する遊びが赤ちゃんの成長を促す
生後7ヶ月~1歳の赤ちゃんはできることがグッと増え、感情表現も豊かになってきます。
お座り、ずりバイ、ハイハイ、つかまり立ち、そして歩くまでに、段階を踏んで成長していきます。
好奇心を刺激する遊びを取り入れ、赤ちゃんの心と身体の発達を促していきましょう。
月齢はあくまで目安と考えて
この記事では、月齢別に赤ちゃんとの遊び方を紹介していきます。
でも月齢はあくまでも目安。
発達には個人差があるので赤ちゃん自身の身体と心の発達に合わせて、様子を見ながら遊んでみてください。
生後7ヶ月の赤ちゃんとの遊び方
生後7ヶ月の赤ちゃんの発達は?
お腹をつけて前に進むずりバイや、座って両手を自由に動かせるようになります。
手先指先の動きが発達し、つかむ、やぶく、引っ張るなどの動作が少しずつ上手になってくる時期です。
生後7ヶ月の赤ちゃんとの遊びアイデア
◆トントン、カンカン、音遊び
空き箱やミルク缶などを用意し、ママやパパが叩いて音を出して赤ちゃんに見せます。
すると赤ちゃんもマネをします。
両手に1本ずつ棒を持って太鼓の「バチ」にしても。
歌いながら、トントン、トトトンなどいろいろなリズムで叩いてみましょう。
◆親子で絵本
絵本を読んであげましょう。
はじめは短い言葉のお話で、絵のはっきりした絵本がおすすめです。
また、分厚い紙でできた絵本だと、赤ちゃんが破ってしまうことなく自分でページをめくることも楽しめます。
◆たかいたかい
「たかいたかい」と言いながら赤ちゃんを高く持ち上げましょう。
「ひくいひくい」と言って下げたり、横にゆっくりゆらしたり、ダイナミックな動きをすると赤ちゃんは大笑いします。
怖がっていないか、反応を確認しながら遊びましょう。
生後8ヶ月の赤ちゃんとの遊び方
生後8ヶ月の赤ちゃんの発達は?
ハイハイができるようになり行動範囲が広がります。
移動して見つけたものはなんでも口に入れて確かめようとします。
押す、引くなどの動作も見られるようになる時期です。
生後8ヶ月の赤ちゃんとの遊びアイデア
◆バスごっこ
床に座って赤ちゃんを膝にのせ、「バスにのってま~す」と身体をゆらします。
「右にまがりまーす」と言って右に倒したり、今度は左に倒したり、「到着で~す」と動きを止めたり。
触れ合いながら、ごっこ遊びを楽しみましょう。
◆ビニール風船
ビニール袋に空気を入れ、風船のようにして遊びます。
ママやパパが投げてふんわり落ちてきたら赤ちゃんがキャッチ。
つぶして空気が抜ける感触や、握ってカシャカシャという音を楽しむこともできます。
◆マネっこ遊び
「○○ちゃん、“ばんざ~い”ってしてごらん?」とママやパパが両手を上げる動作をすると、赤ちゃんもマネをします。
他にも「バイバイ」と手をふることや、「○○ちゃ~ん! ハーイ!」と言ってお返事しながら手をあげるなど、いろいろな動作で遊んでみましょう。
生後9ヶ月の赤ちゃんとの遊び方
生後9ヶ月の赤ちゃんの発達は?
喜怒哀楽の感情表現が豊かになってきます。
また、ママやパパの声の調子や表情から、喜んでいるか怒っているかを理解できるようになってきます。
ママやパパがそばから離れると追いかける「後追い」をする子もいます。
生後9ヶ月の赤ちゃんとの遊びアイデア
◆積み木で遊ぼう
ママやパパが積み木を積むと、それを赤ちゃんが壊します。
繰り返し積んであげましょう。
だんだんと赤ちゃんも2~3個の積み木を積めるようになってきます。
◆おもちゃはどーこだ!
お気に入りのおもちゃや目新しいおもちゃを、赤ちゃんの目の前でハンカチなどをかぶせて隠します。
赤ちゃんはそのおもちゃを見つけてにっこり。
「見つけたね!」と一緒に喜んであげましょう。
◆わらべ歌「いっぽんばしこちょこちょ」
わらべ歌を一緒に楽しみましょう。
「いっぽんばし」で赤ちゃんの手のひらを指で線を引くようになぞります。
「こちょこちょ」で手のひらをくすぐります。
「たたいてつねって」で手のひらをやさしくたたいてつまみます。
「階段上って」で手のひらから肩に向かってタッチ。
「こちょこちょこちょこちょ~!」で全身をくすぐります。
生後10ヶ月の赤ちゃんとの遊び方
生後10ヶ月の赤ちゃんの発達は?
