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むらかみひとみさん/好きが育む創造力

プレゼント応募期間 2023年8月4日(金)~ 2023年8月31日(木) ※終了しました

版画で表現した動物たちの絵本だけでなく、子どもたちへワークショップや読み聞かせも届けている、むらかみひとみさん。
愛らしい動物の絵やお話は、どのように生まれるのでしょうか。

この記事のもくじ

むらかみひとみさんプロフィール


絵本作家・版画家
大阪府生まれ。
イタリア・フィレンツェの版画工房で技術を学ぶ。
2003年、2005年、2006年イタリア・ボローニャ国際絵本原画展入選。
絵本や挿画、実用書を手がけるほか、子ども向けのワークショップをおこなっている。

おもな著書
  • 『まっくらなよるのムー』(イマジネイション・プラス)
  • 『ナマケモノだから』(イマジネイション・プラス)
  • 『ビーバーくんとポプラのき』(イマジネイション・プラス)

  • 『つくろう! あそぼう! かたちともよう』(玉川大学出版部)
  • 『つくろう! あそぼう! ひかりとかげ』(玉川大学出版部)

むらかみひとみweb site


母が読んでくれた絵本の思い出


――むらかみさんは子どもの頃から絵本が好きだったのですか

むらかみさん:家にあるものや図書館で借りた絵本を母によく読んでもらっていましたね。
いっしょによく図書館に通っていたんです。

滝平二郎さんの絵本は本当に身近でした。
『花さき山』はよく読んでもらっていて、心に残っています。

そのほかだと、『たろうのおでかけ』がすごく好きでした。
主人公のたろうが、友だちの女の子の誕生日に持っていくアイスクリームの箱がすごくおいしそうに見えて……。
 

大きくなってからは、『つりばしわたれ』の絵がすてきだなと思っていました。
山のおばあちゃんの家に預けられた女の子が、山でのくらしや友だちになじめなくて。
やまびこに導かれて渡れなかった吊り橋を渡れたことで、気持ちが前向きになるんです。
「私もがんばらないと」と思ったりして、子ども心に絵本から勇気をもらっていたのかもしれません。

大人になってもずっと絵本が好きで、読んだり集めたりしていました。
でも、つくる側になるなんて思ってもみませんでした。


絵本作家をめざしてイタリアへ


――絵本をつくるきっかけは何でしょうか

むらかみさんデザイン専門学校のディスプレイデザイン科に入学したら、絵本をつくる授業があったんです。
そこで初めて絵本をつくったら楽しくて……。その授業の先生が絵本作家さんだったことで職業として意識し始めました。

学校からは、社会に出て働きながらでも絵本は描けるんじゃないかと言われましたが、「いまやりたいことを後回しにできない」と思ったんです。
両親はいつも応援してくれていました。
 


――そこからなぜイタリアへ

むらかみさん:イタリアのボローニャでは、毎年子どもの本の国際見本市が開かれているのですが、その原画コンクールの入選作品を展示する「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」が日本でも毎年開催されているんです。

よく観に行っていた私は、「コンクールに出せば作家になれるんじゃないか。イタリアのコンクールだからイタリアに行けばいいんじゃないか」と考えて、2001年に留学しました。

当時はまだ絵本を描いたこともなくて、絵本をつくりたいという気持ちだけがあふれていたんです。

イタリアでは、語学学校に通いながら絵の勉強をしていましたが、住んでいたアパートの近くにたまたま版画工房があって、のぞいてみたら楽しそうだったんです。
その工房で学んだことで、版画でやっていこうと決めました。
 


――むらかみさんの版画はリノカットという技法ですよね。どのようなものですか

むらかみさん:リノリウムという木粉や亜麻仁油などを混ぜてつくられた素材を彫刻刀で彫って版をつくり、インクを塗って、水で湿らせた紙を重ねて、プレス機で刷ります。

ヨーロッパではポピュラーですが、日本では一般的ではなく、私は画材ではなく床材として売られているものを使用しています。
 


――イタリア在住中にボローニャの絵本原画コンクールに応募されたのですか

むらかみさん:はい。
せっかくイタリアに来たのだからコンクールに出して日本に帰国しようと、わりと気楽に応募したんです。
そうしたら帰国後に入選の連絡を受けて、うれしいと同時にびっくりしちゃって。

