お食い初めや初めての離乳食に使う食器は、どんなものがいいのか。いろいろ迷ってしまいます。
赤ちゃんにとって初めての味、匂い、食感。そんな初めての経験を邪魔しない食器として、竹や木の天然素材がおすすめです。
かわいいのはもちろん、使いやすくて実用的。アグニーの食器の秘密をお聞きしました。
この記事のもくじ
キッズアライズ編集部が気になるベビー・キッズ関連サービスをご紹介。
今回は、ベビー・こども食器の「アグニー」です。やわらかな舌触りや質感が魅力の天然素材の食器は、赤ちゃんの「初めての食事」を応援し、子どもたちの「楽しい食卓」を彩る、やさしさでできていました。
アグニーとは
竹や木などの天然素材で作られた国産の食器。自社で商品企画から製造、販売までを手掛けています。
安心、安全でデザイン性も高いことから、お食い初め用としてのギフトや、初めての離乳食用の食器として人気があります。
「アグニー」についてお聞きしました!
お聞きした方::仲吉商事株式会社 代表取締役社長 屋田 高路さん
食卓に楽しさを。アイデアいっぱいの天然素材の食器
-パズルのようなジグソープレートや車のお弁当箱など、アグニーの食器はかわいくてユニークなものが多いですね
屋田さん:子どもが楽しく食べられることを大切にして商品開発しているので嬉しいです。
アグニーは、コンビニで使用する箸やレストランの食器などを展開する当社が、2013年に立ち上げたブランド。私自身に子どもが生まれたことから「ベビーや子ども向けの天然素材の食器がほしい」とブランド化してスタートしました。
子育てをしていく中で知ったのが、食事に関する苦労が意外にあること。うちの子はたくさん食べる子だったのですが、ほかの家の話を聞き、食が進まない子も多いと知りました。そこで、食器で何かサポートができればと思いました。
-子どもは、気分などに食欲が左右されたり、途中で気が散って食事が進まなかったりすることが多々あります
屋田さん:その理由のひとつに、食べにくかったりして途中で食べるのに飽きてしまうことがあると感じました。そこで、食事中や食後が楽しくなるような演出をお手伝いできればと思い、デザインしています。
-ジグソープレートは、食べるときに自分で食卓を準備する練習にもなりそうです
屋田さん:そうですね。自分なりのセンスで並べていただけますし、食べ終わった後のお楽しみにもできます。またお弁当箱も外出時だけではなく、家で普段使いしていただくことで、食事が楽しくできるようになります。
当社の製品は名入れができるため、「自分の名前が入っているものだから、大事にしようね」「食べ終わったらキッチンまで持っていこうか」と促すこともできます。こういった食事のシーンや流れを考えながら商品開発をしています。
使いやすさは、社員の子どもたちで実証済み
-楽しさのほかに、大切にしていることはなんですか?
屋田さん:子どもにとっての使いやすさも大切です。例えば、自分で食べられるようになったばかりの子どもは、自分に対してスプーンを横に握って口に運びます。手首のひねり、返しがうまくできない子どもにとっては食べにくいんです。
だから途中で飽きて食べなくなってしまうのではと考え、スプーンの柄を曲げて、握ったときに最初からスプーンが真っすぐ口に入るものを作りました。最後まで食べてくれるようになったという声をいただいています。
-そのほかにも工夫点がいっぱいありますね
屋田さん:お皿などの「ふち」の部分に返しを付けて、食べ物をすくいやすくしています。この通称「もぐもぐカーブ」があると、最後のひとかけまですくいやすくなり、子ども自身も「きれいに食べた」という達成感があると思います。
こういった工夫点の細かな調整は、実際に社員やうちの子に試してもらって改良しているので、食べやすさ、使いやすさは子どもたちの折り紙付きと言えます。
実用度も追及。天然素材なのに、食洗器で洗える食器
-天然素材は、取り扱いが大変なのでは?という不安もあります。その点はいかがでしょうか
屋田さん:普段使いをしていただきたいので、使いやすさは重視しています。洗いやすいけれど水が浸透しないよう6層の独自開発コーティングを施しています。
また丁寧な磨き上げをすることで、水分や色の濃い料理がしみ込むことを防いでいます。さらにプラスチックや陶器の食器同様に、中性洗剤で洗うことができるので脂の多い料理でも大丈夫です。
-食洗器にも使えると聞いて驚きました
屋田さん:アグニーのほかに大人向けの食器を手掛けており、そのブランドの立ち上げ当初から、食洗器が使える製品にしたいという思いがありました。しかし、これがかなり難しい。良い塗料を見つけては工場に持っていって試行錯誤を繰り返し、7~8年越しに完成しました。
-塗装、磨き上げなど、確かな技術が製品を支えているんですね
屋田さん:自社で加工を行うことで、高い品質を直接管理できます。また、新しいことにも挑戦できます。
最近では、衛生観念の高まりから食器に対して抗菌作用を求める声があったことから、緑茶成分を配合した「LOHAS COAT(自然派塗装)」を開発し、特許も取りました。
国産の木材を使った、純国産の食器がデビュー
-自社で製品開発から加工、販売までを行うアグニーですが、今後、目指すところはなんでしょうか
屋田さん:当社で利用している孟宗竹は、自社が保有する土地で管理していますが、現状では海外産となります。そこで今後は、日本の木材を使った純国産品も手掛けていく予定です。2022年には純国産のシリーズを発売します。
-国産の木材を利用していこうと思われたきっかけはありますか?
屋田さん:SDGsという言葉が浸透する以前から、持続可能な商品開発は意識してきました。そもそも当社のメイン素材である孟宗竹は3年で育ち短いサイクルで商品化できるため、森林伐採をして植林をしていく必要も、農薬や化学肥料に頼る必要もないSDGsに適した素材なんです。そして日本の林業の衰退が続く今、国産の木材を使うことで日本の森を支えたいと思いました。