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【栄養士監修】0歳・1歳・2歳が食べてはいけないものってあるの?

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0~2歳児が食べてはいけないものを知っていますか?離乳食に関する情報はあふれていますが、食べてはいけない食材については意外と見過ごしがち。
特に、離乳食完了期のあとや幼児食をはじめたばかりの情報は少なく、心配になりますよね。
そこで、離乳食の0歳、完了期の1歳、幼児食の2歳で食べさせてはいけないものをまとめてみました。

この記事のもくじ

子どもの食事で食べてはいけないものって何があるの?


子どもの食事で食べてはいけないものは、大きく2つに分けられます。
「食材自体が危険なもの」「子どもの噛む力や口の大きさに見合わないもの」です。
 


食材自体が危険なもの


まずは食材自体が危険なものです。
それ自体がアレルギーの原因となったり、毒素や寄生虫をもっていたり、のどの詰まりや窒息の原因となったりします。
例えば、表面が丸くつるっとしているものは思わぬタイミングで飲み込んでしまうことがありますし、パンのように唾液を吸収するものは一気に食べると大きな塊となってのどに詰まることがあり危険です。

子どもの噛む力や口の大きさに見合わないもの

子どもは、段々と食べる力を獲得していきます。
0歳ではまだ歯を使っては食べられず、1歳半頃から「かじりとり」や、奥歯での「すりつぶし」ができるようになります。
3歳頃になると乳歯が完成しますが、噛む力は大人と比べると弱いです。
固いものや丸いものはうまく噛むことができず、丸呑みしてしまうことがあります。

子どもが口を大きく開けた時の目安は、直径約39ミリメートルです。
自治体によっては母子手帳に実物大の円形が記載されていることがあり、目にした人もいるかもしれません。
この円の大きさに近い、固い食材や丸い形状の食材は、口の中でうまく噛みきれず、ふとした拍子にのどに詰まって窒息する可能性があるので注意が必要です。

0歳・1歳・2歳で食べさせてはいけないもの


それでは、0歳、1歳、2歳の年齢別に食べない方がよいものを紹介していきます。
 


0歳で注意が必要な食材


5~6ヶ月頃から離乳食を開始し、食べ物を飲み込む、舌でつぶす、噛みつぶすといった食べる機能を獲得していく時期です。
子どもの発達に合わせて食材の硬さや大きさを調節するのはもちろん、ほかにも注意が必要な食材があるので覚えておきましょう。
 

ハチミツ



 0歳   1歳   2歳 
×

1 歳未満の赤ちゃんがハチミツを食べることによって乳児ボツリヌス症にかかることがあります。
1歳未満の赤ちゃんは、腸内環境が整っておらず、ボツリヌス菌が腸内で増えて毒素を出すため、便秘などの症状を引き起こし、母乳やミルクの飲みが悪くなったりすることがあります。ほとんどの場合は適切な治療により治癒しますが、まれに亡くなることもあります。

ボツリヌス菌は熱に強い芽胞をつくるので、通常の加熱や調理では死滅しません。離乳食にはパンも使われますが、高級食パンにはハチミツが使用されていることもあります。
パンを作る過程での加熱ではボツリヌス菌は死滅しないので、0歳のうちに既製品をあげる時は原材料も確認しましょう。
 
 

■牛乳



 0歳   1歳   2歳 

牛乳を飲用として与える場合は、1歳を過ぎてからが望ましいとされています。牛乳は粉ミルクや母乳と異なり、鉄が含まれていません。
また、カルシウム吸収率がよいことで知られていますが、カルシウムは腸で取り込まれる鉄の邪魔をします。
そのため、牛乳をメインで飲んでしまうと鉄分や亜鉛などの栄養の吸収が妨げられて鉄欠乏性貧血を引き起こすことがあります。
 
 

■香辛料



 0歳   1歳   2歳 
×

0歳児の味覚は大人よりも敏感なので、わさび、胡椒、唐辛子などの香辛料は刺激が強いため避けましょう。取り分けたあと、大人の食事にだけかけるようにしましょう。
カレー粉は少量でしたら使用可能です。
 

1歳で注意が必要な食材


1歳になると離乳食も段々と形が大きくなり、風味のついたものが食べられるようになってきます。
離乳食完了期から幼児食へと移行する時期で、子どもは食事に興味が出てきます。窒息食中毒塩分過多などには十分な注意が必要です。
 


■イカ・タコ



 0歳   1歳   2歳 
× ×

弾力があり、噛み切りにくいイカやタコは、食べ方によってはそのまま飲み込んでしまったり、窒息につながったりします。
加熱すると硬くなるため、小さく刻んでも食べにくくなってしまいます。幼児期になれば食べることができますが、団子状にすりつぶすなど加工してください。
 
また、イカはアレルギー表示の「特定原材料に準ずるもの」にあたり、アレルギー症例が一定数報告されている食材です。2歳以降で初めて与える時は1さじずつ、病院が開いている日中の時間にしましょう。
 
