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言葉に出せない「助けたい」と「助けてほしい」を繋ぐ「子育てマーク」

マタニティマークならぬ、子育てマーク。ご存じですか?

2026年春からの配布を予定しているマークで、誰でも参加できる子育て応援の活動です。
子育てマークを発案し、全国的な普及を目指す一般社団法人niko'co(ニココ)の田村さんに詳しくお聞きしました。

この記事のもくじ

キッズアライズ編集部が気になるベビー・キッズ関連サービスをご紹介。

今回は「子育てマーク」です。子育てをする中で不意に訪れる“助けてもらいたい”場面において、ちょっと助けてほしいけれど言葉に出せない人や、困っている人を助けたいけれど声をかけるのにためらってしまう人が、互いに意思表示できるマークです。

このマークが普及すれば、子育てに優しい社会が可視化される。そんな希望溢れる取り組みです。

子育てマークとは


子どもとの外出中に発生する、困った場面。そんなとき「誰かにちょっと助けてほしいけど、言葉に出して言えない」と思うことも。

そして、周囲の人の「ママやパパが困っているなら助けたいけど、声をかけていいのか迷う」といった思い。
そんな互いの言葉に出せない思いを意思表示できるマーク。一般社団法人niko'coが企画・提案。


「子育てマーク」についてお聞きしました!


お聞きした方:一般社団法人niko'co 代表理事 田村麻生さん

「困っていたら声をかけてほしい」を伝える子育てマーク


子育てマークがあると、ママ・パパが困っていそうな場面を見かけた人が気軽に声をかけやすくなります。


――子育てマークとはどのようなものでしょうか?

田村さん:子どもを連れて外出すると、ちょっとしたことで困る場面ってありますよね。

荷物が多くて階段を上るのが大変といった物理的なことだけではなく、子どもが泣き止まなかったり、手を繋がずに先に歩いて行ってしまったり。

私にも息子が2人いますが、まだ小さかったとき、例えばお手洗いに行く際に多目的トイレがなく、ベビーカーだと入れなくて困ったり、子どもを抱っこしながらだと手が洗えなくて困ることがありました。

そんなときに、「荷物、見ていましょうか」「手を洗う間、横で抱っこしましょうか」など声をかけてもらえたら助かるなと思うことがあります。
逆に、困っている人に、そうやって声をかけてあげたいと思うことも。

ただ、他人に声をかけられたくない人もいますよね。その人がどう思っているかは、周りからはわかりません。
助けたいと思った人も、「余計なお世話だったらどうしよう」と声をかけられない。

そんなときに、「声をかけてください」と思っていることが目で見てわかれば、気軽に助けることができます。

その双方の言葉に出せない「助けてほしい」「助けたい」を可視化させるのが「子育てマーク」です。


――子育てマークは色違いのものが2種類ありますが、違いを教えてください

田村さん:グリーン色が「助けてほしい人」がつけるマーク(写真左)で、紺色が「助けたい人」が付けるマーク(写真右)です。
性別や年齢に関係なく、男性も女性も付けやすい色にしました。

「助けてほしい人」が付けるグリーン色の子育てマークは、声をかけてほしくないタイミングもあると思いますので、普段はカバンの内側に隠れるように付けていてもいいと思います。

助けてほしいと思ったときにサッと取り出して、外から見えるようにしていただければ、気付いた人は声がかけやすくなります


助けを差し伸べる手と、助けられた方が今度は差し伸べる側にまわる、優しさの循環をイメージしたデザイン。


声をかけるのって難しい。そんな経験から生まれた活動


子育て支援活動をする一般社団法人niko'coの代表理事、田村さん。


――子育てマークのアイデアが生まれたきっかけを教えてください

田村さん:自分が当時2歳の子どもを連れてベビーカーで外出したとき、駅の階段の昇り降りができずに困ったことがありました。
「誰かちょっと助けてほしい」と思ったけれど、言葉に出せなかった経験があります。

また、赤ちゃんを連れた外出中のお母さんが、何かを探しているような困っている様子を見かけたにもかかわらず、「声をかけたら、かえって迷惑かもしれない」と声をかけられなかった私自身の経験がきっかけです。

声をかけてもらいたい人なのかどうかが、ひと目見てわかれば、気軽に声をかけてお手伝いできるのにと思ったのです。

そこから子育てマークのアイデアが浮かび、SNSや私が主催するママたちの交流会などで話したところ、とてもよい反応をいただき動き出しました。

資金の一部に充てるためクラウドファンディングを利用したのですが、ここでも注目していただき無事セカンドチャレンジも達成しました。


――いつから、子育て支援活動をされているのですか?

