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【専門家監修】子どものアンガーマネジメント|感情コントロールの練習方法も解説

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子どもが癇癪を起こし、手がつけられずに困った経験はありませんか。
感情を表現するのは悪いことではありませんが、社会生活の中では感情をコントロールすることも必要です。
今回は日本アンガーマネジメント協会代表理事の安藤俊介さん監修のもと、怒りをコントロールするための手法「アンガーマネジメント」を解説。
子どもが自分の感情とうまく付き合っていくために、ママやパパができるサポートについても紹介します。

この記事のもくじ

この記事を監修いただいたのは…
一般社団法人日本アンガーマネジメント協会代表理事・新潟産業大学客員教授:安藤俊介さん

怒りの感情と上手に付き合うための心理トレーニング「アンガーマネジメント」の日本の第一人者。
アンガーマネジメントの理論、技術をアメリカから導入し、教育現場から企業まで幅広く講演、企業研修、セミナー、コーチングなどを行っている。
主な著書に『アンガーマネジメント入門』(朝日新聞出版)、『アンガーマネジメントを始めよう』(大和書房)等がある。

そもそもアンガーマネジメントとは?


アンガーマネジメントは、1970年代にアメリカで開発された心理トレーニングです。
元々は軽犯罪者に対する矯正教育プログラムでしたが、時代を経て、怒りの感情とうまく付き合うためのテクニックとして一般化され、現在は企業の研修などにも使われています。
アンガーマネジメントは「怒らない」「怒りの感情を抑える」ことを目的としているわけではありません。
怒るべき場面とそうでない場面を判断して、自らで怒りの感情を取捨選択するスキルを身につけることを目指します。


怒りの仕組み


次の2つの要因があって、人は怒りの感情を持ちます。

  • 不安や不満などのマイナスの感情
  • 「~すべき」という理想や価値観

怒りは自分を守るための防衛感情といえます。
怒りに至る前には悲しみや不安、悔しい気持ちなどのマイナスな感情が心に蓄積されているのです。
そこに「~であるべき」という自分が大切にしている価値観や理想に反することがあると、それがきっかけとなり怒りの感情が生まれます。
蓄積されたマイナスの感情が多いほど、怒りの度合いも大きくなります。

子どものアンガーマネジメントはなぜ必要?


企業研修や大人を対象にした講座で取り入れられているため、アンガーマネジメントは大人が学ぶものというイメージを持つ人は多いでしょう。
しかし、子どもにもアンガーマネジメントは必要だと言われています。
子どもにアンガーマネジメントが必要な理由は、次の3つです。


イライラ・怒りによる感情の爆発を抑える


子どもは思い通りにならないときや、自分の気持ちを言葉でうまく伝えられないときに怒りの感情を爆発させることがあります。
アンガーマネジメントによって感情の爆発を抑えられれば、落ち着いて解決するための素地を整えられるようになります。

周囲の友だちや先生、ママやパパとよい関係を築く

毎日イライラしている子や怒りっぽい子は、徐々に周りの友だちから距離を置かれてしまいます。
先生やママやパパも手を焼いたり叱ったりすることが増え、よい関係性が築けない場合もあるでしょう。
怒りの感情は人間関係にも影響を及ぼすため、子どものうちに周囲の人達との良好な関係を築く方法を身につけることは大切です。

怒っていることを上手に伝えられるようになる

アンガーマネジメントでは、怒りの感情がこみ上げたときに強い言葉で伝えたり感情をストレートにぶつけたりするのではなく、相手に対して上手に伝えることができる方法を学びます。
自分の気持ちを上手に伝えて周りに理解してもらえれば、コミュニケーションがスムーズに取りやすくなるのです。

子どもができるアンガーマネジメント

ここでは、子どもでもできる、5つのアンガーマネジメントの方法を紹介します。
まずはママやパパが声掛けなどでサポートしながら、一緒に練習していきましょう。
次第に子どもひとりでもできるようになっていきます。

