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【医師監修】小学生の睡眠時間の平均は?理想や睡眠不足の影響も解説

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小学生になると、子どもによっては幼稚園や保育園時代よりも登校時間が早くなることも。さらに学年が上がると、習い事が増えたり、終わる時間が遅くなったり、長時間の塾通いが始まったりします。
大きくなるにつれて忙しくなる小学生。
「睡眠は足りているのか」と心配になりますよね。
今回は、チャイルドヘルスラボラトリー代表で医師の森田麻里子さん監修のもと、小学生の睡眠時間の平均や理想、睡眠不足の影響について解説します。

この記事のもくじ

小学生の睡眠時間の平均は?


総務省の「社会生活基本調査  令和3年度版」では、10~14歳の平均起床時間と平均就寝時間が発表されています。
統計を元に、日本の10~14歳の平均睡眠時間を算出したものが以下の表です。(※1)



平均起床時間 平均就寝時間 平均睡眠時間
平日 6:40 22:19 8時間21分
土曜日 7:35 22:25 9時間10分
日曜日 7:49 22:13 9時間36分

中学生も含むデータではありますが、寝る時間が22時過ぎと遅いことがわかります。
平日は8時間半未満と短く、土曜日や日曜日は9時間以上と長めです。

また、スポーツ庁による国公私立の小学校5年生への調査では、男女ともに一番多い回答は「8時間以上9時間未満」でした。(※2)


また、厚生労働省より発表されている、3つの小学校で行われたこども未来財団の調査では、低学年の睡眠時間は9時間半近く、中学年はほぼ9時間、高学年は9時間弱であることがわかりました。(※3)

全体で見ると、小学生の平均睡眠時間は9時間前後であり、学年が上がるごとに減少する傾向にあることがわかります。


小学生の理想の睡眠時間とは


2023年10月に、厚生労働省は健康づくりのための新しい睡眠指針を公表しました。
それによると、小学生は9~12時間の睡眠時間を確保することが推奨されています。(※4)

たとえば、6時半ごろに起きる生活をしている場合、夜は21時半ごろには眠りについているのが理想といえますね。

睡眠時間が9時間より少ない場合は、まずは「9時間睡眠」を目標にするとよいでしょう。
休日も平日と同じ時間に寝て起き、生活リズムを崩さないことが大切です。

休日に平日より長く寝てしまうと体内時計がずれる原因になり、月曜日の朝になかなか起きられない、なんとか起きられても学校で調子が出ないといったことも。
これをソーシャル・ジェットラグ(社会的時差ボケ)といい、1度ずれてしまうと戻すのは簡単ではありません。


睡眠不足による悪影響


睡眠不足は、不登校の要因の1つともいわれています。
睡眠時間が足りないことでどのような悪影響があるのか、具体的に解説します。

体調不良

頭痛、胃痛、疲労感、めまいなどの不調を感じることがあります。
睡眠が足りないことはもちろん、起床が遅いせいで朝食をとれないことも、さらに身体のリズムが乱れる要因になります。

メンタルの不調

身体的な不調だけでなく、イライラ、多動、衝動行為などのメンタル面にも影響を及ぼすことがあります。
メンタル面の不調が友人や親子関係を悪くする原因となり、トラブルに発展するおそれもあります。

肥満になりやすい

睡眠不足になると、肥満になりやすいことがわかっています。
以下が、考えられる原因です。

  • 成長ホルモンの分泌が減少し、脂肪が分解されにくくなる
  • 食欲を抑えるレプチンが減少し、空腹感を生むグレリンが増加する
  • 食べる機会が増え、カロリーの摂取量が増える
  • 疲労が増加し、エネルギーを消費する機会が減る

成績の低下

睡眠不足になると、脳の働きが悪くなり、集中力や注意力も低下します。
結果的に勉強のパフォーマンスが落ち、成績が下がりやすくなることに。
また、授業中に居眠りをしてしまうと、勉強についていけなくなります。

睡眠時間を充実させるにはどうしたらよい?


