
そろばんは、昔も今も子どもの習い事の定番です。
そろばんを習うと算数が理解しやすくなることなどから、子どもに習わせたいと考えるママやパパが多くいます。
そろばんは小学生の習い事というイメージを持つ人もいますが、入学前に習い始めることは可能です。
今回は、そろばんは何歳から習うことができるのか、習い始めるタイミングやメリットなどについて解説していきます。
この記事のもくじ
そろばんは小学校入学前から始められる
スイミングやピアノは乳幼児から習い始める子どもが多いですが、そろばんは何歳頃から習い始めるとよいのか迷う人もいるでしょう。
そろばんは何歳から習うことができるのか、また習い始める時期の判断方法を解説します。
そろばんは早くて3~4歳から始められる
そろばんは、早い子では3~4歳頃に習い始められると言われています。つまり、小学校に入る前から習うことは可能です。
子どもの脳は2歳頃までの間に急速に発達し、特に幼児期は右脳の働きが活発です。
そろばんは右脳を活性化すると言われており、幼児期の早くからそろばんを習うことで、脳の発達にもよい影響があると考えられます。
実際には、保育園・幼稚園の年中・年長から小学校低学年くらいの間に始める家庭が多いようです。
数の概念が身に付いたタイミングが始められる目安
年齢で判断するのではなく、子どもが数の概念を理解できたかどうかをタイミングの目安にするのもおすすめです。
まだ数がよく理解できないうちに習い始めると難しいと感じ、数字を嫌いになることもあるので注意しましょう。
一般に、数の概念を理解し始めるのは3~4歳頃と言われていますが、あくまで目安であり、個人差が大きいもの。
小学校に入学したあとにそろばんを始めたとしても、決して遅くはありません。
算数の勉強を始めてから学ぶことでより理解が深まり、計算が速くできるようになる効果も期待できるでしょう。
そろばんを習うメリット
そろばんによって数の大小や計算を視覚的にとらえることで理解が深まり、算数への苦手意識がなくなることが大きなメリットでしょう。
しかし、ほかにもさまざまなメリットがあります。
メリット①右脳が鍛えられ、発想力が豊かになる
そろばんを行うと、右脳が活性化すると言われています。また右脳が活性化するとイメージで思考できるようになり、発想力が豊かになります。
幼いうちに発想力を鍛えておくことは、子どもが将来仕事に就いたときにも大きな力になるでしょう。
AIに仕事を奪われるとも言われる昨今では、ほかにはないアイデアや企画を生み出す発想力は大きな武器となります。
メリット②頭の回転や計算が速くなる
頭の回転が速くなり、計算が速くできるようになることもポイントです。
そろばんは右脳が活性化するため、右脳と左脳をバランスよく使って計算を繰り返すことで、頭の回転が速くなるとも言われています。
また、計算が速くできることは算数の授業に活かせるため、学校の授業に直接役立ちます。
頭の回転や計算のスピードが速いことは、日常生活の中でも役立つ場面が多いでしょう。
「計算や算数が苦手」と感じているママやパパは特に、これらの能力を子どもが得ることを望んでいるのではないでしょうか。
メリット③集中力や記憶力が鍛えられる
そろばんは読み上げられる数を聞きながら計算したり、数字を瞬時に読み取ったりしなくてはならないため、集中力が必要です。そして、次から次に問題を解き集中を切らさないため、集中力はますます高まっていきます。
また、そろばんは右脳を鍛えるため、記憶力の向上にも効果的だと言われています。
集中力と記憶力が低い状態では、“うっかりミス”や“度忘れ”が起こりやすくなります。これを防ぐことによって、算数だけでなく、ほかの教科の成績アップも期待できるかもしれません。
メリット④論理的思考が身に付けられる
そろばんにより、筋道を立てながら論理的に思考する力(ロジカルシンキング)も身に付くでしょう。
「足し算」「引き算」「かけ算」「わり算」の四則演算は、論理的なルールに基づいて答えを出すことが必要です。
そのため、そろばんに取り組むことで論理的思考力も伸びていきます。
論理的思考により、個人的な感情や偏見にとらわれることなく、客観的にものごとを思考・分析できるようになるでしょう。
そろばん教室の月謝の相場はどのくらい?