少しずつつかまり立ちができるようになる時期。
テーブルなどにつかまって伝い歩きで移動するようになります。
自分で興味を持ったものを指さしてママやパパに伝えようとすることも。
生後10ヶ月の赤ちゃんとの遊びアイデア
◆まてまて鬼ごっこ
ハイハイやつかまり立ちをしている赤ちゃんに、「まてまて~」と声をかけて追いかけます。
赤ちゃんは喜んで逃げていきます。
周りにぶつかるものや段差など、危険がないか確認しながら楽しみましょう。
◆つかまり立ちでダンス
赤ちゃんがつかまり立ちをしている時、好きな歌をうたったり、音楽を流したりしてみましょう。
赤ちゃんは屈伸しながら身体をゆらして楽しみます。
ママやパパも一緒にダンスをすると盛り上がりますよ。
◆かくれんぼ
テーブルの下など赤ちゃんから姿が見えなくなるところに、ママやパパが隠れます。
そして「○○ちゃ~ん!」と呼ぶと赤ちゃんが探しに来てくれます。
ハンカチで顔を隠すだけでも赤ちゃんは楽しく見つけてくれます。
生後11ヶ月の赤ちゃんとの遊び方
生後11ヶ月の赤ちゃんの発達は?
伝い歩きがスムーズになり、中には数歩、歩き出す子もいます。
ママやパパの発する簡単な言葉を理解して行動するようになってくる時期です。
生後11ヶ月の赤ちゃんとの遊びアイデア
◆ひこうきブーン
ママやパパは仰向けに寝転んで、足に赤ちゃんを乗せます。
「ひこうきブーン」と言って足を上げると赤ちゃんは大喜びします。
赤ちゃんが落ちないように注意しながらゆらしましょう。
◆ないない遊び
おもちゃがギリギリ入るくらいの穴をあけた箱を用意し、「ないない」と言っておもちゃを入れていきます。
丸や三角など形に合わせてはめる、市販の型はめパズルも楽しめるようになってきます。
◆一緒に歩こう
後ろから赤ちゃんの脇の下を持ち、歩けるようにサポートします。
慣れてきたら向かい合って手を持って歩かせます。
「1、2、1、2」と声をかけると、楽しく歩けます。
1歳の赤ちゃんとの遊び方
1歳の赤ちゃんの発達は?
少しずつ歩けるようになり、行動範囲がグッと広がります。
少しずつ意味のある言葉を発してママやパパに気持ちを伝えようとすることも。
手先も器用になり、シール遊びや、クレヨンなどで線や渦巻などを描く遊びも楽しめるようになります。
1歳の赤ちゃんとの遊びアイデア
◆ボール遊び
ママやパパがボールを転がし、赤ちゃんがキャッチします。
キャッチできない時も、ボールを追いかけて拾う動作で身体を動かすことができます。
やりとりをしながらボールの動きを楽しみます。
◆おもちゃとおさんぽ
引いて遊ぶひも付きのおもちゃを手に持たせてあげましょう。
おもちゃと一緒におさんぽすると、赤ちゃんは大喜び。
歩行の不安定な時期は、ママやパパが片手を繋いでサポートしてあげましょう。
◆階段を上り下り
ちょっとした段差や階段を、ハイハイや伝い歩きで上り下りできるようサポートします。
運動能力UPに繋がっていくので「危ないからダメ」と禁止せず、繰り返し楽しめるようすぐそばで見守りましょう。
安心感があるから活発に遊びを楽しめる
ママやパパが投げかけた遊びを元に、赤ちゃん自身もたくさんのことを発見していきます。
赤ちゃんが活発に遊びを楽しむには、ママやパパとの絆がしっかりとできていることが必須になります。
いつでも助けてくれるという安心感があるからこそ、新しい遊びにも積極的にチャレンジできます。
あたたかい関わりを大切にしながら、発達を促す楽しい遊びを取り入れてみてくださいね。
生後1~6ヶ月の赤ちゃんとの遊び方はこちら!
ライター:にこあい
元保育士、9歳6歳の兄妹のママ。育児を楽しみながらチャイルドコーチング、チャイルドカウンセラー、家族療法カウンセラーの資格を取得。
「子育て学び広場 にこあい」で、オンライン子育て相談や子育て講座を開催。
イラスト:Ryoko Ishiyama
【参考文献】
・藤崎眞知代 野田幸江 村田保太郎 中村美津子『保育のための発達心理学』新曜社 1998年
・池田由紀江『脳と体の発達をうながす赤ちゃん体操』講談社 2008年