日々愛らしい姿を見せてくれる赤ちゃん。
赤ちゃんがおしゃべりできるようになる前から双方向のコミュニケーションが取れたら素敵だなと感じることはありませんか。そんな願いを叶えてくれるのが「ベビーサイン」です。
この記事では日本ベビーサイン協会監修のもと、ベビーサインとはどんなものかを解説し、最初に覚えたいベビーサインの一覧をご紹介します。
この記事のもくじ
この記事を監修いただいたのは…日本ベビーサイン協会
日本ベビーサイン協会は、ベビーサインの普及活動を通して、世界中の親子が深い絆と愛に満ち溢れた関係を築ける、明るく豊かな育児環境の創造を目指す団体です。
ベビーサインを通じて、赤ちゃんをひとりの人として尊重する子育てを広め、子育てにやさしい社会づくりに貢献します。
ベビーサインとは?いつからできる?
ベビーサインとは、赤ちゃんと簡単な手話やジェスチャーを使って意思疎通を図る育児法です。
アメリカで始まり、日本では2000年代に広まりました。多くのママ・パパと赤ちゃんのコミュニケーションツールとして役立っています。
ベビーサインはいつからでもはじめても大丈夫です。
お座りができるようになり、手の動きも発達しはじめる生後6か月頃からスタートする人もいますし、自己主張が強くなる1歳半頃からはじめる人もいます。
ベビーサインはどれくらい覚えられる?
2015年に実施された日本ベビーサイン協会によるアンケート調査では、ベビーサイン教室の卒業生は平均77個のベビーサインができるようになっていました。
ベビーサインは覚える数が多いほど、日常生活のさまざまな場面で活用しやすくなります。
ただし、無理に教え込むものでもありません。
大人が無理のない範囲で、日々の生活や子どもの興味に合わせてさまざまなベビーサインを見せていくことで、子どものコミュニケーションの可能性が広がっていきます。
ベビーサインを覚えるメリット
周りの大人がベビーサインを併用して語りかけることによって、赤ちゃんは次第にベビーサインを覚え、赤ちゃん側からもベビーサインが出るようになります。
ここでは、ベビーサインを覚えることのメリットを6つ、赤ちゃんの発育の側面からご紹介します。
赤ちゃんの気持ちがわかり、親子の絆が深まる
赤ちゃんからベビーサインが出るようになると、まだ言葉で発せなくてもママやパパに自分の意思を示せるようになります。
すると、ママやパパは赤ちゃんが何をして欲しいのかわかり、意思を伝えあう機会が増えることで親子の絆を深めることにつながります。
自尊心の向上につながる
ベビーサインを通じて自分の意思を伝え、ママやパパに応えてもらうことで、赤ちゃんは「自分の気持ちを受け止めてもらえた」と感じることでしょう。
こうした経験を重ねることで、自己肯定感や自尊心の向上も期待できます。
指先が器用になる
ベビーサインは手指を使ってさまざまな動作をします。
手指を動かす機会が増えることで、赤ちゃんは次第に指先を器用に動かせるようになっていくでしょう。
また、指先を使うことは脳の発達にもよいとされています。
真似をする力が身につく
ベビーサインはママやパパのしぐさを真似するところから始まります。
学びの基本は真似ることです。ベビーサインの習得を通じて真似をする力が身についていくでしょう。
人の話を聞く力の発達につながる
ベビーサインを使ったやりとりは、相手の手の動きに注目して、その意思を汲み取ろうとするものです。
成長して伝達手段が言葉になったとき、その姿勢は、相手の意思や気持ちを理解しようとする聞く態度へと変化するでしょう。
手伝ってほしいときに意思表示ができる
もっと食べたい、おむつを変えてほしい、のどが渇いたなど赤ちゃんにも欲求はありますが、自分の力で叶えることができません。
そんなとき、ベビーサインで「〇〇したい!」とママやパパに意思表示ができることで、必要な手助けを受けやすくなります。
こうした自分の気持ちを伝える経験は、成長してからも困りごとを周囲に伝える土台になるでしょう。
最初に覚えたい基本のベビーサイン
ここではよく使われる基本のベビーサインをご紹介します。
「おっぱい(ミルク)」
「おっぱい(ミルク)」のサインは胸の位置で手をグーパーします。
「おっぱい(ミルク)飲もうね」と声をかけながら「おっぱい(ミルク)」のサインをしてみましょう。
