ベビーから未就学児向けの知育玩具として長年、世界中のママやパパたちに選ばれてきた「フィッシャープライス」のおもちゃ。
商品開発ではすべてのおもちゃの試作品が子どもたちの手によって実際に遊ばれ、その様子を児童発達学、心理学の専門家が観察する工程を経ているのだとか。
発育をサポートするというおもちゃの魅力に迫ります。
この記事のもくじ
キッズアライズ編集部が気になるベビー・キッズ関連サービスをご紹介。
今回は、アメリカで生まれた世界売り上げNo.1のブランド(※)「フィッシャープライス」です。
カラフルな色味のおもちゃは、音や光などの様々なしかけで子どもの発達をサポートすると同時に、ママやパパの育児もサポートしてくれるものでした。
※The NPD Group/2021/USD インファント・トドラー・プリスクール玩具カテゴリー
「フィッシャープライス」とは
1930年に誕生し、90年以上の歴史を持つおもちゃメーカー。児童発達学、心理学などの専門家と一緒に生み出されるおもちゃは、「五感いっぱいに、わくわくを。」のキャッチフレーズ通り、音や光などのしかけがいっぱい。遊びながら「からだ」「あたま」「こころ」の3つの発達を促すおもちゃです。
「フィッシャープライス」についてお聞きしました!
お聞きした方:マテル・インターナショナル株式会社 小林 真弓さん
子どもたちがテストして、専門家が認めたおもちゃ
-様々なしかけで五感を刺激し、子どもたちの成長を促すおもちゃが揃っていますが、それらのアイデアはどのように生まれているのでしょうか
小林さん: 「フィッシャープライス」は、創業当時から遊びが子どもに与える影響に着目。より良いおもちゃを生み出すために、子どもたちに試作品で遊んでもらう「プレイラボ」を業界で初めて1961年に立ち上げ、おもちゃ研究を進めています。
「プレイラボ」では、ベビーから未就学児と幅広い子どもたちがおもちゃで遊んでいる様子を、児童発達学、心理学などの専門家が観察。赤ちゃんがおもちゃを追う目の動きや、遊んでいる時の脳波、心拍数などもチェックして、どのような刺激があるか、有用性はあるか、楽しめているかなどを見ています。
-「フィッシャープライス」のすべてのおもちゃが、「プレイラボ」で実際に試されているんですか?
小林さん:はい。ここで試作品を試していただき、危険はないか。大人が想定していないような遊び方があるかなどをチェック。必要であれば改修され、再度「プレイラボ」で試していただいています。そのほか、モニターのご家庭で試してもらったり、パパやママにもグループインタビューなどをして希望や意見なども参考にしています。
月齢はもちろん、「お悩み別」の視点でおもちゃを選ぶ
-おもちゃを選ぶ際のポイントなどはありますか?
小林さん:公式サイトでは月齢別だけでなく、お悩み別でもおもちゃを紹介しています。例えば「ぐずり&夜泣き対策」「五感・感覚刺激」「言葉の発達」など、おもちゃがもたらす効果と子育てにおけるお悩みをかけ合わせて、サポートできる知育玩具をカテゴリーで分けています。ぜひ、おもちゃ選びの参考にしてみてください。
-どんな悩みが多いのでしょうか。またそれに対応できるおもちゃにはどんなものがありますか?
小林さん:発育や寝かしつけに関するお悩みは多いですね。寝かしつけに関しては、「ぐずり&夜泣き対策」「睡眠サポート」といったカテゴリーで紹介しています。
中でも足腰を使ってジャンプして遊べるジャンパルーは、運動量が多く、夜はぐっすりと寝てくれると言った声が多いですね。首すわりした赤ちゃんが安全に、体を鍛えながら遊べるおもちゃは貴重だと思います。
レベルチェンジで遊び方を変え、長く遊べる「スマートステージ」機能
-最近はどのようなおもちゃが人気ですか?
小林さん:子どもの発達サポートに必要なおもちゃは月齢に合わせて変化しますが、一方で「長く遊べる」というニーズが強くなっています。
そこでフィッシャープライスは、「Grow with me」というコンセプトのもと、子どもの成長に合わせてレベル変更できるおもちゃを提案しています。それが「スマートステージ」です。
-どのように遊び方が変わっていくのでしょうか
小林さん:例えば「バイリンガルでドライブ」は3段階でレベルが変化します。レベル1はクラクションを押すとブッブーと音がなります。レベル2では音とともに言葉で「オレンジのクラクション」など、2語で話します。これらが日本語と英語で表現され、レベル3になると「真似してみよう」など、さらに遊び方を広げていきます。レベル4があるおもちゃでは、クイズ形式になっていたりします。
五感への刺激が脳を活発化させ、その後の成長の土台をつくる
-おもちゃ遊びが子どもにもたらす影響にはどのようなものがありますか?
小林さん:公式サイトでは各種コラムも掲載しているのですが、人気保育士のてぃ先生と脳科学者の瀧靖之先生の対談の中で、「1歳までの五感への刺激は、その後の成長の土台になる」という話があります。脳を構成するニューロンという神経細胞はシナプスで結ばれていて、そのシナプスは五感の刺激により増えて活発化するそうです。手あそびのほか、おもちゃも多様な刺激を与えるサポートをしてくれます。
-児童発達学や心理学に基づいたおもちゃだからこそ、成長段階に合わせた刺激を与えるしかけが組み込まれているんですね
小林さん:瀧先生によると、脳の発達は部位によって成長時期が異なるため、適切な時期に適切な刺激が必要とのこと。
例えばプレイジムには複数のおもちゃがぶら下がっていて、赤ちゃんが興味をもって手を動かしているうちにぶつかると、音がすることに気づきます。そして次に、自分で腕を動かして音をならそうとし始めます。自分が動くと何かが起こることに気づき、自発的に動こうとするようになるんですね。
また、赤ちゃんが仰向けで寝転んだ時に見える鏡も、最初は気づかなかった赤ちゃんがある時、ふいに鏡に気づき自分の顔をじっと眺めるようになります。自分の顔を眺めることで自己を認識し、自我の芽生えに役立つそうです。
こういったしかけが「プレイラボ」を通じて研究され、おもちゃに込められています。
「こんなに早い時期からおもちゃって必要なの?」という人にこそ知っていただきたい
-キッズアライズを見ているママやパパにメッセージをお願いします
小林さん:子どもの成長はあっという間です。ただ、成長のスピードはその子によって様々ですので、自分の子どもの成長に合わせたおもちゃ選びをしてほしいと思っています。おもちゃの情報はたくさんあります。色々見て、その中から良いおもちゃを選んでいただきたいです。
今後は、店頭で実際に触って試せるようなイベントや機会を増やしていきたいと思っています。実は昨年、10月1日を「わくわくトイの日」として記念日登録しました。それに合わせたプロモーションも行う予定ですので、公式ブランドサイトから最新情報をチェックしてもらえたら嬉しいです。
キッズアライズのまとめ
おもちゃは子どもの成長に良いとはわかっていても、「どこまで影響があるのだろう」「そのおもちゃの影響は本当に良いモノなのか」など気になることはたくさん。そんな疑問に応えていただけた取材でした。
フィッシャープライス公式サイト
プレイラボとは
子どもたちが試作品で遊んでいる様子を児童発達学、心理学などの専門家が観察する、おもちゃの研究所。