3歳からできる習い事はたくさんあります。どんな習い事を選べばいいか迷ってしまいますよね。
この記事では、保育士ライター:にこあいが、選び方のポイントと3歳児におすすめの習い事をご紹介します。
そしてせっかく習い事を始めるなら長く続けて欲しいもの。続けるために気をつけることは? また「うちの子にはまだ早い?」と悩んでいるパパやママに、3歳から習い事を続けてきた私の子どもたちの実体験を含め、おすすめの習い事についてご紹介していきます。
この記事のもくじ
3歳の子どもに習い事は必要? 3歳児の心と身体の発達
3歳児の心と身体の発達は?
まだ幼い3歳児。「何かさせたいけど早いかも…」と少し心配になってしまいますね。そこで3歳児の心と身体の発達について知っておきましょう。
■心の発達
3歳児は自分以外の周りの人の行動や気持ちへの関心が高くなってきます。
また、相手の言葉を理解して行動できるようになってきます。
好きな動物、憧れの職業やキャラクターなどのマネをして遊ぶ模倣遊び、実際にないものをあるかのよう見立てる空想遊びもできるように。
■身体の発達
走る、跳ぶ、くぐるなどの動作がスムーズになります。
手先指先も器用になり、ブロックなど細やかな遊びも好みます。
少しずつ身支度も自分でできるようになってきます。また鉛筆を正しく持つ練習を始めるのもこの時期です。
このようにできることがグッと増えてくる3歳児。興味の幅が広がり、ある程度自分のことは自分でできるようになります。
ママやパパと離れて新しいことにチャレンジするのにぴったりの時期といえます。
3歳から習い事を始めるメリット
3歳から習い事を始めるとたくさんのメリットがあります。どんなよいことがあるでしょうか。
自信がもてるようになる
習い事では、日々の練習によってできるようになることが増えます。
その度に達成感を得て自信がもてるようになってきます。
小学校に入ってからも選手や伴奏の係に選ばれるなど、ひとつ得意なことがあることで自己肯定感を高められる機会が多くなります。
一生ものの趣味・特技になる
早く始めることによってしっかりと基礎、基本が身につき、一生ものの趣味や特技にすることができます。
スポーツ選手や音楽家などのプロも小さな頃から練習していることが多いですよね。
身体が丈夫になる
運動系の習いごとは、子どもの運動量を増やし、柔軟性、運動能力、バランスの良い筋肉などをつけてくれます。
この時期に基礎体力を作っておくと免疫力も上がり、生涯にわたって健康に過ごせるようになります。
社会性が身につく
親以外の大人と接したり、他の子どもたちと一緒に行動したりすることで、社会性や協調性が身につきます。
集団でする習い事では、コミュニケーション能力もUPします。
親自身も同年代の子を持つ親とのコミュニティを持つことができます。
脳の発達に良い影響がある
習い事で新しいことにチャレンジしたりできることが増えたりすることによって、脳が活性化されるといわれています。
手先指先を使うことも、脳に良い刺激を与え発達をうながしてくれます。
3歳の子どもにぴったり習い事の選び方は? 遊び感覚で始めよう
3歳の子どもにぴったりの習い事は?
習い事を選ぶ時のポイントについてお伝えします。
子どもの興味関心に合っていること
身体を動かすのが好きな子、じっくり集中して遊ぶのが好きな子、友達とワイワイするのが好きな子、さまざまなタイプの子がいます。
また親や友達やテレビなど周りの影響も受けています。
子どもの興味関心を把握し、合っているものを選びましょう。
集中力が続く時間内でできること
3歳児が集中していられる時間は10~30分程度。
着替えや準備片付けをのぞいて、集中すべき時間が長すぎないものを選びましょう。
総合的に練習時間が長くても、休憩時間や気分を切り替えながらできる工夫がされている習い事であれば大丈夫です。
楽しく遊び感覚でできること
子どもが「やってみたい」「楽しそう!」と思える練習法を取り入れている習い事を選びましょう。
同じ習い事でも先生の方針によって練習方法に違いがあります。
小さなうちに楽しさを知ることで長く続けていけるので、遊び感覚で取り組めることも大切です。
無理なく通える場所、時間帯であること
無理なく移動できる場所にある習い事を選びましょう。
また保育園や幼稚園、きょうだいや親のスケジュールとの兼ね合いを考え忙しくならないようにしましょう。
3歳の子どもにもおすすめ! 可能性を伸ばす人気の習い事ランキング
では、3歳児はどんな習い事をしているのでしょうか?