方法① 深呼吸をする

怒っているとき、人は呼吸が浅く早くなりがちです。
「大きく息を吸って」「吐いて」とゆっくり深呼吸することで、怒りの感情が落ち着いてきます。

子どもが怒りながら暴れたり激しく体を動かしたりしているときは、まずは動きを止めましょう。
「じっとしてごらん」などとストレートに言うよりも「氷にな~れ」「石にな~れ」などと遊び心を加えた言い方をすると、子どもの心が切り替わるきっかけになるケースもあります。

方法② 気持ちが落ち着く言葉をつぶやく

気持ちが落ち着く言葉を、呪文のようにつぶやく方法です。
小学生くらいになれば「落ち着いて」「大丈夫」など安心できる言葉を自分でつぶやくことができるでしょう。
子どもが怒りを表したときに「落ち着く言葉を言ってごらん」などと声をかけて、怒りを感じたときに落ち着く言葉をつぶやく習慣が身につくようにサポートしましょう。

方法③ 数を数える

怒りを感じたとき、まずはゆっくり「1、2、3」と6まで数えましょう。
アンガーマネジメントでは、6秒待てば理性が働くと言われています。
子どもが怒りを感じたら、目を閉じてゆっくり数を数えるようにすすめてみましょう。
数字以外にも九九や干支、五十音を唱えるなど、いろいろな方法を工夫するのもおすすめです。

方法④ 姿勢を正す

怒りを感じたとき、姿勢を正すことも効果的です。
背筋を伸ばして胸を張ると、それだけで気持ちが前向きになります。
姿勢を正すことは子どもでも簡単にできます。
気持ちを切り替えるスイッチとして、姿勢を正す動作を練習するのもおすすめです。

方法⑤ 笑顔をつくる

笑顔は人を幸せにします。
無理にでも笑顔をつくることで、気持ちが明るくなるものです。
子どもが自分で笑顔になれないときは、楽しいことや面白いことをして笑わせてあげるとよいでしょう。

家庭でできるアンガーマネジメントのサポート


アンガーマネジメントは第三者ではなく自分自身で行う必要がありますが、子ども自らできるようになるまでは親のサポートが不可欠です。
家庭でできる親のサポート法を3つ紹介します。


タイムアウトをさせる


「タイムアウト」とは、その場を離れることです。
きょうだいゲンカや店の売り場で駄々をこねているときなど、一旦その場所を離れるように促しましょう。
そうすることで、気持ちが落ち着きやすくなります。
場所を離れるだけでなく水を飲んだり外の空気を吸ったり、別の行動をすることで、より効果が期待できるでしょう。

子どもの話をしっかりと聞く

子どもが怒ったり泣いたりしていると、つい「泣かないの」「わがまま言わないの」などと声をかけてしまいがちですが、まずは子どもの話をよく聞いて気持ちに共感することが大切です。
ただ聞くだけではなく、「悔しかったね」「嫌だったね」など子どもの気持ちを言葉にしましょう。
自分の気持ちをわかってもらえると子どもは安心し、気持ちを落ち着かせることができます。

自分の怒りを数値化する

自分の怒りを数値化するのは、アンガーマネジメントの1つのテクニックです。
自分の怒りを数値化することで、「この前の怒りに比べたらそれほどでもない」「今回は自分の中でも許せないことだ」など、自分の感情を冷静に判断できます。
子どもは自分の怒りを数値化することは難しいので「今の気持ちは何点ぐらい?」とママやパパが聞くようにすると、徐々に自分で数値化する習慣が身につくことも期待できるでしょう。
数値化が難しければ、怒りの気持ちを絵に描いたり色を塗ったりする方法もあります。

怒りをコントロールして楽しい毎日を送りましょう


いじめや暴力が問題となっている昨今、子ども達にとっても感情をコントロールすることは大切です。
そのため、カリキュラムの中にアンガーマネジメントを取り入れている学校もあるほどです。
また、子どもがアンガーマネジメントを身につけるためには、親のサポートが欠かせません。
楽しい毎日を過ごせるよう、子どもと一緒にアンガーマネジメントを学んでいきましょう。


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文:西須洋文


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