小学生で睡眠時間が9時間を切っている場合は、9時間睡眠を目指すために生活を工夫する必要があります。
ぜひ、以下のような方法を試してみてください。

朝食をしっかりとる

朝食をとることで、睡眠中に下がっていた体温が上がり、脳や体がウォーミングアップできます。
炭水化物やたんぱく質などの栄養をとることで、生活のリズムが整いますよ。

よく噛んで食べるためには、十分なゆとりを持って起きることが大切。
朝食の時間を決め、それまでに起きるようにしましょう。

太陽の光を浴びる

太陽光を浴びることで夜間の自然な眠りを誘うメラトニン分泌量が増加し、入眠しやすくなるといわれています。
習い事や塾がない日だけでも外で遊ぶ時間を作るのはもちろん、起床時にカーテンを開けることも効果的です。

日中は体を動かす

適度な運動は、睡眠の質を高めてくれます。
外に出られないときでも、体操やストレッチなどを家の中でしてみましょう。

スクリーンタイムを減らす

スクリーンタイムとは、テレビやスマートフォン、ビデオゲームなどの画面を備えたデバイスの使用時間のこと。
できるだけ画面を見ない時間を増やすことで、生活リズムの乱れやブルーライトによる入眠への悪影響を防げます。

読書、アナログゲーム、創作などに時間を使うようにしましょう。

寝室ではデジタル機器を使用しない

質の良い睡眠のためには、できるだけ暗くして寝ることが大切。
スマホなどはそばにあるとつい見てしまいやすく、また、実際に見なくてもそれが気になって睡眠に悪影響を及ぼす可能性があります。
まぶしく刺激の強いスマホやゲーム機は、寝室への持ち込みを禁止するほうがよいでしょう。


習い事や塾で帰宅が遅いときは工夫しよう


高学年になると、習い事の時間が遅くなったり塾に通い始めたりしますよね。
夕食や入浴の時間が後ろにずれることになり、就寝時間が遅くなることが考えられます。

9時間の睡眠時間を確保するためには、なるべく早く寝る工夫が必要です。
子どもの睡眠時間にお悩みの方は、以下のような方法を試してみてください。

  • 習い事や塾に行く前に夕食を半分食べ、残りを帰宅後に食べるようにする
  • 帰宅後に食べる夕飯は、胃腸に負担のかからない軽めのものにする
  • 週末に寝だめしない
  • 宿題や自宅での勉強は夜ではなく朝にやる
  • お風呂はシャワーでさっと済ませる

通う回数を減らしたり早い時間に変えたりして、睡眠時間を確保する方法もあるでしょう。
ただ、一時的に睡眠不足になることはあっても、習い事や塾に通って頑張ることが子どもの人生にとってプラスになる可能性は十分に考えられます。
中学受験に合格するなどの目的を果たせるだけでなく、自分らしく過ごせたり、学校以外の友達や先生と信頼関係を築けたりしますよね。

何を優先するかを見極めることが大切。
総合的に考え、放課後から就寝までの過ごし方を調整してみてくださいね。


子どもと相談して睡眠時間を確保しよう


成長期にある小学生は、生活リズムを整えることが大切です。
太陽の光を浴びて目を覚まし、勉強や読書、ラジオ体操など朝の時間を有効活用してみてはいかがでしょうか?
早寝早起きの生活リズムを整え、理想の睡眠時間を確保しましょう。
 
 

(※1)参考:総務省「社会生活基本調査  令和3年度版」(1-1および22-3)

(※2)参考:スポーツ庁「令和4年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果」基礎集計 小学校児童の調査結果(p.49「質問6」)

(※3)参考:こども未来財団「子どもの生活時間に関する調査研究」(P.2「図表1 代表的な活動平均時間(時:分)」より)

(※4)参考:厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針の改訂について(案)」

監修【チャイルドヘルスラボラトリー代表・医師:森田麻里子】

東京大学医学部医学科卒。
麻酔科医として勤務後、2017年の第1子出産をきっかけに2018年より子どもの睡眠の専門家として活動。
2019年昭和大学病院附属東病院睡眠医療センター非常勤勤務を経て、現在はカウンセリングや育児支援者・医療従事者向け講座、企業と連携したアプリ開発、コンサルタント育成など行う。

文:あまね


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