子どもに何か習い事をさせたいと考えるママやパパは多くいます。
「将来のためにいろいろな経験をしてほしい」「得意なことを見つけてほしい」など、さまざまな願いがあるでしょう。
習い事にはいろいろありますが、芸術系の習い事の中で人気が高いのがピアノです。
今回は、ピアノを習い始めるのにおすすめの年齢や月謝の相場、ピアノを習うメリットなどについて解説します。
ぜひ参考にしてください。
この記事のもくじ
ピアノの習い事は何歳からできる?
ピアノは早ければ2歳頃から習い始められます。
子どもの発達状況によりますが、いつからといった決まりはないため「きちんと座っていられる」「指の力がある」など、習うための準備が整っているなら何歳から始めてもよいでしょう。
子どもがピアノに興味を持ち始めたら、いつから始めてもOK
特に習い始めるのに適したタイミングは、子どもがピアノに興味をもったときです。
なかには親が習わせたことがきっかけで、子どもがピアノに興味を持って夢中になるケースもありますが、子ども自身が興味をもたなければ長続きはしないでしょう。
絶対音感がつく可能性を高めたいなら3~6歳からがおすすめ
絶対音感は、幼少期のほうが身につきやすいと言われています。
絶対音感とは、楽器などを使わなくても音程が認識できる能力です。
名古屋大学の池田佐恵子氏の「絶対音感の定義・形成・符号化をめぐる問題」では、幼少期に音楽訓練を受けることと絶対音感の獲得との関係は多くの研究で指摘されていると書かれています。
また、これまでのさまざまな調査によると絶対音感の獲得に適切な時期は3歳から6歳までの間とされ、大人が獲得に成功した例はほとんどないそうです。
ピアノを習うことで得られるメリット4つ
ここでは、ピアノを習うメリットを4つ紹介します。
メリット1 集中力が身につく
ピアノを弾くことで、集中力が養われます。
ピアノを演奏するためには両手で別々の動きをすると同時に、楽譜を目で追ったり足でペダルを踏んだりさまざまな動きも求められます。
必然的に集中しなければならないので、集中力が身につくでしょう。
メリット2 音感やリズム感が身につく
ピアノでさまざまな曲調を弾くことで音感やリズム感が身につきます。
慶応義塾大学体育研究所の佐々木玲子氏による「子どものリズムと動きの発達」には、「ヒトの日常生活動作、労働作業、スポーツ動作などが円滑に遂行されているとき、何らかのリズムというものが内在していると感じられる」と書かれています。
音感やリズム感が身についていると、日常生活において好影響があると考えられます。
メリット3 生涯の趣味になる
子どもの頃からピアノを始めると、生涯の趣味や特技として楽しめます。
合唱コンクールなどの学校行事で伴奏を務めて活躍するチャンスがあったり、大人になってから友だちや同僚の結婚式でピアノ演奏を披露したりすることもあるかもしれません。
また、人前でピアノを弾く機会はなくても趣味としてピアノを弾くことで、リフレッシュでき、ストレス解消やリラックスに役立つでしょう。
メリット4 親子で一緒に楽しめる
もし、ママやパパにピアノを習った経験があれば、子どもに教えたり、一緒に連弾したりすることで親子のコミュニケーションも取れます。
ピアノ経験がなくても習い始めの頃の簡単な楽譜であれば、一緒に練習することができます。
また、日々の練習を見守ると上達具合から子どもの成長が感じられ、さらに発表会などの機会があれば家族の大切な思い出にもなるでしょう。
練習時間の確保と費用がデメリットになることも
ピアノはレッスン以外に家での練習が必要となるため、宿題やほかの習い事があると練習時間の確保が課題になるでしょう。
そして、習い事には月謝がかかるので、家計の負担になる場合があります。
ピアノのレッスンの頻度は?相場費用も解説!
ピアノを習うには、費用がどの程度必要なのか解説します。
教室の種類によって費用は変わる
ピアノ教室の月謝として多い価格帯は5,000円から10,000円ほどですが、なかにはピアノコンクール受賞者が講師の場合など、数万円以上の月謝がかかる教室もあり、さまざまです。
一般的に大手のピアノ教室の子ども向けコースでは5,000円から8,000円、個人の教室だと7,000円から15,000円ほどと幅広い金額が設定されています。
上記は、毎月のレッスン料のみの金額です。
ピアノ教室にはレッスン料以外にも必要な費用がかかる場合もあります。
レッスン料以外にかかる費用は、後ほど紹介します。
教室によって月謝は異なるため、各教室を比較して検討しましょう。
レッスンの回数や人数は教室によって差がある
レッスンの回数や人数も教室やコースによって異なります。
レッスン回数は、月2から4回が一般的です。
1回のレッスン時間は30分から1時間が多く、年齢によってレッスン時間が異なる教室もあります。
レッスンの形態には個人レッスンとグループレッスンがあるので、子どもの特性に合わせて選びましょう。
月謝以外にかかる費用
ピアノ教室では月謝のほかにも諸費用がかかります。
たとえば、楽譜(教則本)などの教材費や施設使用費などです。
また、発表会が行われる場合は参加費がかかるほか、発表会の衣装の準備が必要でしょう。
ピアノの購入は必要?