「もっと」
「もっと」のベビーサインは、軽くすぼめた両手の指先をトントンと触れ合わせます。
もっと遊びたい、もっと飲みたい、もっと食べたいなど、「もっと」が出てくる場面は多いです。そんなときに活躍するのがこちらのサインです。
「おしまい」
両手のひらを上に向け、手を下に下げながら指をすぼめてくっつけるのが「おしまい」のサインです。
おっぱいやミルクの遊び飲みを始めたとき、子どもはまだ遊びたそうだけれどもう帰らなければならないときなど、さまざまな場面で使えます。
おすすめのベビーサイン
ここからは基本のベビーサイン以外にも覚えると便利な、おすすめのベビーサインを紹介します。
「ねんね」
まずは「ねんね」です。
「ねんね」のベビーサインは、ほおの横で両手を合わせます。
眠そうなときはもちろん、寝る時間になったときにも使えます。
「飲む」
グラスを口に運ぶような仕草をするのが「飲む」のベビーサインです。
おっぱいやミルクを飲むときにも、麦茶などを飲むときにも使えます。
「食べる」
食べものを口に運ぶような仕草をしているのが「食べる」です。
「ごはんを食べようか」などの声かけとともにやって見せるとよいでしょう。
「お風呂」
両手をグーにして身体を洗うときのように上下に動かすのが「お風呂」のベビーサインです。
一般的にお風呂は毎日入るので、使う機会も多く、覚えておくと便利です。
「電気」
「電気」のベビーサインは、2回程度頭の上で手をパッと開いたり閉じたりします。動作が簡単なので比較的覚えやすいベビーサインです。
部屋の電気をつけたり消したりするときに一緒にやってみせるとよいでしょう。
「帽子」
帽子をかぶる位置で頭をポンポンと叩くのが「帽子」のベビーサインです。
帽子を被ったり脱いだりするときに、一緒にやって見せましょう。
「痛い」
「痛い」のベビーサインは、人差し指を身体の前で数回合わせます。
「痛い」は赤ちゃんの様子を知るうえでも大事なキーワード。
ぶつけたとき、調子が悪そうなときに「痛い」とサインが出るようになると、助かります。
「オムツ」
お腹のあたりを両手でポンポンと叩くのが「オムツ」のベビーサイン。
個人差はありますが、「オムツ」のベビーサインを覚えると、おむつが汚れたときに教えてくれることもあります。
「本」
「本」のベビーサインは、両手を合わせ、両手が本であるかのように開きます。
このサインを覚えることで、「絵本を読んでほしい」などの気持ちをママやパパに伝えられます。
ベビーサインのよくある質問
ここからは、よくあるベビーサインに関する質問にお答えします。
Q.ひとつのベビーサインを覚えるのに、どれくらいかかりますか?
A. 生後6か月頃の赤ちゃんで2か月から3か月、1歳前後では1週間から2週間が目安です。
また、サインで返事ができるようになるのは、早くてもお座りができるようになる頃。個人差もあるので、なかなか覚えられなくても気長に教えていきましょう。
Q.手話とベビーサインはどう違うの?
A. 手話とベビーサインは、手や指を使って意思を伝える点は似ていますが、異なるものです。
手話は独自の文法や語彙をもち、複雑な文章表現もできます。聴覚障がいのある人をはじめ、さまざまな人が生涯にわたり使用する言語です。
一方、ベビーサインは、言葉をうまく話せない赤ちゃんとコミュニケーションをとるための補助的な方法で、言葉を扱えるようになると使用する機会も減っていきます。
なお、ベビーサインには、手話の単語の動きを参考にしているものもあります。
赤ちゃんと楽しくコミュニケーションをとろう!
まだ上手にお話ができない赤ちゃんと意思疎通がしやすくなる。これがベビーサインの一番の魅力です。
ママやパパがベビーサインを使い続けていても、なかなかベビーサインが出てこない赤ちゃんもいるでしょう。
しかし、サインをしっかり見せようと赤ちゃんにじっくり向かい合う姿勢や、サインを意識して頻繁に語りかけることは、赤ちゃんの発育にとってプラスになることが多いです。
ベビーサインをコミュニケーション手段のひとつとして取り入れ、赤ちゃんと楽しく過ごしていきましょう。
文:サカイケイコ

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