幼児の習い事ランキングベスト10は次の通りです。
幼児の習い事ランキング
- 1位 スイミング・水泳
- 2位 英語・英会話教室
- 3位 体操教室
- 4位 音楽教室(ピアノなど)
- 5位 通信教育
- 6位 学習塾・教室
- 7位 サッカー
- 8位 ダンス
- 9位 武道
- 10位 そろばん
習い事をしている3歳児の割合は、23.2%。半数以上の子どもは就学前に何らかの習い事をしています。
※学研教育総合研究所 幼児白書Web版(2019年8月調査)より
3歳から始めて可能性を伸ばす! おすすめの習い事
幼児の習い事ランキングをふまえて、3歳から始めるのにおすすめの習い事とその理由を紹介します。
スイミング
小さな頃から始めることで、恐怖心を持つ前に水に慣れることができます。
基礎体力もUPして身体が丈夫に。
小学校入学前に始めることで、プールの授業にスムーズに参加することができるメリットもあります。
英語
小さな頃から英語に触れていると、ネイティブに近い「英語脳」や「英語耳」を作れる可能性が高くなります。
また、子どもの頃から異文化に対する理解を深めることもできます。
▼英語教育についての記事はこちらから!
体操
いろいろな体の動きをすることで、体幹を鍛えることができ、基礎体力もUPします。
体感を鍛えると、姿勢が良くなる、ケガをしにくくなるなどもメリットも。
また、幼児の運動(逆上がり、縄跳びなど)を先取りすることで自信がつきます。
音楽教室(ピアノなど)
音楽教室では、リズム感や音感を育むことができます。
個人でも集団でのレッスンもあるので子どものタイプに合わせて選択することが可能です。
いずれも年齢に合った内容で取り組めます。
▼ピアノの習い事の相場費用やメリットを解説中!
サッカー
走る機会も多く基礎体力の向上に。
球技の中ではルールがわかりやすいので小さな頃から習いやすいです。
また、チームでプレーするため、コミュニケーション能力が鍛えられます。
空手・バレエ・ダンス
様々な動きをするため体幹を鍛えることができ、基礎体力の向上も。
また人前に出て披露するため度胸もつきます。
すぐに習い事をイヤがりやめる子どもも…失敗する理由は?
せっかく習い事を始めるなら長く続けてほしいですよね。
習い事選びで失敗する理由をお伝えします。
■子どもの興味と合っていない
子どもの興味とかけ離れたものを選んでしまうと長く続きません。まだ自分で決めるのは難しい年齢ですが、いくつか選択肢を用意し、子ども自身が「やってみたい」と思えるものを選ぶとよいでしょう。
■子どもの体力やスケジュールに無理がある
子どもが体力的につらいと感じる活動量の習い事やスケジュール的に忙しくなってしまうと、やめてしまう原因に。また遅い時間にする習い事だと、睡眠不足になり日常生活に支障が出てしまいます。
■内容が難しすぎる、簡単すぎる
習い事自体には興味があっても、練習内容が子どものレベルにあっていないとやる気をなくしてしまいます。難しすぎるのはもちろん、簡単すぎても飽きてしまいます。
子どもの思いを聞いてみよう! 習い事を嫌がる時の対処法
子どもが習い事をイヤがったらどうすればいいか悩んでしまいますね。そんな時の対処方についてお伝えしていきます。
「行きたくない」波があるのは仕方のないこと
習い事は常に新しい技術を身に着けていくため、子どもにとって楽しくもあり、時には大変と感じることもあるものです。
疲れている時や気がのらない時は「行きたくない」と言うことがあるのは仕方のないことだということも知っておきましょう。
習い事を嫌がる理由に耳を傾けよう
子どもが習い事に「行きたくない」と言い出したら、親がじっくり理由を聞いてあげることが大切です。
苦手なことがある、友達や先生とトラブルがある、疲れがたまっている…などいろいろな理由があるはずです。
その理由に合わせて対応し、行きたいと思える環境にしてあげましょう。また、理由によっては休むことも必要です。
長く続けるポイントは、子どもに無理をさせないことです。
長期的に嫌がる場合は他の習い事を検討しよう
長期的に習い事をイヤがることが続く場合は、他の習い事を検討した方がよいでしょう。
興味が持てなくなってしまった、どうしてもイヤなことがある場合は、無理に続けてもあまり身につきません。
習い事で成長するには、本人に意欲があることがとても大切です。他に興味があるものはないか探してみましょう。
また、同じ習い事でも先生や教室を変えることで続けていけることもあります。
3歳から習い事を続けるメリット~空手を続けてきた子どもたちの体験談~
習い事を長く続けると、どんなメリットがあるのでしょうか?
