麺類好きの子どもにとって、まだ食べたことのない「そば」は魅力的ですよね。そばは栄養価も高く、ぜひ取り入れたいと思うパパやママも多いのではないでしょうか。
しかし、アレルギーが心配で何歳から与えればよいのか迷いますよね。今回は、そばデビューの時期や与え方、アレルギー対策などについて解説します。
この記事のもくじ
そばは何歳から食べさせてOK?
厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」には、そばを食べさせ始める時期の掲載はありません。そのため、明確に何歳からという基準もないのです。そばアレルギーが心配な場合は、無理に与えなくてもよいでしょう。
離乳食後半以降の1歳から1歳半が目安
一般的に、そばデビューは1歳から1歳半ころが目安とされています。しかし、これはあくまでも目安です。そばは、アレルギー反応としてじんましんを起こしたり、重篤な場合、アナフィラキシーショックを起こす原因となるアレルゲンが含まれているため、初めて食べさせるときには注意が必要です。
心配なときはうどんやそうめん、スパゲティなどで代替したり、様子を見ながら少量ずつ与えたりしましょう。
初めてのそばはどのように食べさせる?
一般的なそばデビューの目安について、1歳から1歳半頃とお伝えしました。ここでは、どのように食べさせるとよいかご紹介します。
最初はそば1cm程度から
最初は、そば1本を1cm程度に切ったものから与え、様子を見ながら徐々に量を増やしていきましょう。そばアレルギーを持っている場合は、わずかな量でも数分で症状が現れることがあります。
問題がなければ、徐々に量を増やして様子を見ていきましょう。目安としては、1日1食あたり、1cmずつ量を増やしていくのがおすすめです。
ざるそばではなく、やわらか目に茹でたそばをあげるように
子どもに初めてそばを与える場合は、ざるそばではなく、やわらかめに茹でたそばをあげるようにしましょう。ざるそばは、コシが強く、噛み切るのに力が必要となります。
そのため、小さな子どもにとっては食べにくく、誤って気道に詰まらせてしまう危険性もあります。やわらかめに茹でたそばであれば、子どもでも食べやすく、誤飲のリスクも軽減できますよ。
そばを初めて食べさせるときの注意点
そばを初めて食べさせるときには、気を付けるべきことがあります。ここでは、大事な3つの注意点について解説します。
体調がよい日に与える
体調が悪い日は、免疫力や消化機能が低下しており、そばアレルギーの症状が出現しやすくなります。また、アレルギー症状が出た場合、体調不良によるものなのか、そばによるアレルギー反応なのか判断が難しくなります。
そばを食べさせるときは、少量ずつ様子を見ながら、体調のよい日に試してください。
食後の数時間はこまめに様子を見る
そばアレルギーの場合でも、そばを食べてから症状が現れるまでに時間がかかることがあります。そのため、食後の数時間は子どもの様子をこまめに注意して見ましょう。
即時型アレルギー反応では、アレルゲン(この場合はそば)が体内に侵入すると、免疫システムが過剰に反応し、ヒスタミンなどの化学物質が大量に放出されます。その結果、じんましん、かゆみ、皮膚炎、鼻水、くしゃみ、呼吸困難、アナフィラキシーショックなどの症状が現れます。
そばを摂取して数時間経過しても症状が現れない場合は、アレルギーの可能性は低いと考えられます。
かかりつけの病院が開いている時間帯に食べさせる
子どもにそばを初めて食べさせる際は、もしもの場合に備えて、医療機関を受診できる日中にしましょう。じんましん、かゆみ、皮膚炎、鼻水、くしゃみ、腹痛、下痢など、食物アレルギー症状が出た場合、できるだけ早く病院へ連れて行くことが大切です。
与えた時間や量、食べた後の様子などを記録しておくと、アレルギー症状が出た場合の原因を特定するのに役立ちます。
アレルギー症状が出てしまったときの対処法
アレルギー症状が出ると、ママもパパも焦ってしまいますよね。そばの場合は、症状の軽重に関わらず早めに病院を受診することが大切です。また、呼吸困難や意識がないなど症状が重篤な場合は、救急車を要請する必要があります。
そばアレルギーの症状
そばアレルギーの場合に出やすい症状について確認していきましょう。
口:腫れ、違和感
皮膚:じんましん、湿疹、かゆみ
目:かゆみ、充血、腫れ
鼻:鼻水、くしゃみ、鼻づまり
呼吸器:声のかすれ、呼吸困難
消化器:腹痛、吐き気、嘔吐、下痢
意識:ぐったりとしている、呼びかけに反応しないなど、意識がない
そばでアレルギー反応が出たときの対処法
口のなかにそばが残っていないか確認し、少しでも残っていれば取り出します。
動けるようであれば、うがいもさせましょう。
そばを手で触っていると皮膚症状が出る可能性もあるため、手や顔などそばに触れた部分も洗い流してください。
また、じんましんやかゆみなどの症状の場合は、患部を冷やすと効果的です。吐き気や嘔吐がある場合は、無理に水分を与えず、安静にして様子を見てください。
そば粉を含む加工食品にも注意を
そばを直接食べる以外にも注意が必要なのが、そば粉を含む加工食品です。
そば粉は、さまざまな加工食品に少量でも使用されていることがあります。特に、以下のような食品には注意が必要です。
麺類: 冷麺など
パン: そば粉パン、そば入りパンなど
菓子: そばぼうろ、そばかりんとう、そば饅頭、そば粉のクレープなど
その他: こしょう、そば茶など
商品名に「そば」と記載されていない場合でも、原材料表示に「そば粉」が含まれていることがあります。
食品を購入する前に必ず原材料表示を確認し、そば粉が含まれていないか確認しましょう。
また、その商品自体にそばが含まれていなくても、商品に「そばを含む製品と共通の設備で製造しています」などのような注意書きが記載されていることがあります。心配な場合は、それらの商品も避けるとよいでしょう。
初めてそばをあげるときには注意を払いましょう
子どものそばデビューは、ママやパパにとってドキドキするイベントです。体調が悪い日は避けることや、初めは少量から食べること、そばを食べた後にアレルギー症状が出た場合はすぐに医療機関を受診するなど、ご紹介したポイントを参考に慎重に進めていきましょう。
管理栄養士・ライター:おおすかさとみ
食べることが大好きな2児のママライターです。以前は病院で栄養指導などの栄養管理を行っていました。
特定保健指導も経験しながら、栄養・食事についてわかりやすく伝えていきます。