小学生女子の将来就きたい職業の上位に入る芸能人。そんな夢を形にしようと、12歳で『ホリプロタレントスカウトキャラバン』に応募し、グランプリを受賞したのが女優の吉柳咲良さんです。そして、子どもの夢を応援して、後押しをしたのがお母さんでした。ミュージカル『ピーター・パン』に抜擢され5度目を迎える吉柳さんに、舞台の魅力や小さいころの話をお聞きしました。
この記事のもくじ
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今回は、この夏に上演されるブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』です。
初代を榊原郁恵さん(※榊はキヘンに神)が務めた歴史ある舞台に立つのは、12歳で『ホリプロタレントスカウトキャラバン』グランプリを受賞、13歳で10代目ピーター・パンに抜擢され、今年で5度目となる吉柳咲良さん。
小さいころから人前に立つのが好きだったという吉柳さんはどのように夢をかなえたのでしょうか。
吉柳咲良さんプロフィール
2004年4月22日生まれ。栃木県出身。
『第41回ホリプロタレントスカウトキャラバン PURE GIRL 2016』グランプリ受賞。2017年に歴代最年少タイ13歳で10代目ピーター・パンに抜擢される。
『デスノート THE MUSICAL』『ここは今から倫理です。』(NHK)などで出演したほか、映画『天気の子』では声優も務めた。
2022年4月~6月には『未来への10カウント』(EX)にレギュラー出演し注目を集める。
歌とダンス、役者と観客のパワーが舞台で弾けるミュージカル
-家族で楽しめるミュージカル『ピーター・パン』がこの夏も幕を開けます。『ピーター・パン』の魅力を教えてください
吉柳さん:『ピーター・パン』の舞台は歌や笑いがあり、明るくパワーあふれる作品です。フライングという宙を舞う大技もあり、小さい子も楽しめると思います。
-吉柳さんは歴代最年少タイ13歳でピーター・パン役に抜擢され、今年で5度目となりますが、ピーター・パン役が決まったときはどう思われましたか?
吉柳さん:実は私、『ピーター・パン』のストーリーを知らなかったんです。なので最初はピンとこなかったというのが本当のところでして……。でも、先輩方が繋いできた歴史ある舞台だと知り、すごい舞台に抜擢されてしまったんだと後からじわじわと実感しました。
-実際にミュージカルに触れてみて、いかがでしょうか
吉柳さん:小さいころから人前に立ちたいという夢はあったんですが、ミュージカルは観たことがなく、配役後に初めて観に行きました。舞台から伝わる役者さんのエネルギーに驚いたのと同時に、一瞬でその世界に引き込まれました。
-演じる側として舞台に立ったときは、また印象が違いましたか?
吉柳さん:そうですね。最初は、自分たちのパワーをお客さんに届けたいと思いました。でも、開演してお客さんの前に立つと、逆にお客さんからのパワーを感じたんです。観客がいて初めて出来上がっていく舞台の力にワクワクして、舞台っていいなと感動しました。
いつでも自分を認めてくれる家族がいる
-小さいころから人前に立ちたいと思われていたそうですが、夢がかなったんですね。どんなお子さんだったのでしょうか
吉柳さん:小さいころから「目立ちたい子」でした。5歳くらいのときに友達がダンス教室に入り、人前に立って踊れるなんて楽しそうと思って一緒に始めたりしました。ダンス自体は6~7年ほど続け、『ホリプロタレントスカウトキャラバン』の決選大会でも特技として披露できたので、役に立ったかもしれません。
-最初から女優になりたいと思われていたんですか?
吉柳さん:うちの家族はお母さん、お父さん、おばあちゃん、おじいちゃんの皆がドラマ好きで、韓国ドラマや時代劇などジャンルを問わずいろんなドラマを見ていたんです。なので、「人前に立つ仕事=女優」という意識はありました。
-女優という夢をはっきり意識したきっかけはありますか。また、そこからどのようにして夢をかなえたのでしょうか
吉柳さん:石原さとみさんのドラマを見て、「なんて素敵な演技をするんだろう。こんな女優さんになりたい」と思ったのがきっかけです。
お母さんにその話をしたら、なんとなくわかっていたみたいで「やってみなよ。なれるよ」と応援してくれ、12歳でも受けられるオーディションを探してくれました。
それが『ホリプロタレントスカウトキャラバン』です。ホリプロは憧れた石原さとみさんの所属事務所でもあるので、これしかないと受けたら、受かってしまい驚きました。
-すごいですね!
吉柳さん:私は自信があったわけではないんですが、お母さんは「絶対受かる」と言ってくれていました。小さいころからとにかく「かわいい」と褒めてくれる人でした。おかげで、ポジティブに物事を捉えることができるようになり、自信を持ってオーディションに臨めたんだと思います。
ピーター・パンとして空を駆けるのが大好き
-吉柳さんとピーター・パンの共通点はありますか?
吉柳さん:子どものころは破天荒というか、あまり親の言うことを聞かないタイプでした(笑)。「これやりなさい」と言われるのが大嫌いだったんです。両親もそんな私を理解してくれて、怒られることもありましたが、自由だったと思います。
12歳で大人に囲まれる仕事をするようになりましたが、子どもらしい子ども時代を過ごせていたほうだと思います。そしてそれが今、永遠の子どもであるピーター・パンに繋がっているのかもしれません。私の中にピーター・パンがいると思っています。
-では、その『ピーター・パン』への意気込みを教えてください
吉柳さん:今年で5年目となり、昨年に引き続き、森新太郎さんが演出をされます。過去には「ピーター・パンが一番大人なんじゃないか」など色々考えてしまって迷いが生じたこともありました。けれどそんな私に森さんは「そんなことはどうでもいい。お前はそのままでピーター・パンだから大丈夫」と言ってくれて、今はピーター・パンを楽しく演じることができています。
また、今年はウェンディなどのキャストが新しくなり、去年とは違ったチームです。前回とは異なる楽しさが詰まった舞台になると思います。
-『ピーター・パン』の見どころを敢えて挙げるならどこでしょうか
吉柳さん:『ピーター・パン』は登場人物がたくさんいて、観る人によって視点や感じ方が変わる舞台です。ピーター・パンが気に入る子もいれば、タイガー・リリーが好きな子、フック船長が楽しいという親御さんもいるみたいで、誰が観ても楽しめるお話。観る人、皆が楽しめて、パワーをもらえる舞台にしたいです。
私たち演者のパワーと歌の力、観客のパワーがひとつになると、劇場全体がネバーランドになります。ぜひ、ネバーランドに遊びに来てください。
まとめ
笑顔がとても素敵な吉柳さん。小さいころから褒めてもらうことで、前向きな力が蓄えられていくことが良く分かる取材でした。
18歳となった吉柳さんが自身のなかの子どもを開放して演じるピーター・パンが、見る人の心を楽しく盛り上げてくれるでしょう。
キッズアライズ会員さんは特別価格でチケットを購入することができます。今年の夏休みは、夢をかなえた吉柳さん演じるピーター・パンに親子で会いに行きませんか。
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※公演中止となりました
■青山メインランドファンタジースペシャル
ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』
期間:2022/7/23(土)~8/2(火)
会場:東京国際フォーラム ホールC