田村さん:出産前までは、まったく関わっていないんです。

1人目が生まれてから数年後のある年末、除夜の鐘を聞きながらふと「私、子育て支援する!」と思い立ちました(笑)。
子どもに関する資格を持っているとママたちが安心できると思い、保育士資格を取得。
愛知県の女性起業塾に参加して、自分に何ができるかを具体的に考え始めました。

最初に取り組んだのは、ママ・パパ向けの交流会です。
私が活動する愛知県は尾張、西三河、東三河などで地域が分かれており、東三河の中でも豊橋エリアは転勤で出入りする人が多いなど、特徴があります。

そこで、「〇〇地域出身のママ・パパ」「〇〇でよく遊ぶママ・パパ」などと共通点を持つ人同士が集まることができる交流会を企画し、初対面の方たちでも交流を深めやすいようにしました。
交流会は今でも、月1回ほど開催しています。


子育てマークは、子育て応援の気持ちも可視化できる


子育てに関わる人、子育てを応援したい人は誰でも持つことができます。

――クラウドファンディングでも話題となりました。なぜ注目されたと思いますか?

田村さん:子育てする人たちの孤立化を実感している人や、課題を感じている人が多いのだと思います。

クラウドファンディングを行うにあたり、全国7,000名の方に自社調査を行いました。
「子連れで外出中、助けてほしいと思ったが、言葉に出して言えなかった人 93%」「困っていそうな子連れ家族に声をかけることができなかった人 50%」という結果が出ています。

この「言葉に出せない」というのは、現代の子育て社会の課題だと認識しています。

特に私が子育てをしながら感じているのは、コロナ禍を経て生まれた、人間関係の希薄化です。
声をかけづらい世の中に変わってしまいました。そんな時代だからこそ、言葉に出せずとも意思表示ができ、思いを伝えあえるツールとして、子育てマークが注目していただけているのではと思います。

実際に「目に見えるサインがあるのは助かると思います」「こういうものが欲しかった」「お互いの思いが可視化されたらと何度も思っていました」「お互い様の助け合いができたら、社会が温かくなる」などの声が、クラウドファンディングを通じて多く寄せられています。

子育てマークが普及し、皆様に使っていただけることで、自然と助け合える優しさが循環する社会が生まれると思っています。


男女、年齢に関係なく付けやすいデザイン。

――子育てマークの活動はいつからスタートするのでしょうか

田村さん:現在、地元の大学の学生さんたちに協力いただきながら、キーホルダーの制作を進めています。2026年4月を目標に、クラウドファンディングに賛同いただいた方々へのリターンとして配布します。

そこからさらにどのように普及させていくのかは今後の課題ですが、ゆくゆくは母子手帳とマタニティマークと一緒に配られるものにしたいです。

マタニティマークの次はグリーン色の子育てマーク。子育てが終わった人や、ママ・パパを助けたい人は紺色の子育てマーク。
もちろん、子育て中の人も助けたい思いがある方は紺色を持ってもよいでしょう。

そうやって、助けたい気持ちが循環すると、温かな共助社会になるのではと思っています。


――キッズアライズを見ているママやパパにメッセージをお願いします

田村さん:いまだ、子育ては母親がするものという風潮がありますが、そう感じる必要はありません。

「自分が生んだから、子育てはすべて自分がしなきゃいけない」。そう思う必要もありません。助けたいと思ってくださる方は、実は周りにたくさんいます。
知らないだけで、言葉を交わせないだけで、助けたい思いが見過ごされてしまっているのです。

また、子育てマークは決してママを特別にするマークではありません。助けてほしいマークは、ママもパパも、孫育て中のおばあちゃん、おじいちゃんも付けられます。

そして、助けたい・応援しているマークは、子育て経験者だけではなく学生さんや地域の方など、老若男女、立場を問わずどなたでも付けられるマークです。

子育てマークを付けている人が増えれば、社会全体が子育てを応援していると伝えられます。子育てマークが優しく温かな人と人とのつながりを社会に広げ、頼れる子育て社会を築いていきます。


まとめ

子育てマークは、子育て社会の課題解決とSDGsが掲げる持続可能な社会を実現できるアイテムでした。



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