ここでは、一例として我が家の子どもたちの場合で感じたメリットやデメリットについてご紹介します。
3歳から空手を始めたわが子たち、選んだ理由は?
うちの子どもたちは3歳の時から空手を続けています。現在9歳の息子が空手を始めたきっかけは、3歳当時、スーパー戦隊に憧れていて「戦いたい! 強くなりたい!」という意思があったからです。
現在6歳の娘は、お兄ちゃんのしていることになんでも興味があり、入門できる年齢になるとすぐに空手を始めました。
長く続けているので昇級審査を何度も受け、今では新しく入ってくる同年代の友達より少し先輩。時には教える側にもなりながら空手に取り組んでいます。
習い事を嫌がる時期の乗り越え方
■自宅でも練習して自信を取り戻した
空手を6年間続けてきている息子には、イヤがる時期もありました。
1度目は5歳の時。空手は型が難しいため、5歳にとってはできないことばかり。それまでは「自分ができていない」ことに気づくことなく、ただただ一生懸命稽古にでていました。けれど成長と共に「自分ができていない」ことを理解するようになり、「行きたくない」と言うようになったのです。その時にした対応は、パパも一緒に空手を始め、自宅で一緒に練習すること。するとできることが増え自信を取り戻し、やる気はそれまで以上にUPしました。
■他に興味あることを尊重した
2度目は8歳の時。
どうしても他にやりたいスポーツができてしまい、空手への意欲が下がってしまったのです。そこで本人とよく相談し、他のスポーツと空手を両立することに決めました。今まで週3回通っていた空手を週1~2回にペースダウン。空手の他に本人のやりたいことがあれば、それもやらせることで、気持ちを切り替えて空手を続けることができています。
■仲良しの友達と一緒に
娘も空手への意欲がなくなってしまう時期はありました。
娘の場合、空手は好きなのですが、お兄ちゃんが休むと自分も行きたくなくなってしまうことが…。それがなくなったのは仲良しの友達が入門してきたからです。「大好きな友達に会える!」というのが大きな励みになっています。
数ある習いごとの中で空手を3歳から続けてきて感じること
3歳から空手を続けてきてよかったと思うことがあります。
それは体幹が鍛えられていること、そして身体の動きをマネすることに慣れていることで、幼稚園や小学校でするどの運動もすんなりできる点です。授業参観では、周りの子どもと比べ姿勢の良さを実感することがあります。
また空手の稽古では人前で型を披露するため度胸がつき、学校の発表も進んでしています。
また空手を通じて異年齢の人と関わりを持つことで、目上の人への礼儀や小さい子への思いやりを学んでいると感じます。
習い事は子どもが興味を持った時が一番の始め時!
3歳から習い事を始めると、きっとたくさんのメリットを感じられるでしょう。
長く続けられる習い事を選べるように、日ごろから子どもの興味関心を知っておくことが大切です。そして実際に習い事の体験をしてみて、子どもの目の輝きを見てみましょう。キラキラしているなら、その習い事でたくさんの成長があるはずです。子どもが興味を持った時が、習い事の一番の始め時です。
楽しくできる習い事を見つけて、子どもの可能性を伸ばしていきましょう。
ライター:にこあい
保育士。9歳6歳の兄妹のママ。
育児を楽しみながらチャイルドコーチング、チャイルドカウンセラー、家族療法カウンセラーの資格を取得し、乳幼児子育てアドバイザーとして活動中。
目標は、ママ友みたいな専門家♪