 

■生魚



 0歳   1歳   2歳 
×

生魚には、腸炎ビブリオアニサキスなどが繁殖している可能性があります。どちらも食中毒を起こすことのある細菌や寄生虫です。

幼児は免疫機能が不十分なため、病原体に対する抵抗力が弱く大人よりも食中毒やアレルギーを起こしやすくなります。そのためしばらくは加熱した魚を食べるようにしましょう。生魚は体力や抵抗力がある程度ついてくる2~3歳頃から食べはじめるのがよいでしょう。
 
 

■ウインナー、ベーコン、ハム



 0歳   1歳   2歳 
×

ウインナーやベーコンなどの加工品は塩分や脂肪分を多く含んでいます。与える際はそのままではなく、下茹ですると塩分や脂肪分が抜けます。
ウインナーは幼児用や子ども用として売られているものを選ぶと噛み切りやすく、添加物も少ないので安心です。縦半分に切るとより食べやすくなります。
 
 

■練り物



 0歳   1歳   2歳 
×

かまぼこ、ちくわ、はんぺんなどの練り物は塩分が多く、また弾力性が強いため1歳では食べにくい食材です。弾力性が強いものは噛む力が未熟な1歳の子どもには向きません。
噛み切れずにそのまま丸呑みしてしまう可能性があるからです。細かく刻んで湯通しすれば塩分も抜け離乳食にも使用できますが、無理に食べさせる必要はありません。
 

2歳以上でも注意が必要な食材

幼児食にも慣れてきて、大人と同じような食事も増えてきます。しかし咀嚼機能や内臓機能はまだ発達途中。イヤイヤ期も重なり食べることに集中できないこの時期に、注意が必要な食材を紹介します。
 

■固くて噛み砕く必要のある食品(大豆、落花生、アーモンドなど)
大豆やナッツ類など固くて噛み砕く必要のある食材は、のどの奥や気管に詰まると窒息の危険性があります。
落花生(ピーナッツ)は小さく砕いても気管に入って肺炎を起こす可能性がありますし、豆まきに使用される乾燥大豆は小さく見えても、気管や気管支に入ると水分を吸って膨らみ、気道をふさぐこともあります。
消費者庁では「硬い豆やナッツ類等は 5歳以下の子どもには食べさせないで」と注意喚起をしています。節分の豆まきの大豆は小袋入りのものを選ぶなど、子どもが直接手を触れて食べないよう工夫しましょう。
 
 
■球状の食品(ミニトマト、ブドウなど)
ミニトマトやブドウなど球状の食材は、丸ごと食べさせると吸い込みにより気道をふさぐことがあるので危険とされています。
 
ミニトマト、ブドウ、サクランボなどは、内閣府より発表されている『教育・保育施設等における事故防止及び 事故発生時の対応のためのガイドライン』に、吸い込みにより気道をふさぐことがあるとして、保育園など給食での使用を避ける食材に挙げられています。
自宅では4等分に切るなど大きさを工夫しましょう。
ブドウとサクランボは皮が口の中に残り、口腔内に張りつくと危険なので、皮を取り除いてから食べさせた方が安心です。
 
 
■ぎんなん
茶碗蒸しなどに使用されるぎんなんは、一度にたくさん食べると中毒を起こすことがあります。中毒を起こすと、嘔吐やけいれんなどの症状が現れることがあります。
ぎんなんは加熱しても毒性はなくなりません。日本中毒情報センターの「中毒110番」に寄せられた、ぎんなんによる中毒の相談の多くが5歳以下でした。6歳までの子どもには食べさせないようにしましょう。
 
 
■生卵
卵は離乳食初期から使用されるメジャーな食材ですが、生の状態では食べさせないようにしましょう。
生の卵には細菌のサルモネラがついている可能性があり、下痢、嘔吐、発熱などの症状がおこることがあります。
サルモネラは熱には弱く75℃で1分加熱すると殺菌されます。
3歳までの乳幼児には生卵を避けて、加熱した卵料理を食べさせるようにしましょう。
 
 

お子様の年齢に合わせた食事を楽しんで

0歳、1歳、2歳の子どもの体はまだまだ大人と違って抵抗力が弱いです。
また、歯が生えそろっておらず、大人と比べて噛む力も弱いため、食材を加熱したり、大きさを工夫しながら食べさせてあげてくださいね。
アレルギーでなければ、成長すれば食べられるようになります。この年齢では食べてはいけないものを覚えておき、子どもが欲しがっても与えないように気を配りましょう。
 

管理栄養士・ライター:おおすかさとみ

食べることが大好きな2児のママライターです。
以前は病院で栄養指導などの栄養管理を行っていました。
特定保健指導も経験しながら、栄養・食事についてわかりやすく伝えていきます。

 
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