
子どもにとって公園は外遊びに最高の場所。
とはいえ帰る時間になっても公園から帰りたがらない、「帰ろう」と伝える度に子どもが泣き出したり怒ったりすれば、ママやパパは困ってしまいますよね。
公園遊びをスムーズに切り上げさせるには、どうしたらよいのでしょうか。
できることなら、子どもを泣かせずに公園から帰りたい
子どもに帰る時間だと告げたら泣かれてしまった……。
それまで楽しく遊んでいたのにと考えると、胸が痛いですよね。
遊びを途中で切り上げさせるのはかわいそうですが、買い物や家事などその後の予定が崩れると、ママやパパは大変です。
また、あまりにギャン泣きされてしまうと周りの目が気になり、ハラハラすることも。できれば泣かせずに、スムーズに帰りたいですよね。
「もっと遊びたい」気持ちは、簡単には切り替えられない
子どもは遊びに夢中になっているとき、「帰る時間だよ」「約束の時間だから帰るよ」と言われても、簡単には気持ちを切り替えられません。
もっと遊びたい気持ちが強く、素直に帰ることが難しいのです。
そもそも子どもは自分で時間の使い方を決められません。
食事、お出かけ、就寝などのタイミングも、パパやママの都合で決まることが多いですよね。
大好きな公園で過ごすときくらいは、ママやパパに「もっと遊びたい」という自分の気持ちを分かってほしいと考えても、不思議ではありません。
公園に行く前の予告や約束が大切
公園で遊べる時間が限られているのなら、出掛ける前に伝えておきましょう。
「この後、スーパーに行かないといけないから4時までしか遊べないよ」のように話しておくと、子どもはなんとなくでも「長くは遊べないのかな」と感じます。
時計が読めない子には、「長い針と短い針が同じところに来たら帰るよ」のように伝えるのがおすすめです。
また、スマートフォンに帰る合図となる音楽をセットして知らせるのはどうでしょうか。
「カラスが泣くから帰りましょ~」などのメロディを流すことで、子どもに反射的に帰るイメージを持たせる方法です。
帰る時間になってから声をかけるのではなく、遊んでいる最中に予告をすることも大切。
「もうすぐ帰る時間だからね」と少し前に伝えることで、子どもは気持ちを切り替えやすくなります。
そのうえで「最後は何で遊ぼうか?」と聞くと、納得してくれる子どもも多いでしょう。
お友達と来ているなら、お友達のママから「もう帰る時間だって」と伝えてもらうとスムーズにいくことも。
ママにはわがままを言う子も、お友達のママには言わないことも多いものです。
それでも子どもが泣いたり怒ったりする場合は、「帰りたくないよね」「もっと遊びたかったね」と子どもの気持ちを分かっていることを伝えましょう。
子どもの気持ちが落ち着くまでは、ママやパパの思い通りにはなりません。
感情的にならず穏やかに相手をして、タイミングを見て「帰ろうか」と声をかけましょう。
泣きながらでも公園から帰ることができたら、「買い物できたからママ助かったよ」「ごはん作る時間があってよかった」と感謝の気持ちを伝えることでフォローしてください。
ママやパパが喜ぶ姿を見るのは、子どもにとって嬉しいこと。
嫌だった気持ちが喜びに変化していきます。
工夫しながら声をかけて
公園からスムーズに帰れるようになると、ママやパパのストレスも減り、お互いに気持ちよく遊べますよね。
そもそも子どもはいつまでも遊びたいものだとしたうえで、余裕をもって時間を伝えるなど、工夫をしながら上手に声をかけてみてくださいね。
監修:信野 操
第8期認定子育てアドバイザー(看護師・千葉市幕張本郷子育てリラックス館リーダー)
文:あまね
イラスト:Ryoko Ishiyama