
学校の授業やお友達との時間は楽しいのに、好き嫌いがあるため毎日の給食が苦手という子どもは意外と多いものです。
せっかく学校に慣れてきたのに、給食が理由で楽しく通学できなくなるのではと心配……。
こんなとき、どうすればよいのでしょうか。
給食の時間が苦痛。こんなときどう対処したらよいの?
栄養に配慮した食事を安価で提供してくれる小学校の給食は、ママやパパの心強い味方です。
しかし、「好き嫌いが激しく給食をあまり食べない」、「家に帰ってきてからおなかが減り、おやつを食べ過ぎて困っている」といった悩みを抱えるママとパパも少なくありません。
アレルギーではなく好き嫌いの場合、子どもの将来のため無理にでも食べさせたほうがよいのだろうかと考えることもあるかもしれません。
また、「給食の時間がつらい」と落ち込む子どもを見ると、胸が痛く、どう寄り添ったらよいのか悩んでしまいますよね。
この時期の偏食は親の責任ではない。成長とともに解消していくことも
7~10歳頃の子どもの偏食はよくあることです。
小さな頃からさまざまな食材を食べさせていても、偏食が続くことはあります。
こういったケースの偏食は、決して親の責任ではありません。
子どもは、苦みや強い香りなどがある食材を食べにくいと感じることがあります。
例えば、ピーマン、セロリ、ホウレン草などです。
ただ、このような野菜も、成長とともにいつの間にか食べられるようになることも珍しくありません。
一方、家庭であまり出されていない食材に苦手意識を持つ子は多いようです。
また、味覚が人より敏感で身体がその食材を受けつけない子も稀に見られます。
子どもの偏食がどこからきているのかを知ることで、その対策が見えてくるかもしれません。
無理に食べさせなくていい!挑戦する機会は無くさず克服できるまで無理なく見守る
7~10歳頃は、嫌いなものを無理やり食べさせる必要はないでしょう。
食事がストレスとなるのを避けるため「ひと口だけ食べてみようか?」といったように、無理なくサポートしましょう。
「子どもが苦手だから」とその食材を避けるのはおすすめしません。
給食の献立を見て、先回りして食卓に並べる、親が食べている姿を見せるなど、食材にふれ、挑戦する機会を作りましょう。
昨日まで嫌いと言っていた食材を急に食べるなど、好き嫌い克服のタイミングは突然やってくることもあります。
また、子どもが自分で食べられる量を見極められるようになることも大切です。
給食では、食べられない食材を「残す」のではなく「減らしてもらう」など、子どもが自ら先生に相談できるよう促してみましょう。
給食で食べられないものが多く、帰宅後におなかが減ってしまう場合は、お菓子ではなくおにぎりなどの補食を用意しておくと安心です。
また空腹があまりに長く続くと集中力がなくなり、勉強に差しさわることもあります。
学校の先生に間食を持たせてもよいか相談してみてもよいかもしれません。
子どもは“体験”によって苦手な食材を克服することもあります。
一緒に料理を作る、野菜を育てる、魚釣りに行くなどをきっかけにして、楽しく無理なく、食べることの意味や重要性を伝えていきましょう。
きっかけ作りを大切に
小さな頃からたくさんの食材にふれさせていても、偏食が起こることはあります。
成長とともに食べられるようになることも多いので、どうしても給食が食べられない場合は、子どもに無理のないよう先生に相談しましょう。
また子どもが食材に興味を持つ、きっかけ作りも大切にしてください。
監修:増本さおり
第16期認定子育てアドバイザー(保育士、幼稚園教諭・千葉市高洲子育てリラックス館リーダー)
文:tomomi
イラスト:Ryoko Ishiyama