コンクールに入選したとはいえすぐに絵本作家になれるわけではないことも学びました。
出版社に作品を持ち込んでも、最初はなかなかうまくいかなかったり。

それでも、ボローニャでの入選がいまにつながっていると思うので、感謝しています。
 

――イタリアでの生活は、どのようなことが印象的でしたか

むらかみさん:子どもたちの絵を見て、木や家の形ひとつとってもやっぱり見えている景色が日本とは違うんだなあと感じました。

いまでも街の絵を描くときにイタリアの情景が浮かんだりして、自分の心のなかにずっと残っていると感じます。
第二の故郷ですね。


「動物が好き」から生まれる作品


――むらかみさんの作品は動物が愛らしく描かれていますが、作品にどのような思いを込めているのですか

むらかみさん:「この動物が好き、描きたい」という気持ちが最初にあるんです。
「好きな動物をどうにかお話にしたい」と思うんですね。

『ナマケモノだから』と『ビーバーくんとポプラのき』は、主人公の動物の愛らしさや特徴を紹介したいと思って描きました。
作品を描くために動物園に行ったり、SNSで動物の動画や写真を毎日チェックしています。
 

『まっくらなよるのムー』は、夜眠るときに、真っ暗にするのが怖かった小さな頃の自分に向けて描きました。
同じ気持ちの子にも届けばいいなと思っています。

私は、ただ動物や自然が好きなだけで、私の絵本から何かを学んでほしいということではなくて、私の好きなもの、興味のあることを、子どもたちにも楽しんでもらえたらなって。

絵本を読んで子どもたちが感じたり、考えることがあるなら、それは子どもたちの感性です。
私の作品がそのきっかけになれたなら、とてもうれしいですね。


ワークショップや読み聞かせで感じる子どもの創造力


写真提供:太田市美術館・図書館/撮影:吉江淳

――ご自身の作品の読み聞かせや、切り紙のワークショップをされていますよね。印象に残っている出来事はありますか

むらかみさん:『まっくらなよるのムー』という作品を子どもたちに読んだときのことですが、本のなかに「めを とじて みみを すましてごらん」という文章があるんです。
そうしたら、子どもたちが本当に目を閉じてしまって!

続きを読んでいくと、今度は「そっと めを あけてごらん」という箇所が出てくるんですね。
その言葉で、みんな目を開けて。
「なんてかわいいの!」って思いました。
 

ワークショップでは虫が好きな子は切り紙でリアルな虫をつくったり、電車好きの子の作品は私が知らないような細かい部分まであって。
自分が好きなテーマは、とことんつくり込めるんですね。

実際の子どもの作品は予想を超えてきますね。
子どもたちの創造力って、すごいんです。
ものをつくると、その子が見えてくる。
小さい子どもでも、それぞれ全然違うんだって感じます。

緊張している子には、「楽しくやればいいんだよ。失敗なんてないから」と言うと、自由につくってくれますね。
大人から見てうまくできていようがなかろうが、自分がつくったものは無条件でお気に入りになるようです。
つくったことに、すごく満足するんですね。

好きなものを楽しくつくるって大事なんだなあと、学ばせてもらっています。


気軽に楽しんでほしい原画展


――これからどのような作品を描いていきたいですか

むらかみさん:やっぱり動物が好きなので、描いていきたいですね。
動物の習性とかを絵に落とし込みながら、お話だけでなくて、その動物にも興味を持ってもらえたらいいなと思っています。

――むらかみさんの絵本原画展に来場される方にメッセージをお願いします

むらかみさん:気軽に見て、楽しんでいただければと思います。
原画展を訪れれば、絵本をつくる人の存在に子どもたちが気づくかもしれないですし、絵本と原画の違いを感じて、美術に対して親近感が湧くんじゃないかなって。

こういうふうに見てくださいとこちらが決めるのではなくて、何かを受け取って、楽しんでもらえたらいいですね。
 
 


むらかみひとみさん絵本原画展の詳細はこちらから!



「好き」から生まれる世界を楽しむ


好きなことを仕事にした、むらかみひとみさん。
好きなものをワークショップでつくる子どもたち。
「好き」が生み出す力を感じてみてください。
 
 


むらかみひとみさんの絵本『ナマケモノだから』を紹介!



 



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たくさんのご応募ありがとうございました。

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