ママやパパにとって、子どもに習い事をさせるときに気になるのは月謝の金額でしょう。
そろばん教室の月謝は具体的にいくらくらいなのか、一般的な相場を紹介します。
そろばん教室の月謝の相場は4,000円~1万2,000円ほど
そろばん教室の月謝は地域や授業の回数などにより異なりますが、一般的な相場は4,000円〜1万2,000円ほどです。
教材費や入会金、冷暖房費など月謝以外の費用が必要な場合もあります。もちろん、そろばんがなければ購入することも必要です。
月謝や諸費用に関しては、各教室に問い合わせたりサイトを見たりしながら比較検討するとよいでしょう。
また習い事の中では、そろばん教室は比較的安い月謝で行えると言えます。
オンライン教室という選択肢も
今はオンラインでそろばんを教える教室もあります。選択肢に加えてはいかがでしょうか。
オンライン教室には、「送迎や移動の手間や時間が不要」「曜日や時間の選択肢が広い」「感染症にかかる心配がない」など多くの利点があります。
リアルタイムで指導するスタイルの教室のほか、空いた時間に動画視聴できるスタイルの教室もあるようです。
マンツーマンレッスンか、グループレッスンかなど、子どもの生活スタイルや性格に合わせて選ぶとよいでしょう。
そろばんアプリや家庭でも学べる
そろばん教室に通わせたいと思っても、経済的な事情や時間がないなどの理由で通うことができない家庭もあるでしょう。
そろばん教室に通わせられない場合は、家庭でそろばんを教えることもできます。
数字に親しむ目的であれば親が教えてもOK
そろばんの習い事を通して「珠算検定」「暗算検定」を受けたり、「段位認定試験」を受けて段位を取得することが目的ではなく、数字に親しむことが目的であれば、ママやパパが家庭で教えることもできます。
数字に親しむ目的なら覚えることや難しいことはあまり多くないため、親子で楽しみながら取り組めるでしょう。
そろばんが苦手ではない、または子どもと一緒に学習したいママやパパは検討してはいかがでしょうか?
ともに学ぶことで、親子のコミュニケーションも深められますよ。
そろばんが学べるアプリの活用もおすすめ
便利なアプリがたくさん開発されている現代は、そろばんを学べるアプリもあります。
アプリを使うことで子どもも楽しく学ぶことができ、そろばんがあまり得意ではないママやパパにも便利です。
無料で楽しめるアプリもあるので、習い事にあまり費用をかけられない家庭の強い味方になってくれます。
ゲーム感覚でそろばんを覚えることができ、スクリーン上に表示された珠を弾いて計算できるアプリもあるので、そろばんを購入しなくても学べます。
上級者を目指すなら習い事がおすすめ
ママやパパが教えたり、アプリなどを活用して家庭でそろばんを学ぶことはできますが、やはり学べる内容には限度があります。
しっかりと学んで上級者を目指したい場合は、習い事として教室に通うのがよいでしょう。
それぞれの教室に指導内容の違いや特徴があるため、直接問い合わせをしたり比較サイトを利用したりしながら目的や希望に合った教室を選びましょう。
年長~小学生に人気な習い事は他にも
プログラミング教室
小学校の必修カリキュラムにもなったプログラミング。
パソコン以外の知識にも、数学的な知識や空間認知機能、物が動く仕組みなど、主に理系の知識と才能を伸ばせる習い事とあって、人気の習い事の一つです。
費用は、施設利用料や教材費込み、月2~3回で1万~1万5千円程度のところが多く、オンライン教室を開講しているところも多いです。
水泳(スイミング)
水泳は、未就学児~小学校高学年まで、幅広く人気の習い事です。
水泳は、体力面・精神面を鍛え、運動神経と競争力を養う総合的なスポーツと考えられています。
送迎バスがあったり、自宅での練習や宿題がないことなど、気楽に始められるのも人気の理由の一つです。
費用の相場は、週2回のレッスンで平均5千円~1万円程度となっています。
サッカー
サッカーは友達ができやすく、協調性がつきやすいというメリットから男女ともに習う子どもが増えてきています。
サッカー教室の月謝は、地域が運営しているクラブの場合、小学校低学年時は千円台の教室もあります。民間の場合も1万円を越すことは少なく、金銭的な負担が少ないのもおすすめな理由です。
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そろばんにはメリットがたくさん
そろばんは算数の学習に効果的なだけではなく、ほかの教科や将来にも役立つさまざまな力が身に付く習い事です。
現在はオンライン教室やアプリを使った家庭での学習など、目的や家庭の事情に合わせた学び方の選択肢が数多くあります。
それぞれのメリットや目的を考慮して、「そろばん教室に通うか」「通うならどの教室がよいか」「どんな学び方にするのか」などをよく検討しましょう。
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ライター:西須洋文
勤務経験30年以上の元男性保育士です。
現在はWebライターとして、保育士や子育ての経験を活かして子育てや保育記事を中心に、さまざまなジャンルの記事を執筆しています。
そのほか、音楽教育であるリトミック講師などフリーランスとして活動中。