ピアノは家での練習も必要になるので、家にピアノがない場合は購入しなくてはならないでしょう。
ピアノは高価であるだけでなく、置くスペースも必要です。
音大進学やピアニストを目指して本格的に始めるわけではなければ、初めは安価でピアノより省スペースな電子ピアノを購入するのもよいでしょう。
電子ピアノは場所を取らず、音量調節やヘッドホンも使えて便利です。
子どもの習い事に親の付き添いは必要?
ピアノ教室で親の付き添いが必要かどうかは、子どもの年齢や教室によって異なりますが、子どもの年齢が低いときや通い始めたばかりの頃は付き添うことをおすすめします。
付き添いのときの注意点
親がピアノ教室に付き添う際には、レッスンの邪魔にならないよう次の3つの点に注意しましょう。
口は出さずに、見守るだけ
習い始めの頃や新しい曲を始めたばかりの頃などは特にうまく弾けないことが多く、様子を見ているとつい声をかけたくなるものです。しかし、レッスン中は先生に任せて黙って見守りましょう。
スマホはサイレントモードに
レッスン中にスマホの音が鳴ると、練習の妨げになります。音が鳴らない設定にしてから付き添うようにしてください。
急ぎの連絡が必要な場合は、必ず部屋の外に出てから行いましょう。
上手に弾けなかったときには無理をさせない
子どもが上手に弾けなかったときは、次までに上達させようと親が必死になりがちです。しかし、親に力が入りすぎると子どもにプレッシャーを与え、逆効果になることがあります。
子どもがうまく弾けなくても励ます程度にして、無理をさせないように配慮しましょう。
個人レッスンとグループレッスンはどちらがいい?
参考サイト:柴田音楽教室
個人レッスンとグループレッスンのどちらがよいのか、それぞれのメリットを紹介します。
個人レッスンのメリット
個人レッスンは、先生と生徒が1対1で行うため、よく見てもらえるというメリットがあります。
わからないことなどをその場ですぐに質問できる
疑問に思ったことや詳しく教えてほしいことなどがあっても、グループレッスンでは時間がなかったり、ほかの生徒の前で恥ずかしくて聞けなかったりすることもあるでしょう。しかし、個人レッスンなら気軽に質問でき、丁寧に教えてもらえます。
一人ひとりに目が届き、子どもに合ったレッスンをしてもらえる
グループレッスンでもそれぞれの生徒の様子を見ながら指導をしますが、個人レッスンならしっかり先生に見てもらえるため、子どものレベルや性格に合ったきめ細かなレッスンを受けられるでしょう。グループレッスンのメリット
グループレッスンには個人レッスンにはないメリットが2つあります。
レッスンを通じて友だちができる
同年代で、ピアノのレベルが近い生徒が集まってレッスンを行うので、レッスンを通じて友だちができ、レッスンが楽しくなることも多いでしょう。ライバルができることで、モチベーションも上がる
ピアノ教室の友だちが、お互いに刺激し合えるよきライバルとなるのもメリットです。グループレッスンでは「ほかの生徒と差がつかないよう頑張って練習しよう」というモチベーションも生まれやすいでしょう。
子どもに合った形のレッスンを選びましょう
人見知りな子は個人レッスンのほうが落ち着くかもしれませんが、逆におとなしい子がグループレッスンを経験して積極性が伸びる場合もあります。
また、もともと積極的な子がグループレッスンで友だち関係がうまくいかないケースもあるでしょう。
子どもの性格や希望に応じて、どちらの形態がよいのか判断することが大切です。
ピアノの習い事を家族みんなで楽しみましょう!
ピアノを習うと、日々の練習から集中力なども身につきます。
また、発表会で成果を披露する体験から子どもの自信につながることもあるでしょう。
子どもの将来の進路につながる可能性もあります。家族みんなで成長や上達を楽しみにしながら、ぜひピアノを楽しんでください。
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ライター:西須洋文
勤務経験30年以上の元男性保育士です。
現在はWebライターとして、保育士や子育ての経験を活かして子育てや保育記事を中心に、さまざまなジャンルの記事を執筆しています。
そのほか、音楽教育であるリトミック講師などフリーランスとして活動中。